看護師経験ありで手術室へ移動になった場合の先輩からのアドバイス!

看護師経験ありで手術室へ移動になった場合の先輩からのアドバイス!


看護師

手術室未経験の看護師が部署移動又は転職で配属になることがあります。

新人看護師として配属される場合は「看護師としても、社会人としても何も知らないニューフェイス」として、迎え入れられるので、礼儀や作法、やる気が見られれば、何とかやっていけるのでしょう。

しかし、看護師の経験があり、手術室での経験がない場合は苦労することが予想され、一般的に看護師としての基礎・基本(看護師としての知識や技術)は習得していて当たり前と見なされる場合が多いと言えます。

看護師経験ありで手術室へ移動になった場合、現役で手術室看護師として働いている私からのアドバイスです。

もし、新卒看護師で手術室へ配属になった場合でも確認してほしい内容です。

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1.今まで病棟・外来での知識や技術は役に立たない

今まで病棟・外来での知識や技術は役に立たない

看護師の経験があり手術室に配属になった場合、今まで病棟や外来で培ってきた知識や技術は、ほぼ役に立たないと言っても過言で張りません。

特に「愛想が良く、接遇などで、患者さんから人気があった・・・」などは、手術室では、ほぼ無意味と言えるでしょう。

もちろん、患者さんに対しての優しさや思いやりは、看護師として必要ですが、手術室勤務の看護師の場合、患者さんが手術室で意識のある時間はせいぜい10~15分程度です。

そのため手術室では「一般的な社会人としての接遇スキルがあれば問題がない」という程度の評価しか得られません。

 

術前術後の管理・観察・フィジカルアセスメントも異なる

手術室勤務の場合は、全身麻酔で管理された患者さんの全身状態をアセスメント・管理すること、医師や器械出し等が看護師の仕事です。

そのため、病棟などと比較して食事介助や入浴介助、更衣などの身体的な介助だけではなく、術前・術後の管理などの観察やフィジカルアセスメントも全く異なります

これらのことは病棟や外来では絶対に経験することがなく、器械出しも一から清潔・不潔の部分から学ぶ必要があり、手術室に配属になってから新たに手術室ならではの分野の知識を付けていく必要があります。

同じ看護師としての業務でも、手術室とほかのセクションの業務内容に共通する部分が少ないため、今までの経歴はあまり役に立ちません。

 

2.積極的に、かつ空気を読んだコミュニケーションが必要

積極的に、かつ空気を読んだコミュニケーションが必要

手術室では、医師とコミュニケーションも、重要な業務のひとつです。

看護師経験があれば、医師とのコミュニケーションもそんなに困らないと思いますが、手術室看護師として上手く立ち回るためには、「医師との積極的なコミュニケーションと、現場の空気を読むこと」が非常に大切です。

こればかりは、先輩看護師のフォローにも限界があるので、自分で医師との信頼関係を築いていくしかありません。

 

手術中は医師のパートナー

もちろん病院によりますが、どの病院でも医師は基本的に個性派ぞろいの集団です。

コミュニケーションのとり方にも、ひとりひとりの医師にくせや特徴がありますので、それを見極め、空気を読みながら対応していくことが重要だと、働きながら感じます。

もちろん手術室に移動した場合、病棟時代に関わっていた医師で、苦手なタイプもいるでしょう。

それでも、手術中は医師のパートナーとして業務をしなくてはなりません

ひとつだけ朗報があるとすれば、「外科医は比較的手術室ではやさしい」傾向があり、病棟や外来よりも朗らか、笑顔でいることが多く見られます。

手術室看護師になったら、今までの関係性とは変化するケースもありますので、緊張せずに対応してみてください。

 

3.待ちの姿勢ではなく、自ら学ぶ姿勢を維持することが重要

待ちの姿勢ではなく、自ら学ぶ姿勢を維持することが重要

看護師の経験者であるからこそ、基本的に持っておいてほしいことは「自分から学ぶ精神」です。

新卒看護師と一緒で、

  • 「何をしていいのか分からない」
  • 「指導してもらえるのを待っている」
  • 「教えてもらって当たり前だと思っている」
  • 「教えてもらっていませんと、言い訳をする」

以上ことは、看護師の経験あることで配属された手術室内でも反感を買う原因となります。

外回り看護・器械出し看護・その他の雑務など、手術室でやるべき業務はたくさんあります。

新卒の新人看護師と同じくらい学ぶ業務はありますが、看護師としての経験者だからこそ「待ち」の姿勢ではなく、時間を見つけて積極的に学んでいってほしいと思います。

 

自身で学ぶためのアドバイス

異動により手術室に配属になった場合は、自分で「何を経験して何を経験していないのか」「何についての知識や技術について学びたいのか」を明確にし、先輩や指導者に相談すると、優先的に該当する手術や業務につけてもらえます。

自分が経験したことのある、手術や術式をしっかりと把握しておくとよいでしょう。

また、手術室では、「外回り看護」「器械出し看護」「雑務」とおおよそ3種類の分野にわかれますが、ほとんどが同じ業務の繰り返しです。

(手技自体が少しずつ変わることもあるので、その都度、修正は必要ですが、一度業務を覚えてしまえば、微々たる修正です。)

 

