シップナースになるためには?働くメリット・デメリット

シップナースになるためには?働くメリット・デメリット
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シップナースとは、クルージングなどの船に添乗し、船旅の期間中に体調や悪くなった人の対応及び、怪我をした際の応急処置などを行うことが主な仕事内容となる看護師を言います。

もちろん、船の上に手術室や手術ができる設備が完備されている訳ではないため、病院勤務の看護師のように、術後の患者の容態管理や看護を行うことはありません。

クルージングが人気となっている昨今では、シップナースの求人も増えおり、旅行が好きな看護師にとっては魅力的な職場と言えるでしょう。

シップナースになるために必要な事や、平均年収、働く上で考えられるメリット・デメリットなどを看護師目線でお伝えしてきます。

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1.シップナースになるためには?

シップナースになるためには

看護師がシップナースになるために、必要なことを3つご紹介していきます。

 

(1)応募するために必要な資格や経験

応募するために必要な資格や経験

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実際にシップナースを募集しているクルーズ会社の事例から、応募するために必要な資格や経験を確認していきましょう。

シップナースを募集している会社によって異なるため、一般的に募集に必要であることとして、考えておきましょう。

(以下は、一つの会社の募集要項を参照しています。)

必要な資格 ・看護師資格
看護師としての経験 ・3年以上の看護師実務経験のある方
・1年以上の救急医療経験のある方(ER/救急科/ICU/心臓病科の経験者歓迎)
必要なスキル ・英語で医療業務が行える方
必要な研修 ・勤務開始までにACLSプロバイダーコースを取得できる方
乗船する期間や契約 ・2契約(約4ヶ月×2)以上ご勤務いただける方
・ご応募後、約3ヶ月以内にご乗船できる方

 

英語力に関しての注意点

看護師としての実務経験は必須で、一番のハードルは「英語で医療業務が行える方」という部分です。

看護師として英語が出来るけど、仕事に生かせていないと感じている方に関しては魅力的です。

中には、日本人旅行者のみを乗せた客船もあるため、運営会社によっては必要ないこともありますが、日常会話の英語や、医療英語が出来ることで採用に有利にはたらくことは間違いありません。

 

(2)シップナースとして働くための雇用先

シップナースとして働くための雇用先

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シップナースになるためには、以下のような方法があります。

  • (a)船会社の正社員になる
  • (b)クルーズ会社と直接委託契約する

上記の2つがシップナースになるための代表的な方法です。(基本的には企業で働く企業看護師ということになります。)

それでは、詳しく説明していきます。

 

(a)船会社の正社員になる方法

船会社が活用する船には、客船と貨物船とがありますが、シップナースはどちらにも乗船することができます

貨物船の場合には長期間の渡航が圧倒的に多く、数か月~半年程度は船の上で乗員の健康管理を行うことが仕事内容となります。

客船だけの乗船を考えている看護師の方は注意が必要です。

 

(b)クルーズ会社と直接委託契約する方法

客船のみに乗船したい看護師の場合、クルーズ会社と直接委託契約する方法もあります。

これは、クルーズ会社が運営する船旅に添乗するというもので、一般的には乗船期間は半年から2、3日のものもあります。

クルーズ会社と契約しているシップナースなら、それぞれ自分で期間を選んで働くことができます。

また、直接委託契約のため働き方は契約社員という雇用形態が多いですし、必ずしも毎日仕事があるわけではないことは理解しておいた方が良いでしょう。時間的にフレキシブルであることと、経済的な基盤も必要となります。

 

(3)シップナースの求人を探す

シップナースの求人を探す

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シップナースだけではなく、企業看護師求人全般に言えることですが、求人は非常に出にくいと言えるでしょう。

そのため、

  • 自分でこまめに求人をチェックしておく(探す)
  • 看護師転職サイトなどに複数登録し、担当者に伝えておく

などの対策が必要です。

看護師転職サイトに関しては、看護師たちが選んだ「看護師転職サイトランキング」を参照してください。

また、ツアーナース(旅行添乗)とも運営会社が同じになる可能性もあり、こちらも合わせて探しておく必要があるでしょう。

 

こまめに求人をチェックしておこう

客船の場合には、クルージングの期間によって1週間程度のものもあれば1年程度の長期クルージングなどもあり、医師や他の医療スタッフとともに乗客、乗員の健康管理を行うことになりますが、船会社の正社員となると、看護師としての仕事以外に管理職的な職務を任されることもあります。

船会社からの求人は、定期的に行われているわけではなくニーズが出た時に求人募集が出るため、こまめに求人をチェックしてタイミングを逃さないように探すことが大切です。

 

2.シップナースの平均年収や給料

シップナースの平均年収や給料

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シップナースの給料は、看護師資格を持って病院勤務などをしている人と比べると年収はかなり高めになっていることが多いようです。

日本国内には大手クルーズ会社や船舶企業が複数あり、乗船しているシップナースの平均年収は800万円超となっています。

月々の給料にすると約50万円/月ぐらいと言えます。(当サイト調べ。)

