障がい者施設で働く看護師の仕事内容と体験談

障がい者施設で働く看護師の仕事内容と体験談
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私は障がい者の方に携わる看護をしたいと考え、障がい者施設で6年近く働いている看護師です。施設未経験の私が働き始めて分かったことですが、実際はなかなかうまくいかないことも多々あり、転職当初のイメージや理想と、現実は違うのだなと痛感しました。

障がい者施設は、障がい者の方に福祉サービスを行う施設(障がい者福祉施設)ですが、先天性や後天的な知的障がい者や身体障がい者問わず、介護が必要な18歳以上の方を受け入れています。主に知的障がい者施設、身体障がい者支援施設、精神障がい者施設となります。

また、障がい者施設には「障がい者の更生施設」「障がい者の生活施設」に分かれ、看護師としては「障がい者の生活施設」に勤務することが一般的です。

障がい者施設で働いた私の経験をもとに、仕事内容や働いて感じたことを説明していきます。

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 東京都/37歳
  • 保有資格:看護師、介護支援専門員
  • 職務経験:総合病院(病棟・外来勤務)、クリニック、特別養護老人ホーム、障害者福祉施設
  • 診療科経験:ICU、外科、形成外科、泌尿器科、小児科、内科、皮膚科、脳外科
人を助ける仕事に就きたいと考え、看護師資格を社会人になってから取得。病院では救命病棟から外来まで勤務する。現在は特別養護老人ホームと障害者施設で活躍中。

1.看護師の仕事内容

看護師の仕事内容

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障がい者施設の場合、看護師の他に、管理者や責任者、理学療法士や作業療法士、生活支援員、介護士、医師(嘱託医)などが場合に応じて働いています。

私の経験から、障がい者施設で働く看護師の仕事内容を説明していきます。

 

(1)入所者の生活補助

障がい者施設に入所されている方の中でも症状の程度は人それぞれですが、施設に入所しなければならない方は、一般的に日常生活を自力で行うことが困難なケースが多いといえます。

看護師は障がい者をサポートし、生活介助することが重要な仕事となります。

具体的な仕事内容としては、

  • 排泄介助
  • 食事介助
  • 定期的な着替え
  • 体勢替え

などが挙げられます。

これらは障がい者施設に勤務している介護士が行う場合も多いですが、施設によっては看護師の仕事であるケースも少なくありません。

看護師の体験談

特に近年は、障がい者施設も高齢化が急速に進行していることを受け、看護師の介護的な仕事が増加している傾向にあると聞きます。そのため、そうした仕事の経験がある方は重宝されることが多く、転職活動においても有利に働くことが多いと感じます。

 

(2)入所者の健康管理

入所者の健康を適切に管理するのも、障がい者施設の看護師ならではの仕事と言えます。

例えば、

  • バイタルチェック
  • 問診
  • 服薬指導や管理
  • てんかんや自傷行為等の異常行動に対する対応
  • (重度の障害の方)人工呼吸器等を用いた看護

など、看護師の仕事内容は多岐にわたります。

 

(3)入所者の観察

看護師が毎日行う仕事として、先ほど説明した問診や血圧測定などのバイタルチェックがあります。

ただ記録をするのではなく、入所者の様子を細かく観察することが看護師の仕事です。

もし、少しでも普段と違う様子があれば、速やかにチームのメンバーへ報告し、必要な時に医師へ連絡し、早めに治療を行えるように努めます。

看護師の体験談

障がい者施設では介護スタッフと共に協力して行う仕事が多いですが、介護スタッフに医療の知識はありません。そのため、看護師としての判断や見解を求められた時には適切な指導も必要になることが実情です。

また、介護スタッフが困った場合にも適切な指導が必要になります。

 

(4)医療行為

障がい者施設では、病棟などで行う看護師としての看護業務がほとんどありません。

実際行う看護師の医療行為としては、

  • バイタルサインの測定
  • 傷の処置
  • 採血の指示があれば採血
  • 回診の補助
  • 予防接種の補助もしくは実施
  • 健康診断時の補助
  • 服薬管理

などになります。

 

