体験談:23歳、看護師1年目で青年海外協力隊(JICA)へ参加

体験談:23歳、看護師1年目で青年海外協力隊(JICA)へ参加
写真:shutterstock

私は看護学生の頃から地域保健、国際保健に興味があり、看護師としてのキャリアはほとんどないまま(23歳・看護師1年目)青年海外協力隊(JICA)へ参加しました。

2年間、海外で過ごすことで、「世界のために」「自分のために」大きな一歩を踏み出した気持ちになりました。

【体験当時のプロフィール】

  • 性別/資格/エリア:女性/看護師/東京都
  • 年齢/看護歴:23歳/5ヶ月(1年目)
  • 前職の勤務先:総合病院(200床)一般内科の派遣看護師
  • 勤務先:バングラデシュ/JICA感染症対策隊員

私が青年海外協力隊(JICA)に参加した経緯としては、

  • 国際地域保健への興味・憧れがあったため
  • 年齢などのしがらみが出てくる前に、海外へのチャレンジをしてみたかったため
  • 仲の良い友人が海外ボランティアをしていてとても輝いて見えたため

などが主な理由になります。

当時仲のよかった友人(看護師)が、海外ボランティアから帰国し、様々な話を聞くうちに、日本とは生活も文化も病院も全く違う環境で働くことに興味を持ち、私も青年海外協力隊(JICA)に参加したいと思うようになりました。

例えば、日本で10年前後、しっかり働いてからの参加でもよかったのですが、長く働けばキャリアのことや、結婚などの問題も出てくるかなと考え、臨床経験が少なくても参加できる案件がいくつかあったため参加を決意しました。

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1.参加するために

私は、参加する国など問わず、臨床経験が少なくても応募できる地域保健業務を希望としました。

帰国後のキャリアことを考えて英語圏かスペイン語圏がよかったのですが、条件をあまり出すと選考から外れる可能性が高くなるので、地域保健業務に絞りました。

青年海外協力隊(JICA)へ看護師として参加するためには、日々の勤務をしっかりとこなすこと、体力をつけておくことが一番の近道だと考え、私は準備しました。

技術提供できるように、

  • 看護技術をしっかりと身につけること
  • 物やお金、人が少ない環境で効果的な看護を提供できるよう応用策を考えること

などが大切だと感じ、その当時、一般内科の看護師として働きながら努力しました。

看護技術を磨く

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また、私の臨床経験が少ないため、自分が青年海外協力隊(JICA)に採用されたらどのように貢献できるか、自己アピールができるよう準備しておくことも行いました。

 

(1)1次選考(書類)

1次選考(書類)

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青年海外協力隊(JICA)の1次選考では、技術と語学と健康について審査されました。

 

技術について

技術に関しては看護師であれば「今まで行った患者指導について具体的に述べよ」など、これまでの経験を書いて提出しました。私は、少ない経験値の中、日頃行っていた看護業務を振り返りながら記載しました。

 

語学について

次に語学についてですが、派遣前には英語が話せなくても、中学校卒業程度の「TOEIC 330点以上」や「英検3級程度」のレベルであれば応募できました。派遣される案件や国によっては、もっと高度なレベルが求められることもありますが、派遣前において約2ヶ月の派遣前訓練で語学を学べます

また、現地語を話す国(バングラデシュはベンガル語)に行けばみんなゼロからのスタートであるため、さほど語学について心配することはありませんでした。

 

健康について

健康に関してはかなり重要な項目になり、1次選考は自己申告の問診票だけですが、2次選考で健康診断を提出しなくてはなりませんでした。(派遣される発展途上国は医療制度が整っておらず生活環境も厳しいためです。)

また、私は健康に問題があるわけではありませんが、合格したいがために虚偽の申告をすると、派遣後自分の健康を損なうだけでなく、JICAにも不利益が生じ、旅費等の返還などを求められることになるそうです。

 

