ショートステイで働く看護師の役割と仕事内容:体験談

ショートステイで働く看護師の役割と仕事内容:体験談
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ハードな病院勤務に疲れてきた頃、私は「少し病院の仕事から離れたいな」「夜勤がない介護施設でゆっくり働きたいな」と思い、ショートステイで働く看護師として転職した経験があります。

ただ、働いてから分かったことですが、業務内容は「バイタルサイン測定」「服薬管理」「利用者の健康管理」など、募集要項には書かれていますが、実際の仕事や役割の詳細は掲載されていません。

そのため、私の経験や体験を元にショートステイで働く看護師は「どのような役割があり」「どのような仕事内容なのか」を説明していきます。

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 年齢/エリア:36歳/埼玉県
  • 経歴:総合病院、個人病院、ショートステイ
  • 経験がある診療科:整形外科、整形外科外来、内科、小児科、内視鏡室
看護歴14年目のシングルマザーの看護師。現在は整形外科外来で活躍中。
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1.ショートステイとは?

ショートステイとは?

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ショートステイとは、数日から1、2週間程度、短期的に施設に入所して、日常生活介護や機能訓練などを受けられる介護サービスであり、「短期入所生活介護」とも言います。

利用者は認知症の方の利用が多い印象でした。

ベッド数は原則20床以上(厚生労働省より)とされおり、介護職員や看護師の人員基準も決められています。

また、最近は大手企業が運営しているショートステイの施設も多いです。

 

私が勤務していた施設について

私はショートステイの施設に正社員(正職員)の看護師として勤務していました。

施設によって差はあると思いますが、私の勤めていた施設は1日25名程度の方が利用していました。

日勤帯は介護士が5名程度、看護師1~2名、相談員1名勤務していました。

夜勤は介護士1名で、看護師は常勤でも夜勤がありませんでした。(ショートステイで働く看護師の場合、常勤(正社員)でも夜勤がない施設が多いと思います。)

 

2.ショートステイで働く看護師の役割

ショートステイで働く看護師の役割

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私がショートステイの施設に勤務した際に、看護師として行っていた役割について説明していきます。

 

(1)利用者の体調管理

ショートステイの施設では、医師不在のため、利用者の体調で問題があれば看護師の判断で病院受診を決めます。

そのため、利用者の体調管理は看護師の大きな役割となります。

例えば、利用者に高熱があるなど、その日のうちに病院受診が必要と判断したら、家族に連絡して受診に行かせます。

最近食欲がない、最近血圧が高いなど、緊急性のないものは家族に連絡し、近日中の受診を促します。また、微熱や、いつの間にか出来ていた小さなアザなども家族に連絡し、様子観察している旨を伝えます。

誤嚥など、必要に応じて吸引をする事もありますが、施設内に置いてある吸引器は吸引圧が弱いためうまく引けない事があります。そういった場合も速やかに状態を把握し、救急車を呼ぶなどの判断を看護師が行わなければなりません。

 

(2)緊急時の対応(オンコールなど)

緊急時の対応(オンコールなど)

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デイサービスを運営する施設によって大きく異なりますが、夜勤に看護師が不在の場合、オンコール対応を行うことも看護師の役割となります。

私の体験談

私が勤務していたショートステイの施設では、夜勤がなかったため、看護師はオンコール対応を行っていました。

オンコールと言っても、実際出勤する事はなく、電話対応のみであり、「血圧が高い」「転んでしまった」、という内容が多かった印象です。

また、利用者の急変時は施設長が出勤することになっていたため、私(看護師)は出勤しなくても大丈夫でした。

 

(3)利用者の服薬管理

利用者の服薬管理に関しては、看護師が責任を持って行います。

利用者が新しく入所してくる場合、滞在日数分の薬を持ってくるため、看護師が内容と数を確認し、日にちごとに振り分けます

また、薬を内服してもらう時も、確実に飲めたか確認するまで、看護師はその場を離れません。(口に入れた後に、口から落としてしまう方が多いからです。)

私の体験談

服薬に関しては、家族の方が綺麗に分けてきてくださいますが、たまに薬袋にどっさりと、日数分以上の薬を持ってくる利用者もいました。

利用者の家族が病気で入院中の場合や、家族の仕事が忙しい場合など、家庭環境により不可能な利用者もいるため、私が薬の整理をすることもありました。

 