他の職場で働く看護師とは異なり、夜勤や残業などはほとんどないシップナースの仕事は、不規則なシフト勤務で働かないために体調管理がしやすいというメリットがあり、これだけの年収がもらえるのは非常に嬉しい話です。

 

契約社員のシップナースの収入は不安定

船会社やクルーズ会社などの正社員として働いた場合は上記のように高い年収がもらえますが、クルーズ会社の契約社員として船旅に添乗する際には、必ずしもこの給料を獲得できるわけではありません。

契約社員となるとお仕事が毎日あるわけではありませんし、乗船していない時は収入が減ることも考えなければいけません。

 

3.シップナースとして働く上で考えられるメリット

シップナースとして働く上で考えられるメリット

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シップナースとして働く上でメリットになりえることは、一般の病院勤務と比べると待遇面がかなり良いという点があげられます。

仕事内容は基本的には乗客や乗員の健康管理及び、怪我をした時には応急処置などがあり、病院勤務の看護師のように常にストレス一杯でピリピリした環境で働かなければいけないというわけではありません。

しかし、船の上ということで勤務は24時間体制(1日10時間~12時間となりシフト制が多い)となりますし、仕事を終わったからと言って自宅に帰れるわけではないため、その分給料や待遇面がかなり良くなっています。

他にも、シップナースには以下のようなメリットが挙げられます。

 

(1)きれいな海に癒されながら仕事をすることができる

きれいな海に癒されながら仕事をすることができる

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病院勤務の看護師だと、一日中立ちっぱなしということが多いのですが、シップナースの場合にはそういうことはありません。

仕事環境は決して過酷ではなく、患者がいない時には椅子に座ってももちろんOKですし、きれいな海を眺めることもできます。

 

(2)患者対応に疲弊することはほとんどない

ナースコールがない点も、シップナースのメリットと言えるでしょう。さらに、勤務時間が決められていて、残業や夜勤がほとんどないという点もまた、シップナースのメリットと言えます。

船の上でも夜間に患者さんの体調が悪くなれば起きて対応することはありますが、毎晩というわけではありませんし、基本的には手術を行ったりするわけではありませんから、命にかかわる状態の患者さんの看護をするわけでもありません。

 

4.「帰港するまで帰れない?」デメリットとは

「帰港するまで帰れない?」デメリットとは

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シップナースの最大のデメリットとなりえることは、一度航海に出ると、帰港するまで自宅に帰れないということでしょう。

クルージング会社と契約して短期間の船旅に乗船するシップナースなら、一度に家を空ける期間が数日間だけということも可能ですが、船会社の社員などで貨物船に乗る場合には、航海に出ると3ヶ月から半年近く家に帰れないということも珍しくありません。

 

(1)家族持ちの看護師には向かない

1人暮らしをしている人も家を空けている間のことは心配ですが、家庭を持っている人にとっては、家庭と仕事の両立が難しい事は、シップナースにとって大きなデメリットと言えます。

 

(2)仕事中の気分転換が難しい可能性がある

行動範囲が制限されてしまうこともまた、シップナースのデメリットと言えるでしょう。

船の上では毎日同じ人たちと顔を合わせるわけで、ショッピングモールに行きたいなと思っても帰港するまではできません。あちこち気晴らしに出かけることが好きな人にとっては、船の上でしか行動できない事は、精神的なストレスが溜まってしまうかもしれません。

 

(3)看護師は1人のため責任が重い

シップナースは船の上の医務室に勤務しますが、そこに勤務しているのは医師とシップナースのみです。

船のサイズや渡航期間によって医師やシップナースの数は異なりますが、場合によってはシップナースが船の上に自分1人ということもあります。そうすると、看護師1人に与えられる責任が重大となり、その場の状況に応じて自分で判断しなければいけないことがあるかもしれません。

そのため、看護師としての経験や知識、ある程度の技術力を持っていることが、シップナースとして働くためには必要不可欠な要素なのです。

 

5.最後に

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 神奈川県/29歳
  • 職務経験:総合病院、特別養護老人ホーム、クリニック、介護老人保健施設、デイサービス、健診センター、イベントナース、健康相談員
  • 診療科経験:脳外科、神経内科、内科、皮膚科、美容皮膚科、整形外科
3年間、総合病院での経験を経て転職。社会勉強として、様々な病院・施設で働いた経験があり、現在は派遣・パート看護師として活躍中。

シップナースは旅好きの看護師にとって非常に魅力的な職業なのではないでしょうか。

シップナースは旅好きの看護師にとって非常に魅力的な職業

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しかし、いくら興味があったとしてもいきなり正社員として働くのは、当然壁が高いと言わざるをえません

そのため、シップナースの仕事に興味のある看護師は、まずは派遣のシップナースから始めてみる、またはツアーナースなどの経験を積むと良いでしょう。

いずれにしても、自分の看護師人生において貴重な経験となることは間違いありません。


   
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更新:2019年3月26日
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