(2)2次選考(面接)

2次選考(面接)

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青年海外協力隊の2次選考では、都内で面接を行いました。

2つ面接があり、

  • 人柄を見られる人物面接
  • 技術面接

があります。

 

人柄を見られる人物面接

人物面接では志望動機や家族の同意などを聞かれ、私の場合は積極性をアピールしながらも、看護師として得た協調性があることを強く伝えました

何百人も面接するため、同期の看護師に聞いたところ圧迫面接だった人、穏やかな雰囲気の面接だった人、同じ職種でも違う質問をされるなど様々あるようでした。

また、一次選考で提出した内容についても質問されるため、提出書類はコピーをしておいて良かったと感じました。

 

技術面接

技術面接に関しては「どのように活動したいか」「なぜこの職種を選んだのか」等が問われます。

また「経験年数が少ないのではないか」と鋭い質問もありましたが、「本で調べたり現地スタッフと工夫したりして頑張ります」と答え合格することができました。

 

(3)参加するまでに苦労

参加するまでに苦労

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青年海外協力隊(JICA)の看護師として参加すると一言で言っても様々な国・要請内容があり、私が参加した当時は応募時点で第3希望まで選ぶことができました。

どの案件に応募すれば合格する確率が上がるかという点で、案件を選ぶのに苦労しました。

臨床経験が少ない案件や、英語圏の案件は応募倍率が高くなるようで、私は友人のツテをたどり、現在派遣されている人に連絡をとって要請・仕事内容を確認することや、報告書を手に入れて情報収集することで対処しました。

結果、バングラデシュの感染対策隊員として派遣されることが決まりました。

バングラデシュ

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バングラデシュ

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バングラデシュ

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2.感染対策隊員1日のスケジュール

バングラデシュで感染対策隊員として参加していた1日のスケジュールは以下のような内容になります。

私は約2年間、バングラデシュで仕事をしていました。

また、現地スタッフ(同僚)は保健師1名のみです。

7:00 起床、洗濯・掃除、朝食をとる
8:30 ・出勤、同僚(現地スタッフ)と雑談
・一日の予定を確認、印刷など事務作業
9:00 現地の保健師と地域巡回を開始
・患者の家、学校、保健センターなどの関係各所を周り、予防啓蒙活動の実施状況の確認
・健康教育の実施、フィードバックを行う
13:00 お昼休み
・家からオフィスが近かったため、自宅に戻って昼食をとる
・または同僚(現地スタッフ)の家で食べさせてもらう
14:00 ・オフィスに戻り、データ収集や分析、各種イベントのプログラム作成
・上司への報告、会議、必要に応じて午前中と同じようにフィールドワーク
17:00 帰宅
18:00 夕食
・自炊するか、友人か同僚(現地スタッフ)の家で食べさせてもらう

このような流れ(スケジュール)が確立したのはバングラデシュに赴任後、半年経ってからでした。

青年海外協力隊(JICA)の業務内容はざっくりと決められているものの、時に具体的な仕事が決まっていない場合もあり、自分で情報収集してニーズを把握し、自分で仕事を作り出さなくてはなりませんでした。

時に仕事がなく、全てが自由な時もありました。その際は、自己コントロールして暇に過ごさないようにする必要がありました。

また、私が当時派遣されていたバングラデシュの地域は、電力が安定せずよく停電していました。そのため印刷業務など電気が必要な作業は電気があるうちに行うことや、健康教育中マイクが途切れてしまった時のために拡声器を準備しておくなど、日本では想像がつかないハプニングに備える必要がありました。

 

3.赴任中の給与事情

赴任中の給与事情

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青年海外協力隊(JICA)はボランティア活動であるため、給与という名前のお金は発生しませんでした。

しかし、様々な手当があり、ほとんど自分のお金を出費することなく参加できました。(国の物価によって異なりますが、現地生活費が毎月300~700米ドルほど支給され、発展途上国であるため不自由なく生活することができました。)

