市民病院で働く看護師のメリット・デメリット体験談

「看護師でありながら公務員になることが出来る!」それが、市民病院(公立病院)の看護師の立場です。

皆さんの住む街にも、市民病院・市立病院・都立病院・県立病院と呼ばれる、地方自治体が運営母体の公立病院がありますが、そこで働く看護師は、地方公務員と呼ばれます

民間病院との大きな違いは、市民病院は市民のためにある病院だということです。(勿論、市民でなくても利用できます。)

そのため、病院の最終的な決定権は院長ではなく、市民が選挙で選んだ市長や市議会に委ねられることになっています。

私が約10年間、市民病院で勤務した経験を元に、市民病院で働こうかと考えている看護師の参考になるような情報をまとめました。

病院の名称が市民病院・県立病院という名称がついていても、運営母体が地方自治体でなければ地方公務員にはなれません。最近は、公立の病院も赤字経営が重なり、統廃合や民営化が進んでいます。

市民病院・県立病院と名称は残っていても、独立行政法人などが運営している場合などは地方公務員ではないので注意が必要です。

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市民病院で働く看護師の役割や特徴

市民病院で働く看護師の役割や特徴

画像:shutterstock

市民病院は、その地域に住む住民の医療を担う病院です。

患者の年齢層も幅広く、産まれたての赤ちゃんから高齢者の方まであらゆる年代の方が来院されます。そのため看護師の役割としては、地域に密着した医療・看護サービスの提供になります。

また、市民病院がある地域に住む幅広い年代に渡る人たちを対象にした、健康管理や教育なども看護師の担う重要な役割といえます。公務員の職業倫理として「役割から生じる義務や社会の期待と信頼に応える行動」が求められます。

地方公務員は国民の税金から給料が支払われるため、国民の利益のために奉仕する立場にあるという高い志しが期待されています。

私が働いていた市民病院では、地震などの災害が起きた時にはどんな手段を使ってでも病院へ向い、病院運営に加わるという強い気持ちで常に行動するよう指導されました。

 

病院に採用されることで看護師は地方公務員となる

市民病院(公立病院)で働く看護師は、地方公務員で市の職員という身分になります。一般的に市の職員になるには、公務員試験に合格し採用されることが必要です。

しかし、看護師の場合には公務員試験を受ける必要はなく、病院に採用(病院によっては小論文などの採用試験がありますが、場合によっては面接のみです。)されることによって、地方公務員となることができます

これが、市民病院で働く看護師の一番の特徴です。

 

採用年齢についても制限はあるが一般的な公務員とは違う

一般的な公務員とは違い、年齢についての制限はあるものの、幅広い年齢での募集があります

どの年代の方にとっても、看護師であって公務員として市の職員になれること自体、とても魅力的なことだと思います。

年齢制限は地方自治体の採用ページで確認しておきましょう。(もちろん、新卒看護師でも採用を受け付けている場合があります。)

中途採用の場合、年齢制限の他に看護師としての実績も必要になる場合があるため注意しましょう。

 

市民病院に転職する看護師メリット

市民病院に転職する看護師メリット

画像:shutterstock

市民病院に看護師として転職する場合の看護師のメリットを私の経験を元に挙げてみました。

詳細を確認しながら、転職をするかどうかの判断に役立ててください。

 

地方公務員という立場上、手厚い公務員待遇が受けられる

地方公務員待遇を受けることができる一番のメリットは、病院の都合で解雇されることがなく、安定性は間違いないということです。

また、カレンダー通りの休みの数に加え、夏休みなどの長期休暇を合わせると、年間休日が120日以上となり、看護師にとって働きやすい環境と言えます。

他にも、介護休暇や結婚休暇、妊娠出産育児のための休暇もきっちり取得できます。

育児期間中は育児時間なども利用でき、看護師として子育てしながら働き続けられる環境も整っていることが一般的です。

 

長く勤務すればするほど、給料は確実にアップする

市民病院は、年功序列の昇給制度となります。そのため、毎年昇給があり、着実に給料は増えていきます

経済的な不況の影響を受けず、必ず昇給する市民病院の看護師は金銭的に魅力的だといえます。

しかし、民間病院のような能力給を取り入れている市民病院はまだまだ少なく、高い能力や技術については評価されにくい環境です。成果を適切に評価してほしいと望む看護師には、不向きな場所だともいえます。

補足の説明

公務員の給料アップには、できるだけ長く勤め、管理職を目指すことが一番の近道だといえます。

余談になりますが、公務員は世間的にも信用が厚く、住宅ローンなどの審査も通りやすいなどの利点もあります。

 

教育制度が充実しているところが多く、キャリアアップしやすい

市民病院はその地域を担う、中規模の総合病院であることがほとんどです。

そのため、新人教育やキャリア教育など制度の充実が期待でき、キャリアアップしやすい環境にあります。

しかし、中には病院の規模が小さく新人採用を積極的にしていない自治体などもあり、一概に教育制度が充実しているとは言い切れないこともあるので、しっかり調べることが必要です。

 

市民病院に転職する看護師デメリット

市民病院に転職する看護師デメリット

画像:shutterstock

市民病院で私が働いていた際に感じたデメリットを一般病院と比較しながら説明していきます。

 

副業がみつかると確実に罰せられる

看護師の中には、夜勤バイトなどの副業やダブルワークをしている方はめずらしくありません。

公務員は休日が120日以上と多く勤務に無理がないため、夜勤バイトにはもってこいの勤務状況です。しかし、地方公務員である市民病院の看護師は、地方公務員法により副業が禁止されています

違反すると、法律違反として扱われ、場合によっては懲戒処分を受けることもあるので注意が必要です。

 

体調を崩して退職しても失業保険がもらえない

公務員は失業保険に加入していません。自分の意思で退職しない限り、定年まで解雇されることがないからです。

公務員として定年まで働き続ける場合や、退職後すぐ新しい職場で働く場合には特に問題となることはありません。

しかし、病気などで退職を余儀なくされたときにも、未加入なので失業保険はもらえないということになります。そうなると、仕事復帰まで自力での生活を余儀なくされ、経済的に厳しい状況になることが考えられます。

 

今後、民営化という不安がある

ここ数年は、市民病院といえども地方自治体の財政難が深刻で統廃合や民営化の波にさらされています

転職したときは地方自治体が経営する市民病院でも、数年後、民営化されていることも十分考えられます。

私の場合は、在職中から民営化されると噂がある市民病院で働いていましたが、退職から約3年経ちましたが、民営化されることなく運営されています。

噂は噂だと気にしないことも、時には必要なのではないでしょうか。

 

最後に

いつの時代も公務員は根強い人気があることに変わりありません。市民病院に転職し看護師として働くと「看護師でありながら地方公務員」になることができます。

臣民病院は看護師でありながら地方公務員

画像:shutterstock

看護師の免許だけで就職場所には困らない、そのうえ地方公務員という揺るぎない立場まで手に入れることができ、これほどの安定はないと世間では思われるでしょう。

しかし、時代は変化していきます。

看護師も公立病院も、世間の不況の流れには逆らえませんし、抜群の安定を手に入れたと安心していたら、数年後には民営化で民間病院になってしまったなんてことも十分考えられる時代です。

公務員になれると安易に転職を決める前に、正しい情報を得ることが必要です。

看護師転職サイトに登録し、担当者から情報収集を行うことによって、転職先候補の病院が所属する自治体の財政状況や、民営化の流れがないかなど詳しく知ることができます。

地方公務員の看護師を目指すのであれば情報収集を行たらないように心がけましょう。

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