看護師が定年後に再就職できる職場と注意点

看護師が定年後に再就職できる職場と注意点
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看護師の定年は、60歳と言われていますが高年齢者雇用安定法(第9条)により、最近では定年年齢を65歳への引き上げ、または一度定年退職し再雇用を行う病院や施設も増えています。

そのため、年齢にかかわらず働くことができるようになり、「60歳を過ぎても現役」という看護師が多くなってきています。

また、実際に厚生労働省の行った「平成29年賃金構造基本統計調査」によれば、60歳以上の看護師平均年収は、4,054,200円、70歳以上は3,683,100円と、働いている看護師が存在することが分かります。

しかし、昔のように働くことは、体力的にも難しくなる60歳を過ぎた看護師は、非常勤(パート)または嘱託職員としては働くことが多いといえます。(看護師の雇用形態については「看護師の雇用形態の種類と転職で知っておきたい勤務形態」を確認してください。)

そこで今回は、定年後に再就職できる職場とその注意点についてご紹介していきます。

 

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1.看護師が定年後に再就職できる職場とは

看護師が定年後に再就職できる職場とは

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定年後の看護師が再就職可能な職場には、定年退職した病院やクリニック、特別養護老人ホーム等があります。

以下に、定年後の看護師が再就職可能な、お勧めの職場について紹介しながらメリット・デメリットを説明していきます。

 

(1)定年退職した病院

定年退職した病院

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定年退職した病院に再雇用されることで、「仕事で新しいことを覚える必要がほとんどないこと」「新しい人間関係の構築が最小限で済むこと」がメリットと言えます。

また、仕事内容も負担がかからないように、ある程度考慮してもらいやすいと言えるでしょう。

定年退職した病院で再就職した場合、考えられるメリット・デメリットは、以下の通りです。

考えられるメリット ・仕事が楽な部署に配属してもらえる可能性がある
(外来や日勤だけの楽な部署への希望が可能)
・毎日働かなくても良い
(非常勤看護師のような雇用形態になる場合が多い)
(自分の体調・体力・精神面などと相談をして無理なく働くことが可能)
考えられるデメリット ・給料が激減する
(働く内容が今までより減るため新卒と同じくらいの給料まで下がることがある)
(定年まで働いていた給料から一気に減るのでショックが大きい)
・いつまでも働けるという保証がない
(基本的に年度更新で継続するか否かを面談する場合が多い)
(雇用側から「今年度で契約解消をお願いします」と言われることもある)
・同じ病院で働けるとは限らない
(嘱託職員などの制度を取っていない病院の場合、定年退職後働くことは難しい)
(定年後、新しい職場に採用されたら新しい職場の仕事を覚える必要がある)

 

(2)クリニック

クリニック

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定年後の看護師がクリニックで再就職する場合は「日勤のみ」の場合が多く、仕事内容はクリニックに受診に来た患者の対応や医師の介助などが一般的です。

定年後の看護師が、クリニックで働く際の考えられるメリット・デメリットは以下の通りです。

考えられるメリット ・残業が少ない
(医師の都合により早い時間で終了する場合がある)
・休みが多い
(学会・研修・出張など医師の都合で休みになる場合がある)
(医師の都合で休みの場合は給料が出るところも多い)
・定年後でも給料が減らない可能性がある
考えられるデメリット ・若者対象の美容系のクリニック等は定年後の看護師求人がほぼない
(看護師も若くて綺麗な人が採用されることが多いため)

 

定年後の看護師でも働けるクリニックの診療科

定年後の看護師が働くことができる、お勧めのクリニックは以下の通りです。

簡単な仕事内容や理由と共にご紹介します。

皮膚科 ・医師の指示の元、軟膏を塗布する
(定年後の体力に自信のない看護師でも可能)
眼科 ・技師や医師の検査・説明のフォローをする
(視力検査は技師が行い病状的な説明は医師がするため)
(看護師としての仕事・難しい看護業務がない)
精神科 ・患者からの問い合わせに答える
(診療室に入るわけでないため)
内科 (内科クリニックの数が多く、求人数が多い)
整形外科 ・マッサージなどの案内
・診療の補助
(1日来院人数が多いところが多く、看護師を多く配置したいため)

上記から見ても分かるように、経験がある看護師であれば行える業務ばかりです。

 

(3)特別養護老人ホーム

特別養護老人ホーム

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特別養護老人ホームに就職する看護師は、定年後も働こうと考えている人が選ぶ職場であり、求人数も多く、定年後でも採用もされやすいのが特徴です。

無理なく働く事が出来る

特別養護老人ホームは、施設系の中でも介護職員が中心となって仕事をしている場所であるため、看護師の仕事は処置や採血など簡単な業務で身体介助を行うことはほとんどありません。