(5)入所者が服用する薬の管理

障がい者の中には薬を処方されている方も多くいます。

薬は飲み方を間違えると医療事故に繋がりかねないため、看護師は薬の管理を行うことも大切な仕事です。

看護師の体験談

内服薬も多数服薬している入居者が多く、薬を理解できていないと異常時の早期発見ができないため、看護師としては薬の知識も必要でした。

障がい者施設では、てんかん発作がいつ起こるかわかりませんし、自分で症状を訴えられる入居者が少ないため、自分の知識と五感を使って判断しなくてはなりませんでした。

 

(6)施設の感染予防

障がい者施設では院内感染を起こすケースも少なくありません。

看護師は、常に感染症予防マニュアルを熟読しておき、スタッフと協力して院内感染予防の為の対策を立てることも大切な仕事となります。

 

(7)入居者の家族への対応

障がい者施設に入居されている入居者の家族は、とても熱心な方が多い特徴があります

しかし、中には、入居者家族からの協力体制もなく、施設に対しての苦情などがあることが実情です。

他のスタッフも看護師も対応しなければならない仕事の1つとなります。

 

2.働いて感じたこと

働いて感じたこと

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私が障がい者施設の看護師として働いて感じたことを説明していきます。

 

(1)未経験でもスムーズに勤務できた

私は病院に勤務しており、初めて障がい者施設へ転職しましたが、未経験でも働きやすく、施設側も私を歓迎してくれましたし、研修が充実していました。

障がい者施設は医療行為が少ないことから、ブランク明けの看護師としても復職しやすい環境ではないかと感じます。

また、勤務してから知ったことですが、精神科での看護経験や介護関連の経験がある看護師は是非採用したいそうです。しかし、障がい者施設では、看護技術を利用する仕事があまりありないため注意が必要です。

 

(2)命の危険がある入居者は少ない

障がい者施設には命に危険のある状態の入居者は少なく、急変などがあまりありません。

健康的には問題のない人が多く、安心してケアを行うことが出来ました。

しかし、最近では、障がい者の高齢化が進んでおり、高血圧や脳梗塞、そして癌なども発症する入居者もいるため注意が必要です。

 

(3)入居者とコミュニケーションが取りやすい

障がい者施設の場合、入居者一人ひとりとコミュニケーションがとりやすく、向き合った看護ができました。

また、入居者の移動は比較的少なく、毎日顔を合わせる相手の看護となるため、やりがいや、達成感は得やすいと感じます。

障がい者の看護は人を支えると言う行動に直結するため、病院勤務とは違ったやりがいがありました。

 

(4)学び勉強することが必須

障がい者施設では看護師として勉強すること、学ばなければいけないことが実際には多い印象でした。

私が行った勉強は、

  • 精神疾患
  • 発達障害等、障害に関して
  • 通常の疾患に関して
  • 薬に関する知識

などを看護師として学んでいく必要がありました。

また私は、外部の研修に参加し、自分自身でスキルアップを行っていました。

 

3.最後に

最後に

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障がい者施設では、正社員採用に「病院での経験」や「臨床経験」を問わないケースも多くあります。

そのため、正社員希望者は、未経験だからパート看護師でと考えずに、正社員採用で臨んでみることをお勧めします。

看護師1名体制の障がい者施設では、頼れる人がおらず、仕事の引き継ぎもまともにしてもらえない可能性があるため「障がい者施設で働いたことがない・経験が浅い」等の看護師は、複数看護師が在籍している障がい者施設を選択しましょう。

障がい者施設への看護師転職は、身体的や仕事内容的には楽で、メリットも多いですが、病院の看護師より精神的に大変な思いをすることが多いと私は感じます。

障がい者の看護を行いたいと考えている看護師の方は是非一度チャレンジしてみてください。

転職を考えている看護師の方へ

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条件が良い病院や施設の求人は10月~12月にかけて、非公開求人で募集する場合が多くあります。インターネットに出回らない求人のため、看護師転職サイトを活用して転職活動を実行しましょう。

また、看護師転職サイトは、専任の担当者のレベルによって大きく活動が変わります。そのため、以下の看護師の皆様が選ぶ「おすすめ3社」を登録し、

  • 担当者や対応の質
  • 求人の比較
  • 求人の詳細情報の有無

などを確認しながら検討しましょう。

 

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更新:2019年9月22日

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