救命救急センター(三次救急)で働く看護師に大切なコト・体験談

三次救急は、「救命救急センター」や「救急救命室(ER)」「高度救命救急センター」が院内に設置しており、24時間体制で二次救急では対応することが出来ない、重度の外傷や重篤疾患に対応する病院を言います。

救急指定病院は、認定条件を満たし、都道府県知事が認めた病院を指します。救急指定病院は一次救急、二次救急、三次救急の3段階に分けられており、三次救急の高度救命救急センターは厚生労働大臣が認めた施設のみがその名称を名乗ることが出来ます。

一次救急
(初期救急)
・軽症患者向けの救急医療
・患者が来院する場合がほとんど
二次救急・手術治療を含めた入院治療が行える救急医療
・24時間体制で患者を受け入れ
(救急車での搬送は多い)
三次救急・二次救急では対応できない高度な救急医療を提供
・24時間体制で患者を受け入れ
(ドラマでの舞台となる場合が多い)

三次救急は、テレビドラマなどでよく見かけるものを想像して「かっこいいから1度働いてみたい」という安易な気持ちで志望する看護師もいるのではないでしょうか。

私は看護師として様々な経験をしたのち、救急救命室(ER)で6年間以上勤務しております。

経験した三次救急では、常に緊張感の高い状態の中で神経を張り巡らせながら看護師として働くことが求められます。

私の経験・体験から救命救急センター(三次救急)で働く看護師に大切なコトを交えながら説明していきます。転職や就職を希望する方は是非、参考にしてみてください。

仕事内容に関しては「ER(救急外来)で働く看護師の仕事内容や給料などの体験談」を確認してください。
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1.専門的な知識や技術があること

専門的な知識や技術があること

三次救急で看護師として働くためには、専門的な知識・技術が必要だと私は感じます。

そのため、ICU(集中治療室)などに勤務していた経験があれば、多少ブランクがあっても比較的スムーズに勤務できますが、一般病棟の経験しかない看護師は入職後かなり苦労するはずです。

可能であれば、一度ICUなどを経験してから三次救急で働くことをお勧めします。

(1)一般病棟から転職した看護師例

育児を経てから転職してきた看護師は以前消化器内科で勤務していましたが、本人の希望で三次救急に配属されました。

しかし、入職当初は覚えることがたくさんあり、病棟自体も忙しく毎日残業の連続で、結果的に1か月で移動願いを出して内科病棟へ移動となりました。

その看護師によると「憧れて入職したものの、毎日ハードな勤務・周りから求められる知識・覚えることが多く、思っていたのと違う」というリアリティショックが原因でした。

 

(2)ICUから転職した看護師例

ICU(集中治療室)で勤務していた看護師が育児を終え、復帰先として三次救急を選択し転職してきました。

この看護師は、重症度が高く閉鎖された空間で働いており三次救急に違和感がなかったのか、「毎日多くの症例を学ぶことができてICU(集中治療室)の時より勉強になる」と言っていました。

もちろん、そのまま勤務を継続できていました。

 

2.どのような状況下でも冷静に対処できること

どのような状況下でも冷静に対処できること

三次救急へ運び込まれる患者は、重症度が高く一歩間違えれば亡くなってしまう程の状態であるため、1対1看護体制、又は1対2看護体制で患者のケアを行うため、常に緊張感を持ちながら看護を行わなくてはいけません。

さらに、事故や自殺、突然発症などの疾患で亡くなるため、家族がその死に対して認識できていないことが多いのも特徴です。

時には、患者の家族から「泣き叫ばれる」ことや、「なぜ助けてくれなかったのか医療者に訴えかける」ことはよくあります。

そのため、働く看護師としては、どのような状況下でも冷静に、新しく運び込まれた患者を対処することが必要になります。

また、看護師として冷静に対処するため勤務形態も考える必要があます。

  • 二交代制の場合:夜勤は同じ場所で16時間勤務となる
  • 三交代制の場合:拘束時間は短いが残業で遅くなると深夜に勤務となる

自分に合う形の勤務形態を選択し、三次救急に指定されている病院を選択しましょう。

 

