派遣に必要な看護師の経験年数と臨床経験・私の体験談

看護師の派遣の仕事は、高時給でありながら自分の好きなタイミングで働けたり、単発の仕事であれば人間関係を気にすることなく働いたりすることができ、魅力的な働き方です。

しかし、派遣看護師の仕事内容は幅広く、職種によって必要な経験年数や臨床経験は変わってきます。

私は、臨床経験が浅いとき（1年未満）に、病棟に勤務しながら派遣で、デイサービスや訪問入浴で働いた経験があり、その頃から10年以上、派遣看護師としての勤務経験があります。

ここでは、派遣に必要な看護師の経験年数・臨床経験について私の体験を含めながら、説明していきます。

執筆・監修看護師

アンナ 看護師

• エリア：神奈川県在住
• 保有資格：看護師、保健師、3学会合同呼吸療法認定士
• 経歴：大学病院、総合病院、国際医療ボランティア、デイサービス、訪問入浴

思い立ったが吉日な性格で総合病院、大学病院、国際医療、訪問入浴やデイサービスを経験してきました。「仕事なんて行きたくない、もう嫌だ」と思いながらも、忙しい1日が終わってお酒を飲んでいると「やっぱり好きだな」と感じてしまいます。今までの経験をお伝えし、転職する看護師のお役に立てればと思います。

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派遣に必要な経験年数と臨床経験

派遣看護師になるための厳密な基準はなく、時期や地域によっては、看護師未経験でも採用してもらえることもありますが、即戦力を求めているため全体数は少ないです。

基本的に看護師の経験年数は3~5年あれば良いとするところが多いですが、職種によって違いがあるため、単発派遣と長期派遣の2つに分けて見てみましょう。

単発の仕事の場合

単発の派遣看護師の仕事については、以下の通りです。

長期の仕事の場合

長期の派遣看護師の仕事については、以下の通りです。

（上記のような医療機関は、産休代行派遣や紹介予定派遣などの派遣になる場合が多く、6ヶ月~1年程度の勤務期間となる場合が多いです。）

臨床経験がなくても働ける派遣の仕事とは

3~5年臨床経験や看護経験が必要と前述しましたが、何らかの理由で「臨床経験がないけれど派遣で加護氏として働きたい」という場合もあるでしょう。

そのため、以下に臨床経験がない場合でも、比較的採用される可能性の高い仕事内容を単発と長期に分けて挙げ、説明していきます。

単発の仕事の場合

医療処置が少ない・平均介護度が低い案件を探すと、臨床経験がなくても派遣看護師として働くことが可能です。

看護師経験がない方に、おすすめの単発の仕事について、説明していきます。

訪問入浴

訪問入浴とは、簡易組み立て式の浴槽を利用者の家に運び、ヘルパー・ドライバー・看護師の3人1組で利用者に入浴してもらうサービスです。

看護師のメインの役割は、バイタルサイン測定し入浴できるかを判断することや、浴後の処置です。

その他、利用者の入浴中のことや着替え方などは、一緒に行くヘルパー達が毎回教えてくれるため心配は不要ですが、夏は暑く冬は寒く、重い荷物を運んだり患者を運んだりするため、とにかく体力が必要な仕事です。

デイサービス

デイサービスも看護師経験が無い場合でも、派遣看護師として働くことができる職場です。

看護師の仕事内容としては、利用者への医療的な処置、医療的な観察を行うことがメインです。

しかし、中には看護師の時給をもらいながら、介護職としての役割を求められることもあり、その場合、看護師としての医療処置は全く必要ないため、経験がない看護師には最適です。

看護師の経験がない場合でも、デイサービスの施設によっては採用されるでしょう。

健診施設（健診センター）

健診センターで血圧測定・身体測定のみであれば臨床経験がなくても単発の派遣に入ることができますが、様々な人がお客様として来るため、適切なコミュニケーション力が必要です。

健診の派遣は時期によって案件数の増減があり、血圧・身体測定だけに限定するとさらに案件数は少なくなります。

健診センターの派遣の場合、主に採血が行える看護師を、一般的に募集しています。

長期の仕事の場合

臨床経験のない看護師が長期で派遣として働くとなると、どのような職場があるのでしょうか。

以下で、私の経験をもとに、説明していきます。

有料老人ホーム

有料老人ホームで介護度・医療依存度が低いところであれば、未経験の看護師でも、派遣の求人があります。

基本的には、バイタルサイン測定・服薬管理・血糖測定・インスリン注射・急変時の対応が必要ですが、中には看護師2名体制をとっているところもあり、最低限の指導を受けながら働くことができます。

そのため、有料老人ホームの看護師派遣求人を厳選することで、未経験の看護師でも働くことが可能な職場です。

訪問入浴とデイサービス

訪問入浴とデイサービスは、単発の仕事で説明した通り、未経験の看護師でも長期で派遣看護師として働くことができる職場です。

また、長期で派遣看護師として採用された場合、業務について指導してもらえる可能性が高くなり、未経験でも安心して働くことができるでしょう。

病院の一般病棟

案件数はかなり少ないですが、一般病棟で人手が足りないところは長期であれば未経験者でも派遣として受け入れてくれるところがあります。

（主に、一般病棟の派遣は、産休代行派遣となり、期間は1年間程度です。）

経験年数が浅い方が派遣看護師になる注意点

経験年数が浅い方が派遣看護師になる場合、どのようなことに注意すれば良いか、私の経験をもとに、以下で詳しく説明していきます。

基礎看護技術は一通りできるようにしておく

経験年数が浅い場合でも、派遣看護師として雇ってもらうために、採血など基礎看護技術を一通りできるように練習・復習することで、採用される可能性が高いです。

そのため、基礎看護技術は一通りできるようにしておく努力が必要です。

謙虚に学ぶ姿勢があることを伝える

必要以上に「経験がない、臨床年数が少ない」ということをアピールするよりも、「自分にできることと、できないことを明らかにし、謙虚に学ぶ姿勢がある」ことを伝えましょう。