そのため、力仕事がなく定年後の看護師でも無理なく働くことができます

気持ちにゆとりを持って働く事が出来る

60歳を過ぎてくると、患者が頻繁に変わることが忙しく、そして辛くなってきます。しかし、特別養護老人ホームでは、患者の出入りが少ないため気持ち的もゆとりをもって働くことができます。

そのため、患者とゆっくりと関わりたい看護師は、特別養護老人ホームでの勤務に向いていると言えるでしょう。

 

(4)ディサービス

ディサービス

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ディサービスは、特別養護老人ホーム同様に定年後再就職する看護師が多い職場だと言えます。

定年後の看護師がディサービスに再就職する際の考えられるメリット・デメリットは以下の通りです。

考えられるメリット ・定時で帰れることが多い
(利用者の送迎後、掃除や次の日の仕事をしてから帰る)
考えられるデメリット ・本来の看護師の仕事以外の業務に困惑する可能性がある
(掃除や利用者の送迎などがある)
・入浴介助などの力仕事の可能性がある
(施設によって異なる)

また、ずっと規模の大きな病院に勤務していた方などは、注意が必要です。

本来の看護師の仕事以外に困惑し、看護業務以外の仕事を受け入れられず、長く働くことが難しくなる場合もあります。

 

(5)デイケア

デイケア

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デイケア(通所型介護サービス)では、基本的に通所のリハビリテーションや日常生活の回復をメインに行っている施設です。

定年後の看護師の再就職求人もあり、日勤のみで利用者と楽しくリハビリを行い、ゆったりとした時間を過ごしながら働くことができます

定年後の看護師がデイケアで再就職する際の考えられるメリット・デメリットは以下の通りです。

考えられるメリット ・看護業務が少ない
(リハビリがメインで機能訓練指導員が中心の場所が多いため)
考えられるデメリット  ・リハビリの介助が仕事になる可能性がある
(移乗介助・歩行介助などの力仕事を手伝う)
(機能訓練指導員が少ない施設では看護師がリハビリを行う)

移乗介助・歩行介助などの力仕事の手伝いは、体力的にも辛いため定年後の看護師には負担に感じる可能性があります。

ただし、施設によって異なるので仕事内容の詳細などを確認しておけば良いでしょう。

 

(6)障害者施設

障害者施設

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障害者施設では、支援員がメインで利用者の生活を見ているため、看護師としての業務はほとんどなく障害者に携わった病院や施設で仕事をしていた看護師であれば、再就職も可能です。

定年後の看護師が障害者施設で再就職した際の考えられるメリット・デメリットは以下の通りです。

考えられるメリット ・夜勤がない
・看護師は貴重なため家族に信頼されやすい
(利用者だけでなく家族とよく関わる事も多い)
考えられるデメリット ・時に体力勝負になる場合もある
(施設によっては、看護師も身体介護を行うことがある)

家族へのしっかりとした対応が大事

利用者の家族は、とても熱心な方が多く体調の変化・病状についての経過も知りたがるため、しっかりとした対応を行うことによって、信頼される看護師でいることができます。

自分より若い利用者を落ち着かせる場合は、力も強く体力勝負になることがあり、1歩間違えると怪我をしてしまう可能性もあるため注意が必要です。

 

2.定年後に再就職する際の求人の探し方

定年後に再就職する際の求人の探し方

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定年後の看護師が再就職するときは、定年後の仕事先の情報も多く、話も聞きながら探すことができるため自分でハローワークに足を運び探す人が多いと言えます。

ハローワークで気に入った職場があれば、担当者に話を詳しく聞くことで履歴書の書き方を詳しく教えてくれたり面接の手配をしてくれたりします。

そのため、一度ハローワークに出向いて求人を確認することをお勧めします。

しかし、その他の定年後の看護師が再就職する際の求人の探し方は存在し、紹介していきます。

 

(1)転職サイトに登録する

転職サイトの中でも看護師職専用に求人を取り扱っている「看護師転職サイト」があります。担当者が専任でつき、転職・就職のサポートを完全無料で行ってくれるサービスです。

(看護師転職サイトでは、面接から採用、採用後のフォローまで行ってくれるところもあるため再就職する際は安心できます。)

ただ、看護師転職サイトの担当者の仕事は、看護師の転職を完了させ、雇用側から看護師の年収に応じた報酬を得ることです。

そのため、利用する看護師転職サイトによっては、定年後の看護師の求人斡旋を嫌がる(露骨に嫌がる場合は少ない)場合もあり、看護師転職サイト選びは重要になります。

私のお勧めする看護師転職サイトは、

(※リンクは当サイトの口コミに飛びます。)

