訪問看護ステーションは大規模・小規模どちらが看護師として働きやすい?

訪問看護ステーションは大規模・小規模どちらが看護師として働きやすい?


看護師、ACLSプロバイダー

私は、大手病院が母体の大規模な訪問看護ステーションや、小さな法人が経営している訪問看護ステーション、訪問看護ステーションの立ち上げにも参加したことがあります。

その経験を通して、大規模な訪問看護ステーションは、「安定した環境で安定した給与と休日を確保できる仕事ができれば、組織のしがらみや人間関係もこだわらない」という看護師は働きやすいと感じます。

理由として、自分らしさや看護観を持ちながらも主張せず人に強要もしない柔軟な考えであれば、新しい環境でのやり方や慣習にも早く馴染むことができるからです。

一方、小規模な訪問看護ステーションの場合は、誰かの指示の中で動くのではなく

  • 自分の意見を持って患者や家族に寄り添いたいと考えている
  • 大きな組織のしがらみやなかなか変えられない慣習に辟易としている
  • これまでの人間関係に疲れた

等の看護師が働きやすいと思います。

以下で、大規模・小規模な訪問看護ステーションの特徴を説明していきます。

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1.大規模な訪問看護ステーションについて

大規模な訪問看護ステーションについて

大規模の訪問看護ステーションは、

  • 総合病院や大学病院などの大きな病院が母体で、その一部署として訪問看護部門を設けている場合
  • 訪問看護ステーションを地域でいくつも支店を持って運営している大規模な会社の場合

等があり、こちらを大規模とこのページでは定義していきます。

大規模なステーションは、

  • 常勤看護師が5名以上在籍
  • 看護師が受け持ち患者を持つ
  • オンコール体制に余裕が持てる
  • 母体がしっかりしていて経営状態が安定している

などが特徴となり、以下で詳しく説明していきます。

 

(1)看護師の待遇は良い

大規模な訪問看護ステーションは、小規模と比較し給与面・福利厚生面も高待遇なことが多いといえます。

さらに、母体経営が安定しており、病院や地域との連携が取れているため、利用者が絶える心配が基本的にはありません。

安定した環境の中で、訪問看護を行いたいと思う看護師には最適な職場です。

また、大規模な訪問看護ステーションでは教育制度(プリセプター)なども充実している場合があります。

 

(2)看護師の意見は反映されにくい

大規模な訪問看護ステーションの場合、ルールやマニュアルが整備されている場合が多いと言えます。

そのため、自分の意見を伝えても日々の看護に反映されることは難しいと言えます。

訪問看護を目指す看護師は、「患者や家族の望む生活を支えたい」という強い思いや理想の看護を明確に持っている人が多く、組織の中で自分らしさや自分の意見を伝えてもなかなか採用されず、看護に反映されないフラストレーションを感じる場合があります。

訪問看護ステーションが大きい組織であればあるほど役割が看護師それぞれに与えられ、役割に見合った成果が求められるため、自分の理想とは違っても従わなければならない窮屈さを感じる場合があります。

 

(3)看護の目的や成果を客観的に評価される満足感を得られる

大規模な訪問看護ステーションでは、1日の訪問件数が4~5件で少なく余裕を持って訪問できるため、バイタル測定や処置だけでなく「患者や家族とのコミュニケーションも時間をかけられる」という訪問看護の醍醐味を感じることが可能と言えます。

看護計画立案・評価やカンファレンスに時間をかけられるため、自分の実施した看護の目的や成果を客観的に評価される満足感を得られやすいと思います。

 

(4)オンコール体制・シフトに余裕がある

また、大規模な訪問ステーションは、スタッフ人数が多いため「退職者が出ても人事異動でマンパワーの早急な補充が可能」等、オンコール体制やシフトに余裕があることもメリットです。

しかし、大規模な訪問看護ステーションは、大人数であるため気の合わない人もいる可能性もあり人間関係で気を遣うことも多いといえます。

 

(5)チーム医療体制を引き継ぐことが可能

訪問看護ステーションが大規模な病院母体の場合、病院や施設で実施されていた医師や薬剤師、看護師などとのチーム医療体制を引き継ぐことができます。

在宅療養が入院治療の経過を踏まえた中で計画されるため、「病状が悪化した際に円滑に入院ができる」等、患者や家族にとっても包括的な療養生活となり、訪問看護師にとっても医師や病院との連携がスムーズなのはとても安心感があります。

 

2.小規模な訪問看護師ステーションについて

小規模な訪問看護師ステーションについて

小規模な訪問看護ステーションは、理学療法士や看護師等が代表者となり、法人として立ち上げた小さな事務所(1店舗~3店舗程度)のことをこのページでは定義して進めていきます。

小規模な訪問看護ステーションは、

  • 常勤看護師が3名程
  • パート・非常勤看護師2名程度

以上のスタッフ等で運営しています。

小さな組織のため、スタッフ間の人間関係が良好なことが多く、上司との距離も近いため対応が柔軟で意見が反映されやすいことが特徴と言えます。

 

(1)経営が不安定な場合がある

小規模な訪問看護ステーションは、母体がしっかりある訳ではないため、

  • 給与・賞与などが高待遇とは言えない
  • 福利厚生が整っていない場合が多い
  • 経営を維持していけるかという不安を持つ

等の場合があります。

もちろん、スタッフが少ないからこそ好待遇の場合もありますが、運営する経営方針に大きく左右されます。

また、スタッフが少ないことからチラシなどを作ることや採用活動も行った経験が私はあります。

 

(2)ルールが整備されてない場合が多い

小規模な訪問看護ステーションは、人数が少ないがゆえにルールが整備されておらず、曖昧ということもあります。

すべての小規模な訪問看護ステーションのルールが整備されていないわけではありません

しかし、

  • カンファレンスや決定事項の議事録がない
  • 情報が前後することや報告漏れがある
  • 情報が共有されない

などのことも起こりやすく、不安・不満に思う場合は避けた方が良いでしょう。

 

(3)看護師の意見が反映されやすい

小規模な訪問看護ステーションは、風通しが良く「患者や家族のためにすべきこと」「なぜするのか」等の意見や疑問を言いやすく、挙がった意見がすぐに反映される場合が多いと言えます。

また、少人数だからこそ、同じ看護観を持った看護師が採用されやすく、スタッフとも良好な関係を築きやすいと言えます。

小規模な訪問看護ステーションは、大きな組織に縛られないため委員会や強制参加の研修もなく、時間や業務を厳しく管理されているという拘束感がないため、メリットと言えるでしょう。

 

(4)スタッフが少ない

小規模な訪問看護ステーションは、スタッフ人数が少なく「休みが取りづらい」「オンコール体制や休日出勤などがある」などの場合があります。

また、訪問看護ステーションによっては24時間体制を取っているため、体力が続かない可能性もあります。

そのため、小規模な訪問看護ステーションに応募する際は「24時間体制の有無」「オンコールの頻度」「休日・有休日数と消化率」等を確認しておきましょう。

 

3.最後に

私は、現在小規模な訪問看護ステーションで勤務していますが、経歴は様々ながら自分と同じような看護観を持つ仲間と一緒に働く心地良さを実感しています。

ちょっとした時間にすぐ相談してカンファレンスを持てることで、自分の考えに自信を持って患者と向き合うことができるため、とてもやりがいを感じることができます。

どちらもメリット・デメリットがありますが、同じ訪問看護として患者や家族の生活に入り込んで療養を支援していくことには変わりありません。

ここで紹介した内容が全ての訪問看護ステーションに該当する訳ではありませんが、自分に合う職場を選択する際の参考にしてみてください。

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