看護師体験談:医療ドラマ監修の仕事内容とは

看護師体験談:医療ドラマ監修の仕事内容とは
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医療ドラマ監修とは、病院を舞台にした医療ドラマや病院のシーンが出てくる場面でリアリティを持って視聴者に見てもらえるよう、演出や演じる役者に指導を行う仕事です。

医療部分に関わる台本を書くことや、演技指導は主に医師と看護師で行いますが、医師がいない現場に看護師1人で行くこともあります。

私が体験した某医療ドラマで監修した際の看護師の仕事内容をお伝えしていきます。

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 東京都/37歳
  • 職務経験:大学病院、循環器専門病院、総合病院
  • 診療科経験:CCU、腎臓内科、血液内科、消化器内科、糖尿病内科、呼吸器内科、ICU、手術室、救急外来、脳神経内科
看護学校を卒業した後、大学病院で6年、循環器専門病院で5年間勤務。現在は子育てに奮闘しながらパート看護師として活躍中。

1.看護師の仕事内容

医療監修では、どのような仕事をするのでしょうか。

実際のところ、現場によって大きく異なりますが、主な仕事内容としては「現場の監修」と「医療の演技指導」になります。

私が体験した仕事内容を説明していきます。

 

(1)撮影場所のセッティング

撮影場所のセッティング

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医療監修の仕事場は、撮影場所であるため室内でのスタジオで行ったり、外でのロケであったり様々ですが、そこが医療現場に見えるようセッティングの手伝いをします。

出来上がった映像を見た医療者から、「どうせ作り物」と言われないようにリアリティなセッティングを追及していく仕事です。

例えば、ICUでの撮影の場合、モニターや除細動器、救急カートなど実際と同じように配置し、ICUにあるはずのないものが移りこまないよう注意しながら行います。

 

(2)モニターの値を考える

モニターの値を考える

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医療ドラマでは、患者が心電図モニター等の様々なモニタリング装置をつけているシーンが頻繁に出てくるため、状態に合わせた値を考えて、特殊な機械を使ってモニターに反映されるようにします。

特殊な機械では、心拍や動脈圧は設定できても酸素飽和度や血圧実測値は設定できない場合があります。

そのため、酸素飽和度や血圧実測値は設定できない場合は、自分の体にセンサーを付け、必死に「瀕死な状態」の値が出るように何回も測ることもあります。

 

(3)医療の演技指導を説明する

医療の演技指導を説明する

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芸能人たちは、医療の知識がないことがほとんどであるため、医療の演技指導を1から分かりやすく説明することも仕事の1つです。

例えば「手術シーン」「蘇生シーン」「病棟・病室の見回りシーン」の指導については、以下の通りです。

手術シーン 器具の渡し方を指導
蘇生を行っているシーン 心臓マッサージの仕方を指導
病棟・病室内を見回りするシーン 無駄に動いていることのないよう動きを指導

著名な俳優に指導するときは、どんなに下手でも、プライドを傷つけないように駄目出しが出来ない場合もあるためとても気を使います。

 

2.私が働いた経緯と感想

私が働いた経緯と感想

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私が医療監修の仕事をしてみたいと思ったのは、「芸能人に会える」というミーハーな動機でしたが、多くの芸能人に会えましたし、中には大ファンの方もいました

求人がインターネットなどで、掲載されていない医療監修の仕事は、すでに医療監修をやっている看護師からの紹介がほとんどだそうです。

私は、医療監修を行っている知人の看護師に「今度、医療監修のバイトをやってみたい」と紹介してもらいました。

また、医療監修は、キャスティング時にどの医師や看護師に依頼するかいうことが決まり、「著名な医師」「医療監修の実績が高い」「顔なじみ」等の看護師に頼むことがほとんどだそうです。

期間が長くなることもあるドラマなどの撮影で人手が足りない場合でも、撮影している著名な芸能人たちに失礼にならないように、信頼のおける知り合いの看護師に声をかけて来てもらうこともあるようです。

 

(1)給料は4時間で2万円

私が今まで行ったことがある医療監修の仕事で1番給料を貰えたのは、「拘束時間4時間で2万円(時給換算すると1時間5,000円)」でした。

しかし、同じく1回2万円の仕事でも、医療監修を必要とするシーンは最後の1時間程ですが、それまで8時間待機していなくてはならないということがありました。

また、東京から2時間離れた山奥の屋外で待機していなくてはならず、真冬のとても寒い中だったため、実際は大変つらい仕事でした。

案件によって医療監修にかけられる予算は決まっているため、給与も予算に比例して変わってくるのが実情です。

 

(2)礼儀正しい振る舞いが求められた

芸能人の立場からすると、医療監修というよく知らない人(看護師)から「意見を言われる」「演技指導される」等は戸惑いがありました。

そのため、礼儀正しい振る舞いや、挨拶は欠かせませんでした。

撮影の場では、芸能人・スタッフなど(思ったより)多くの人が働いており、医療監修はその日だけで終わってしまうこともよくあるため、顔を知らない人がほとんどです。

 

(3)幅広い診療科の知識が必要だった

医療ドラマでは様々な診療科が出てくるため、同じドラマ内であっても内科や外科、ICUや手術室のシーンなど、そのシーンによって必要とされる知識は違いました。

そのため、経験があった私でも具体的なリアリティを出すために幅広い経験が必要とされ、意外と大変でした。

医療ドラマ監修の仕事では分野の確認を行ってから依頼を受けるのが一般的だそうです。

 

 

3.最後に

医療監修の仕事は、探すことはハードルが高いため、医療ドラマの中のちょっとした看護師役を演じるためのエキストラ募集に応募してみるのも1つの手だと思います。

エキストラに応募して撮影現場に行き、医療シーンの現場には必ず医療監修をやっている医師もしくは看護師に「今度医療監修のバイトをやってみたいので紹介してほしい」と声をかけてみてください。

芸能界の興味がありつつ看護師として働いている人は、ぜひ1度医療監修の求人を探してみて下さい。


   
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