(4)利用者の見守り

利用者の見守り

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利用者を見守り、コミュニケーションを取ることも看護師の大切な役割となります。

ショートステイを利用している方は、認知症や身体機能の低下により、自宅で日常生活を送る事が困難な方や、家族の介護負担の軽減の為に入所して来る方がほとんどです。

(自ら希望して入所してくる方は少ないと思います。)

そのため、なぜ自分がここにいるのか理解できず、「いつ自宅に帰れるのか」「何時に帰れるのか」など、何度も繰り返しスタッフに聞きに来ることや、不穏状態になる利用者もいます。

看護師は利用者の不安を少しでも軽減出来るように、対応しなければなりません。

また、利用者は日中、居室ではなく共有フロアで過ごしている場合がほとんどです。転倒リスクのある利用者などは、常に目が離せない状態です。

 

(5)実態調査

実態調査

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実態調査(実調)とは、利用者が施設を利用する場合、ケアマネジャーや相談員が、利用者のADLや生活環境などを実際に見に行き、話を聞きながら、アセスメントする業務のことです。(私が働いていた施設では、看護師も同行する事もありました。)

その後、サービス担当者会議(利用者とその家族、ケアマネジャーなどが、ケアプランの内容を検討する会議)も、医療処置が必要な場合、看護師とし参加することも大きな役割となります。

会議の場所は、施設や、利用者の自宅など、様々です。

発言する時は緊張しますが、利用者さんの状況を詳しく知る事が出来ますし、家族と信頼関係を築く良い機会になります。

 

3.看護師の仕事内容とスケジュール

看護師の仕事内容とスケジュール

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看護師1日の仕事内容としては、以下のようなスケジュールで行われていきます。

8時30分 ・出勤、朝礼
・申し送り
・利用者のバイタルサイン測定
・各場所へ処置に巡回する
11時00分 ・看護記録
・その他雑務
11時30分 ・昼食の配膳
・食事の介助
12時00分 ・交代で休憩に入る
13時00分 ・薬の分別や確認
・口腔ケアなどの実施
・レクリエーションへ参加
15時30分 ・利用者の自由時間
・利用者とのコミュニケーション
・トイレ介助など
17時00分~17時30分 ・看護記録などの記入漏れの確認
・夜勤者への申し送り
・勤務終了

私が行っていた仕事内容を以下で詳しく説明していきます。

 

(1)利用者のバイタルサイン計測やケア

利用者のバイタルサイン計測やケア

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施設に出勤し、申し送りを受けたらすぐに一通りの利用者にバイタルサインの測定を看護師が行います。

また、昼食後に口腔ケアやなどを行うことも看護師の仕事です。

 

(2)利用者の入浴介助と入浴後の処置

入浴介助は、機械入浴と、一般入浴がありますが、主に私は一般入浴を手伝っていました。(施設によって仕事内容は異なります。)

着替えや、洗体、洗髪など、利用者のADLに合わせて看護師も介助していきます。

また、入浴後には軟膏処置などを看護師が行います。

 

(3)利用者のトイレの介助、オムツの交換

排泄は自立している利用者もいますが、介助が必要な方がほとんどでした。

こちらも、利用者のADLにあわせて看護師が介助していきます。

また、3時間おきに排泄のチェックも看護師の仕事となります。

 

(4)看護記録や管理

看護記録や管理

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施設の書き方に従って看護記録をつけていきます。

主に、血圧、脈拍、その他利用者の情報などを記載していきます。

利用者の荷物管理の仕事もあった

ショートステイでは、利用者によって泊数が違うため、持ってくる荷物の量もまちまちです。

そのため、利用者さんの持ってきた荷物を1つ1チェックし、他の利用者の荷物に紛れ込んだり、紛失したりしないように注意して管理する必要があり、介護スタッフの仕事ですが、看護師も手伝っていました。

荷物の紛失があると、施設やスタッフへの不信感へとつながってしまうため、ミスがないように手伝っていました。

 

(5)レクリエーション

レクリエーションは、企画から介護士、介護スタッフが中心となって行っていますが、看護師も利用者さんの見守りをしながら、一緒に参加します

また、利用者の自由時間には積極的にコミュニケーションを取ることも看護師の仕事内容の一部です。

私は介護士が一生懸命考えたレクリエーションを、利用者が楽しんでいる姿を見ると嬉しくなりました。

 