がお勧めで、非常勤の求人でも丁寧に紹介してくれます。

また、年齢問わず様々な看護師に自分に合った職場を紹介してくれるため定年後に自分で職場を探せない人にお勧めです。

 

(1)知り合いに紹介してもらう

長期間看護師の仕事を行っている場合、医師や他の職場の看護師と交流が増えます。

その際に、「定年後、うちで働かないか。」と声をかけてもらえることがあります。知り合いの紹介であるため、少し無理な条件も受けてくれることもあり、知り合いと一緒に働くことが出来るため楽しく働くことができるでしょう。

また、声をかけてもらえない場合でも、知り合いに紹介を促すことで転職先の幅が広がるでしょう。

 

(3)自分で探す

定年後の看護師が再就職の際の求人の見つけ方として、自分で探す方法があります。

インターネットで検索をかけ、病院や施設などを調べて採用ホームページを見て問い合わせを行います。

自分で求人を探す方法については、「看護師の転職活動を自分の力だけで行う直接応募の方法」を確認してください。

定年後は、時間が沢山ある方も多いため、ゆっくりと条件に合った職場を自分で探すことができるでしょう。

 

3.看護師が定年後に再就職する際の注意点

看護師が定年後に再就職する際の注意点

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一番注意したい点としては、定年後に再就職した職場で働ける期間を必ず確認しましょう。

例えば、1年と期間を決められることや、最大で6年しか働くことができないなど、定年後の年齢制限を設けている場合があります。

その他の注意点についても詳しく説明していきます。

 

(1)仕事の内容を確認すること

定年後の再就職の際に、体力的に辛い仕事に就いた場合、長期的に働くことができない可能性があるため、60歳を過ぎても働ける内容かどうか、自分で見極めましょう。

60歳以上の看護師に配慮ある病院(施設)を狙う

職場によって定年後の看護師は、ある程度仕事内容を減らして対応してもらうところもあります。

そのため、60歳以上の看護師に配慮している病院・施設を探す必要があり、面接時などに「60歳以上の看護師がどれぐらい働いており、現在何歳か」などを確認すると良いでしょう。

定年後の看護師が多く働いている病院(施設)は、定年でも働きやすく、職員のことを考えてくれる職場と認識して良いでしょう。

 

(2)職場の待遇を確認する

定年後の看護師の再就職後の給料は、金額が減ってしまうところが多いですが、中には年齢関係なく、時給はその他パート看護師と一緒の場合があるため、しっかり確認しておきましょう。

冒頭でも説明しましたが、60歳以上の看護師平均年収は、4,054,200円、70歳以上は3,683,100円となっております。

 

(3)複利厚生の対象範囲を確認する

看護師が定年後の再就職の際は、常勤採用ではなく非常勤採用になることが多く、福利厚生も受けられるものと受けられないものが発生するため、確認することが必要です。

不明な点は面接時に聞くと良いでしょう。

 

(4)嘱託職員(社員)に定義はない

60歳以上の場合、嘱託職員(社員)として再雇用、または採用される場合が多いと思いますが、正社員や契約社員のように明確な定義がありません。

そのため、病院・施設によって違う可能性があるため、「分かっている」と思わずに勤務形態や雇用形態を必ず確認しましょう

 

4.まとめ

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 東京都/37歳
  • 保有資格:看護師、介護支援専門員
  • 職務経験:総合病院(病棟・外来勤務)、クリニック、特別養護老人ホーム、障害者福祉施設
  • 診療科経験:ICU、外科、形成外科、泌尿器科、小児科、内科、皮膚科、脳外科
人を助ける仕事に就きたいと考え、看護師資格を社会人になってから取得。病院では救命病棟から外来まで勤務する。現在は特別養護老人ホームと障害者施設で活躍中。

看護師が定年後に再就職できる職場は、自分の体力や経験などが影響してくるため、再就職する際はよく考えて決める必要があります。

看護師の定年後の再就職には、働く場所や無理のない環境を選ぶことも大切であり、体力面や精神面を考慮しつつ、条件の良い職場を見つけて、よく自分自身と相談しながら決めていきましょう。

最後になりますが、私は特別養護老人ホームと、障害者施設で一緒に60歳以上の看護師の方と働いた経験があります。

その際も、30代の私よりも経験、知識がありコミュニケーション能力に長けている60歳以上の看護師の存在は私にとって大きなものでした。

あなたを必要としている職場が必ずあると思います。

定年後に再就職したい場合の参考になれば幸いです。


   
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更新:2019年3月24日
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