転職体験談:地域包括支援センターの看護師として働く

転職体験談:地域包括支援センターの看護師として働く
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地域に関わる仕事で、今までの経験を活かせるような仕事ができたら良いなと思っていました。

訪問看護師も考えましたが、訪問看護では同じ地域の他の介護や福祉関係の機関と関わることはあまりなく、物足りなさを感じていました。そのため、他機関との連携が多く、予防にも力を入れているところに転職したいと思いました。

今まで地域包括支援センターとはほとんど関わりがなく、働いている知り合いもおらず、詳しい仕事内容も知りませんでしたが、調べれば調べるほど地域包括支援センターが一番良いように思いました

私は、在宅支援と地域包括支援センターの仕事は切り離せないように感じ、思い切って転職してみようと決意しました。

【体験当時のプロフィール】

  • 女性/30歳/看護歴8年目
  • 保有資格:看護師、保健師
  • お住まい:東京都
  • 転職回数:3回目
  • 転職活動時期:1ヶ月間:9月から開始し10月入職
  • 求人媒体:ハローワークを利用
  • 前職の勤務先:病院の巡回健診業務・派遣(給料:月28万円)
  • 転職後の勤務先:地域包括支援センター・正社員(給料:月32万円)

私が、地域包括支援センターの看護師として転職したことを振り返り、仕事内容や役割について説明していきます。

1.働いて感じた看護師の役割

地域包括支援センターとは、一言でいうと「地域高齢者のよろず屋」のような役割を担います。

地域高齢者のよろず屋

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例えば、高齢者が家で倒れていると聞けば、看護師は血圧計と聴診器などを持ち、急いで駆け付けます。病院に付き添うこともあれば、受診調整や退院カンファレンスに出席することもありました。

自宅への退院が難しければ介護施設や地域包括ケア病棟への転院調整をすることや、介護保険サービスの調整も行いました。

働く上で大切なことは、「介護が必要な高齢者を減らすこと」「元気なままで長生きしてもらうこと」そのために「地域で高齢者を見守り、支えていくこと」でした。

また、一般的に地域包括センターの役割としては、高齢者や家族に対し、

  • 総合相談・支援や必要なサービスとの連携
  • 包括的・継続的マネジメントの支援
  • 高齢者の虐待防止のための相談や権利擁護
  • 介護予防のマネジメント

などが挙げられます。

私が働いて感じた、地域包括支援センターで働く看護師の役割について説明していきます。

 

(1)介護予防に努めること

看護師は、地域包括支援センターの管轄している地域の介護予防教室などで講義や予防体操を行い、介護予防に努める役割があります。

夏には脱水予防、冬にはインフルエンザ対策など、毎回のテーマを考え、介護予防についての知識の普及、啓発活動も行います。

介護予防教室では、健康教相談会などを企画し、血圧測定、骨密度などを測り、より自分の身体に関心を向けてもらい、疾病の予防や転倒予防に努めます。

また、ケアプランのマネジメントも看護師の役割となり、(ケアプランとは、病棟で行う看護計画のようなイメージ)「介護予防ケアプラン(介護状態を予防するプラン)」の作成を看護師が行います。

 

(2)高齢者へのアセスメント

地域包括支援センターでは、認知症が疑われる高齢者などには、定期的に自宅訪問を行い、安否確認や生活状況の把握をします。

そのため、看護師としては、高齢者へのアセスメントを徹底する役割があります。

例えば、「健康状態はどうか」「内服はできているか」「食事はどうか」などです。

また、自治体と連携し、独居高齢者をピックアップし、個別に支援を行い、認知症予防にも力を入れています。

 

(3)緊急時の対応

地域包括支援センターで働く看護師は、高齢者の健康状態に何かあれば駆け付ける役割となります。

「緊急性が高いか」などの判断も看護師が行い、救急車を呼び、そのまま同乗して病院に行くこともあります。

 

2.仕事内容を体験して感じたこと

仕事内容を体験して感じたこと

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実際に地域包括支援センターで働いてみて、相談業務やケアマネジメント業務以外の業務が多いことに驚きましたが、私にとっては嬉しい喜びでした。