4.体験談:実際に働いて感じたこと

私が実際にショートステイの施設で働いて感じたこと(メリット・デメリット)、などをご紹介します。

現在転職を希望している看護師の方は、是非参考にしてください。

 

(1)医療行為は少なかった

医療行為は少なかった

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ショートステイでは、点滴などの医療行為が必要ない高齢者が多く利用していました。

そのため、点滴や採血、酸素投与(在宅酸素使用者は除く)などはありませんでした。

医療行為としては、インスリン注射程度でした。

緊急対応の体験談

私の勤務していた施設では、利用者がショートステイ利用中に具合が悪くなってしまった場合、基本的に家族が病院に連れて行くようになっていました

そのため、緊急に受診が必要な場合でも管理者が付き添い、看護師が付き添うことはありませんでした。

例外として、救急車で搬送しなければならないような状態の時は看護師も同行することがありましたが、頻度はかなり少ない印象でした。

仕事は覚えやすく働きやすかった

私は、看護師として5年ほど臨床経験した後、ショートステイの施設に転職しました。

医療行為が少ない分、介護士業務のサポートや、利用者の見守りが仕事のため、簡単に覚えることができました。

医師が常駐していないので不安はあった

ショートステイには医師が常駐していないため、利用者の体調面で気になることがあってもすぐに相談できない状況です。

看護師(私)が「経過観察をするか」「受診させるか」などの判断をしなければならないこともあるので、時に不安に感じることもありました。

私の勤務していた施設は、週1度医師が来設し、何かあれば相談や報告していましたが、医師からの返答は簡単なアドバイス程度でした。

 

(2)看護業務以外の仕事は多い

私が勤務していた施設では、看護業務は少なく残業はありませんでしたが、全体のスタッフが少ないため介護士と共に介護業務も手伝う必要がありました。(ショートステイの施設によって異なると思います。)

例えば、

  • 入浴、着替え、排泄、食事などの日常生活介護
  • 送迎のサポート
  • 居室の清掃
  • 利用者の見守り

など、看護業務と介護業務をしなければならず、体力的にきついと感じることもありました。

私の勤務していた施設では、看護業務を優先したいときは介護士に伝えると、配慮してくれていました。

 

(3)利用者やその家族の対応には気を遣う

利用者やその家族の対応には気を遣う

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ショートステイは、一般企業が運営しているため、接遇や利用者、その家族の対応には厳しい傾向がありました。

企業で働くということを経験していない看護師の場合は注意が必要になると思います。

また、荷物類の紛失などにも厳しく、ハンカチ1枚なくなるだけでも、クレームになったりすることもありました。

そのため、日頃から利用者や家族とのコミュニケーションを密に図り、信頼関係を築いていくことが大切でした。

 

(4)「やりがい」も感じることができた

ショートステイでの看護師の仕事は、医療行為が少ないですが、午前中は利用者のバイタルサイン計測を行い、看護記録、昼食の配膳や介助と忙しく午前中が過ぎていきます。

そのため、看護師として利用者を見守りながら仕事をこなしていくことに私はやりがいを感じました

また、午後は利用者とのんびり過ごすことができ、病院勤務では出来なかった様々な会話を利用者と行うことが出来ました。

 

(5)他業種と多く関わり、介護の知識も増えた

病院に勤務していても、他職種との関わりはありますが、ショートステイなどの介護施設で勤務していると、ケアマネジャーなど、病院では関わることが少ない介護福祉系の職種の方とも関わります。

そのため、介護関連の知識が増えました。

私は、ショートステイを経験してから病院に転職した際に、退院から在宅(または施設)への流れがズムーズに理解できるようになりました。

 

5.最後に

ショートステイでは看護師の人数も少ないため、介護士やその他職種のスタッフから意見を求められる機会が多く、自分で考え、判断しなければならない状況も沢山ありました。

そのため、看護師としての様々な知識、技術が必要とされる職場ではないかと感じます。

また、認知症の方や、利用者の家族と密に接することが出来たことで、アセスメント力や、コミュニケーション力もついたと実感しています。

介護施設の大変さがあるとは思われますが、施設勤務で成長出来る部分も沢山あると思います。

施設によって体制や決まり事が大きく違ってくるため、転職する場合や面接の際は、看護師業務について詳しく質問してみることをおすすめします。

介護施設での勤務を考えている方は、是非ショートステイも検討してください。


   
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