4.同じミスを繰り返さないよう注意すること

同じミスを繰り返さないよう注意すること

看護師経験があり、手術室へ移動してきた場合、同じ失敗を何度も繰り返すと、「この人、やる気はあるのだろうか」「覚える気、あるのかな」と一般的には思われます。

私もそうですが、現在手術室で働いている看護師に「手術室未経験で看護師経験あり」のスタッフに指導する中で、どのようなタイプの人材だと「この人、いけるな」「長く働けそう」と感じるのかを聞くと、満場一致と言っていいほど「物覚えのいい人」との回答でした。

「物覚えがいい人」といわれると、不安が残るかもしれませんが、覚える努力は誰にでもできるはずです。

また、数名の医師に対しても同じ質問をすると、満場一致で「きちんと介助を覚えて、実践できる人」との返答でした。

 

手術室の業務習得までのイメージは3段階

手術室の業務習得までのイメージとしては、最低でも大体3段階で習得していきましょう。

  • 1回目:流れを覚える
  • 2回目:ミス・苦手なところを修正する
  • 3回目:仕上げ・完璧に業務をこなす

ここで重要なことは「同じミスは3回まで」と心得ましょう。

「前回できていなかったところが、今回はできた。しかし、ほかのところをミスしてしまった。」これは許してもらえる場合が多いと言えるでしょう。次回そのミスを修正し、少しずつブラッシュアップして、自分のものとして完成させてください。

医師としても3回くらいは慣れもあるだろうから、ミスも仕方がないと考えていることが多いようです。

しかしながら、「何度も同じミスを繰り返す人と一緒に手術はしたくない」と言う医師が多く、そのような看護師が介助に入っていると、激しくモチベーションが下がるそうです。

そうなると、医師とのコミュニケーションや人間関係の構築もうまくいかなくなる可能性が高いため、業務は早めに習得しましょう。

 

4.異動により、どうしても手術室が合わないと感じた場合

異動により、どうしても手術室が合わないと感じた場合

手術室看護師として異動してみたけれども「合わないかも」と感じることはあるでしょう。

上司や他の手術室看護師も、このような悩みでの退職や再度の異動希望は慣れている場合が多いです。(それぐらい繁盛にあります。)

しかし、育成する方から見ると、手術室の看護師を育成するのは3年がかりで考えています。もし、手術室看護師の楽しさや、やりがいを感じることが少しでもあるなら、もう少し続けてみてください。

 

手術室の看護師を続ける理由

私もそうですが、他の手術室看護師の意見として「手術室で働いている理由」は、「患者の看護が好きではない」という理由が圧倒的に多いです。

つまり、「食事介助」「入浴介助」「更衣介助」「移動介助」、簡単にいうと「身の回りのお世話が嫌い」ということです。

(なぜ看護師になったのだ!!と突っ込みたいところですが……、私も同じです。)

逆に、好きな業務はと聞かれると満場一致で「器械出し」という回答となります。

「器械出し業務」に対してやりがいや喜びを感じる人は、手術室看護師に向いているといえそうです。

もし、まだ「器械出し業務」を経験していないようならば、まずは器械出しまで進んでみてから判断してもよいでしょう。

 

手術室をすぐに辞めることも大切

手術室が合わないと感じており、嫌々業務をこなす場合や、結果的に辞めてしまう(又は異動してしまう)方が濃厚であれば、きっぱりと「すぐに辞めること」を検討するのも大切です。

理由としては、手術室看護は、ほかの病棟や外来の業務と比較すると特殊性が高い業務だからです。

さらに、結果的に辞める場合は、早く辞めたほうが教育にかける労力も少なくなり、次の人材を育成し、その看護師が根付いてもらった方が双方にとってメリットだからです。

努力は必ず必要で、100%頑張った結果、どうしても業務の内容自体が合っていないと感じるのならばすぐに転属や転職をお勧めします。

患者さんと関わる機会が少なく、「看護」することに、やりがいや喜びを感じている人には向かないと言えるでしょう。

現役看護師からのワンポイントアドバイス

現在、手術室看護師として異動したが、「自分には合っていないのでは?」と悩んでいる方、仕事として自分は何が好きなのか、今一度振り返ってみてください

看護業務が好きな場合、きっと手術室には向いていません。

この場合、悩まなくてもよいでしょう。すぐに「自分のやりたい看護とは違った」と上司に相談し、転属希望を出しましょう。

手術室看護師は気が強い人も多く、最初のうちは人間関係に悩むかもしれません。

しかし、業務そのものではなく、人間関係での悩みならば、もう少し粘ってみてもよいでしょう。

前述した「業務を覚えること」で、かなりのケースで働く環境が変わってくるはずです。

 

5.最後に

看護師の経験があり手術室未経験での異動となると、希望していない限り、戸惑いが大きい方ばかりです。

今回お伝えした内容のように、どうしても今までの看護業務とは違ってくるからでしょう。

それでも手術室は目の前で直接患者さんの治療行為が行われるので、目に見えてはっきりとした成果を実感することに喜びを私は感じられます

業務内容は今までと大きく変わりますが、また違ったやりがいを得られる可能性もあります。

手術室看護師を極めていくことで、他のセクションが物足りなくなるくらい、とても仕事が面白くなります。

初めは覚えることが多く、大変だと思いますが、ぜひスタートダッシュで踏ん張り、知識や技術を身に着け、手術室看護師として羽ばたいてください。

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