介護予防や関係機関のネットワークづくりなどに関わる業務も多く、自分が期待していた以上に地域との関わりが強い業務内容に満足しています。

地域包括支援センターの看護師は様々な業務がありますが、基本的には窓口や電話での相談業務を受けと、担当している要支援のケママネジメント業務です。

  • 「家族が入院して帰ってから介護は必要になるかもしれない」
  • 「足腰が弱ってきて買い物が大変になってきた」

など、生活状況を聞きながら介護保険を使う入口から関われるので、やりがいを感じています。

デスクワークが主ですが、自宅訪問に行くこともありますし、公共施設に介護予防の啓蒙活動に行ったり、家族会に参加したり、区役所や医療機関での会議に参加することもあります。

一緒に働いているのは、看護師(保健師)、社会福祉士、主任ケアマネジャーですが、居宅介護事業所のケアマネジャー、区役所職員、保健センター、社会福祉協議会、介護サービス事業所、病院や診療所の看護師・MSW・医師とも関わる機会が多いです。

地域の様々な機関や職種と関わりながら仕事できるので、面白いなと感じています。

 

3.転職活動を振り返って

転職活動を振り返って

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私は、地域包括センターの看護師求人は、ハローワークを利用して探しました。

また、求人を探してから分かったことですが、病院とは違い面接が重要となるため、ハローワークの福祉分野専門の相談窓口に相談しに行き、面接の練習をお願いしました。

ハローワークの職員からも、「履歴書も問題ないですし、この経歴なら大丈夫ですよ」と言われましたが、不安なのでと重ねてお願いしたところ、面接の練習に対応していただきました。

練習すると、やはりうまく答えることができず、職員の方から「難しいことや分からないことを言う必要はない、明るい表情で端的に分かりやすく答えるように」と、一つ一つの返答の仕方にアドバイスをいただき、最後には太鼓判を押していただいたことで、自信を持って採用面接に臨むことができました。

 

(1)転職がうまく行ったポイント

転職先を「地域包括支援センター」に絞っていたことで、すぐ募集、転職に踏み切れました。

転職活動をした時に「地域包括支援センター」で募集していたのが5~6か所しかなかったので、そこまで悩まずに出勤時間や待遇で応募先を決めることができました。

私は職場の様子のイメージがつかなかったので、採用面接の依頼をする時に、合わせて職場の見学を依頼しました。

2社の採用試験を受けて、どちらも見学させてもらったのですが、同じ地域包括支援センターでも雰囲気がまったく違うことに驚きました

また、見学は直属の上司である所長に施設を案内してもらったので、上司がどんな方なのかも知ることが出来ましたし、見学して選ぶ基準が変わり適切な職場を選べたと思います。

今は楽しく働いているので、見学したことで今の職場を選んで本当に良かったと思います。

 

(2)失敗したと感じたこと

早くから転職活動をした方が良いだろうと思い、転職予定の半年以上前から、看護師転職サイトは利用していました。

まだ、条件が固まっていない中、看護師求人を探した結果、多くの採用情報に溺れて「本当にここに応募していいのかな」「もっと合う職場があるのではないか」と悩んでしまい、時間だけが過ぎてしましました。

これでは駄目だと思い、自分が今後看護師として行いたいことを明確にするために多くの時間を使いました

失敗を防ぐことはできましたが、あのまま希望条件だけで転職していたら後悔したと思います。

 

4.最後に

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 東京都/31歳
  • 保有資格:看護師、保健師
  • 職務経験:総合病院、訪問看護師、NPO法人、地域包括支援センター
  • 診療科経験:呼吸器内科、感染症内科
大学時代から地域看護に関心があり、都内の大手総合病院で7年勤務。その後1年 NPO法人で市民活動支援に関わり、現在は、地域包括支援センターで看護師として活躍中。

地域包括支援センターで働いてみて、医療機関や介護施設など、第三者への橋渡し役だと感じています。

病院でもチーム医療がなされるように、地域の中でも、自治体や地域の方々との協働で地域包括ケアは行われています。

元気な高齢者と関わることは自分も元気をもらえますし、何よりも「元気で過ごし続けること」の支援は、立派な看護だと思います。

この記事を通して、少しでも地域包括支援センターでの看護師の役割や業務の実際について、知っていただけたら幸いです。


   
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