3.強い精神力を持っていること

強い精神力を持っていること

私の経験ですが、どんなに頑張って治療しても亡くなる患者や、や自殺未遂の患者を助けても「なぜ助けたのか」と言われる場合も多く、看護師として無力感や虚無感などに襲われることもしばしばあります。

そのため、「仕事だから」と割り切れるような考え方の看護師が三次救急に向いており、無力感や虚無感に耐えられる強い精神力が必要だと私は感じます。

 

(1)耐えられず辞めていく方も多い

三次救急に入院してくる患者は、小児科から高齢者までおり、疾患だけでなく交通外傷・自殺未遂なども多いため、働く看護師の精神的負荷も大きいと思います。

私の経験ですが、これらに耐えられず辞めていく看護師は多くいます。

 

(2)離職率が高い職場であることを理解する

三次救急で働いている看護師は、ストレス負荷が強いことから退職率はかなり高く、常に看護師募集している病院もあります。

そのため、三次救急の病院を希望する場合、出来る限り募集の出ていない病院を探すことで、長く勤務できる病院を探すことができます。

また、「救急看護認定看護師」はその病院に長く勤めている場合が多いです。

だからこそ、救急看護認定看護師数が比較的多い病院を選択することで、働きやすい職場であることが予想できます。

 

4.一分一秒を争う職場で効率的に動けること

一分一秒を争う職場で効率的に動けること

三次救急は一分一秒を争う職場であり、いかに看護師として効率的に動けるかも求められるため、判断能力と俊敏性が必要です。

入院してくる患者の重症度は高く、

  • 初療で手術をしたばかりの患者
  • いくつもの疾患を併発している患者
  • いつ心停止してもおかしくない状態の患者

など、多種多様な患者を診なくてはいけません。

医師が常に病棟内にいますが、多くの患者を診ており、全ての把握は困難です。

そのため、患者の一番近くにいる看護師が異常を察知し医師に報告することが重要となり、看護師としての観察力も必要になります。

少しでも看護師が患者の異変に気付かないと状態が悪化して死に直結する恐れがあるため、ただ業務をこなすだけではなく、知識を深く持ち「おかしいな」と気づくことが大切です。

看護師の体験談

私の経験では、三次救急で働く看護師は、医師に臆することなく報告や意見を述べることも時には必要です。

テキパキ動き自分の意見をはっきり言える人は三次救急に向いていると思います。

 

5.チームワークを大切にすること

チームワークを大切にすること

三次救急では、1人の患者に医師・研修医・看護師・理学療法士など多くの業種の人が関わることから、チームワークがとても大切です。

働く看護師としては、的確な連携を行うためにも「自分が今何をしているか」「これから何をしなくてはいけないか」を声に出してアピールすることも必要です。

基本的に看護師は自分のペースで仕事を行うことは不可能であり、周囲のスピードに合わせることが重要です。

看護師の体験談

私の病院に入った新人看護師が、うまく先輩看護師に報告できず連携についていけない時がありました。

その結果、患者のケアと他科の医師の診察が重なってしまい、医師が10分程度待つ事になり、後に大変怒られていました。

たとえ10分でも決められた時間の中で働いているため、チームワークを乱すような動きはできず、しっかりと連携を取ることが必要です。

 

6.最後に

三次救急の指定病院へ転職する場合は、病院の特徴や雰囲気を見学などで確認し、本当にそこで自分が働いていけるのかを見極めることが大切です。

また、ICU(集中治療室)などの勤務経験者でさらなるスキルアップを目指したい看護師は、「救急看護認定看護師の数」や「DMATの活動」を調べておくことも参考になります。

同じ職場に認定看護師が在籍していることで、自身のスキルアップにもつながりますし、DMAT看護師を目指し、なることで、災害に対する知識や救命に対する技術などを得ることができます。

三次救急に興味があり転職を考えている看護師は、参考にしてみて下さい。

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