私の場合、物価が特に低い地域のため、生活費は現地の小・中学校教員の初任給の3~4倍はもらっていました。

現地でのお金とは別に、国内積立金というものが約5万円×派遣期間分、帰国時に受け取ることができるため、帰国直後の生活のセットアップに必要な資金を心配することもありませんでした。

収入自体は大きく減るため豪遊することはできません。

 

4.仕事を終えた感想

派遣されたバングラデシュでは、病気の人だけでなく地域にいる健康な人もターゲットとなり、いかに健康や予防行動に興味を持ってもらうかという点でアプローチをしなければなりませんでした。

また、成人だけでなく小中高校での健康教育も行っていたので、各年齢層に合わせて説明の仕方を変えるなど工夫が必要でした。

バングラデシュ 人々

写真:shutterstock

バングラデシュでは、日本の働き方とは全く違い、同僚(現地スタッフ)の働き方は、

  • 時間通りに仕事が始まらない
  • 気候が悪ければ仕事量を減らす
  • 約束を守らない

など、赴任当初は日本人の感覚からすると、怠けているように見えました。

しかし、現地スタッフと話すうちに、これは私自身の価値観であって、現地の人たちは健康で病気の少ない環境で暮らしたいとは思っていても、日本と同じようになりたいとは思っていないことに気がつきました。

 

(1)予防の大切さを伝えるのに苦労した

病気になっていない人たちに将来の予防について話すときに、なかなか興味を持ってもらえないこともありました。

病棟で勤務していた時は、当たり前ですが、すでに病気になっている「患者」がターゲットのため、教育的関わりをする際に少しは興味を持ってもらえていたのですが、全く興味がない人たちに予防の大切さを伝えることに苦労しました。

そこで、歌など「娯楽が好き」という現地スタッフの意見をもとに、歌と予防についての講演をするなどの工夫を行うぐらいでした。

 

(2)国・人の良さがわかる

青年海外協力隊(JICA)に参加することで国や、人の良さを見つけることができました。

国や人の好さを見つけることは、お金に変えられない私の財産となり、青年海外協力隊(JICA)に参加して良かったと思います。

 

(3)体調管理が大変だった

「食が合わずに自身が体調を崩す」「慣れない海外生活で免疫力が下がり感染症にかかる」等、自分の体調管理が大変でした。

日本とは勝手の違う国であるため、何が起こるか分からないというリスクも働き始めてから感じました。

 

(4)言葉が伝わらないために苦労した

生活面でも最初は苦労しました。派遣される前に語学訓練はあるのですが、最低限の言葉しか話せず、仕事・生活で伝えたいことが伝わらないというストレスはありました。

しかし、話さないと生活できないため、毎日使っているうちに3ヶ月程度で基本的なやりとりはできるようになりました。

 

4.最後に

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 神奈川県/35歳
  • 保有資格:看護師、保健師、3学会合同呼吸療法認定士
  • 職務経験:大学病院、総合病院、国際医療ボランティア、デイサービス、訪問入浴
総合病院の派遣看護師として一般内科へ入職後、青年海外協力隊の看護師として派遣。帰国後、大学病院、総合病院、救急センターに勤務。現在も看護師として活躍中。

青年海外協力隊(JICA)に参加し、仕事内容にはとても満足していましたが、私の臨床経験が少ないことや、特に地域保健に特化した勉強をしたわけでもないため、常に仕事を手探り状態でしていました。

様々な「しがらみ」にとらわれる前にチャレンジしたいと思っていましたが、「最低でも看護師として5年くらい経験があれば、物の見方や介入の仕方がもう少しうまくできたかもしれない」と思うことが多々ありました。

しかし、時期尚早だったと思ったこと以外は大満足で、青年海外協力隊(JICA)にチャレンジして良かったと思います。


   
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更新:2019年3月20日
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