急変対応については、BLSプロバイダーコースなどの資格があると、アピールポイントとなるため、おすすめです。

自分1人が責任を負う可能性のある職場は避ける

経験年数が浅い看護師は、派遣先を選ぶ際に、自分1人が責任を負う可能性のある環境は選ばない方が良いでしょう。

相談できる人が一緒に働いている環境は、自分の身を守ることができるため、「看護師が複数名勤務いる」「常勤の看護師がいる」等の派遣先を看護師専用の派遣サイトに探してもらいましょう。

派遣先の環境について情報収集しておく

派遣で地域・在宅医療や個人病院に入る場合は、

等、大きな病院の環境とは大きく違うため、派遣会社を通して情報収集することをおすすめします。

経験年数が浅い方におすすめの看護師派遣会社

看護師として経験年数が浅い場合、以下のような条件に当てはまる看護師専用の派遣会社を探しましょう。

また、派遣会社によって「マージン率（派遣先の施設等から受け取る、料金に占める「派遣会社が貰う派遣料」と「看護師に支払う賃金」の差額の割合）」が異なるため、なるべくマージン率が低い方が、派遣看護師の時給は高くなる傾向です。

以下で、上記で説明した条件に当てはまり、かつ、おすすめの看護師専用の派遣会社を紹介いたしますので、比較するために、2社程度登録すると良いでしょう。

派遣看護師として働くならココ！レバウェル看護

相談	求人数	条件交渉	フォロー

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)は、派遣看護師の求人数も多く、紹介予定派遣、産休代行派遣も充実しており、派遣先決まり出勤日から社会保険に加入できることがメリットです。

未経験の看護師でも、手厚いサポートを受けることが可能なためおすすめです。また、病院・クリニックや、介護施設（介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム）、保育園、障害者施設、地域包括支援センター等に勤務し、派遣看護師として生計を立てていきた場合は、必ず利用しておきましょう。

初めて看護師として派遣を行う場合、担当者が勤務先の施設情報、内部事情を把握しているため、ピッタリの求人を提案してもらうことも可能で、見学も行うことが出来ます。

公式サイト：https://kango-oshigoto.jp/feature/haken/

単発派遣ならMCナースネット

相談	求人数	条件交渉	フォロー

MCナースネットは、看護師の単発派遣に特に優れているため、週2日~3程度の短期派遣では、おすすめで、給与先払いシステムがあるため、派遣後比較的すぐにお金を貰うことが可能です。

他の看護師派遣会社より、看護師の賃金が少ない理由は単発派遣が多いためであり、看護師未経験、又は経験が浅い看護師にはおすすめの派遣会社です。

また、イベントナースや、ツアーナース、コロナワクチンの接種などの看護師派遣を希望する方は、必ず利用しておきましょう。

ただし、派遣登録には担当者と面談する必要があり、基本は支店に出向いて登録する形とります。

公式サイト：https://mc-nurse.net/

病院・クリニック多数！スーパーナース

相談	求人数	条件交渉	フォロー

看護師として利用している派遣看護師の数は上記の2社よりも、とても少ないですが、全国に支店も多いことから利用しておきましょう。

レバウェル看護(旧 看護のお仕事)、MCナースネットがあまり合わなかった看護師の方は是非利用しておきましょう。

公式サイト：https://www.supernurse.co.jp/

まとめ

私も臨床経験が浅いとき（1年未満）に、派遣でデイサービスや訪問入浴で働いたことがあります。

自分から一緒に働く人に「自分のできること」「できないこと」を伝え、コミュニケーションを取り合うことで、お互いの不安を減らし、楽しく働かせてもらうことができました。

そのため、派遣看護師として働いてみたいという気持ちがあれば、看護師経験の差は乗り切れると感じます。

また、あまりに躊躇している看護師だと、職場で利用者や家族などが不安に思うため、必要以上に緊張せず、堂々と対応することで、特に新人（未経験）だからといってクレームが来ることはありませんでした。

病棟勤務しながら休みの日に単発の訪問入浴やデイサービスで働くことは、部活をしているような気分になり、私のリフレッシュの仕方の1つでもありました。

経験が浅い看護師でも是非、派遣看護師にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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参考文献等

• 厚生労働省：探検・発見・看護！
• 日本看護協会：看護師のワーク・ライフ・バランス
• 厚生労働省：看護職員の現状と推移
• 厚生労働省：看護職員就業状況等実態調査結果
• 厚生労働省：看護師のキャリアと働き方支援サイト
• 厚生労働省：いきいき働く医療機関サポートWebいきサポ
• 職業紹介優良事業者認定制度
• 適正な有料職業紹介事業者の認定制度
• 労働基準法 | e-Gov法令検索
• 職業安定法 | e-Gov法令検索