乳児院で働く看護師の仕事内容と体験談

乳児院で働く看護師の仕事内容と体験談
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乳児院は、入所している乳児に対し、医療的や精神的なケアを提供する場となります。

私が乳児院で働いた経験をもとに、看護師から見た乳児院について、働く看護師の仕事内容について説明していきます。

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 東京都/30歳
  • 資格:正看護師・保健師・養護教諭第二種
  • 職務経験:総合病院、大学保健室、保育園、デイサービス、イベントナース、ツアーナース、乳児院
  • 診療科経験:整形外科、小児科

1.看護師から見た乳児院とは

看護師から見た乳児院とは

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乳児院は児童福祉施設の1つで、様々な事情により保護者との生活が困難である、1歳未満の乳児や孤児に対して入院(入所)させて養育(養って育てる)施設です。

(場合により必要がある場合には小学校入学前の幼児も養育することが可能で、実際には2歳~3歳までの乳児も多いと言えます。)

また、近年では「家族への養育支援」「病虚弱児や障害児の養育にともなう医療機関との連携」「被虐待児の保護とケア」「里親とのパートナーシップ形成」「地域の子育て支援」「一時保護機能の充実」「入所前から退所後のサポート」など支援内容も多く、「社会的な養育施設」へと変化しています。

看護師から見た乳児院について、私の体験と共に、説明していきます。

 

(1)入所している乳児

1歳未満の乳児や孤児が入院していますが、主に、

  • 親の入院や出産、離婚、別居、家出、死亡など養育者が不在の乳児
  • 家族の精神疾患
  • 経済上の理由
  • 両親が未婚の乳児
  • 児童虐待の問題を抱えている乳児
  • 身体に障がいがある乳児

など、様々な背景を抱えており、6ヶ月未満の短期保護で親元に帰る乳児も入所しています。

中には、親元に帰ることができない乳児もおり、里親などに引き取られることや、児童養護施設や母子生活支援施設等へ異動する場合があります。

また、乳児院は全国に139ヵ所(2018年度)あり、約3,000名の乳幼児が利用しています。

看護師として出来ること

乳児院は看護師業務の他に、子供たちの親代わりになって、愛情を与えながら育てる場所であり、子供たちが日々成長する姿を見守ることが必要です。

子供の年齢も家庭の事情も様々ですが、一人一人に応じた対応を行い、育てていくことが看護師として必要となります。

 

(2)働いている職種

乳児院で働いているのは看護師だけではありません。看護師の他に、

  • 嘱託医
  • 保育士
  • 児童指導員
  • 栄養士
  • 調理員

などが一緒に施設で働いています。

また、1歳未満の乳児を預かるため、児童福祉施設最低基準(昭和23年厚生省令第63号)に基づいて、看護師、保育士などが配置されています。

さらに詳しくは「厚生労働省:最低基準等及び措置費における職員配置基準について」を確認しておきましょう。

看護師の体験談

乳児院は、配置基準を見ても分かる通り、保育士が多く、保育士が中心となって運営している施設がほとんどだと言えます。

また、小さい乳児院では看護師が数名しかおらず、人口呼吸器をつけているような重症心身障害児を預かっている場合など、頼れるスタッフが他にいない場合もあるため注意が必要です。

 

(3)運営は社会福祉法人などの企業

乳児院を運営している企業は社会福祉法人(社会福祉事業を行うことを目的として、社会福祉法の法律の定めるところにより設立された法人)となります。

看護師としては、公的な機関ではなく特別養護老人ホームや、障がい者支援施設に勤務するようなイメージとなります。

また、運営費用は主に国や地方自治体(市区町村)などが負担して運営しています。

求人を探す方法としては、募集している乳児院へ直接応募する方法や、看護師転職サイトなどのエージェントを利用することで、見つけることが可能です。

 

(4)看護師として働く大変さ

働く看護師の気持ちによって大変かどうかは様々ですが、一般的に、

  • 看護師にかかる責任の重さ
  • 保育園とは違い手厚い看護が必要なこと
  • 乳児一人一人に合わせた対応が必要なこと
  • 様々な事情を抱えた乳児がいること
  • 夜勤があること(又はオンコール対応)

などから、乳児院で働く看護師は大変であることが分かります。

また、何らかの事情がある乳児の看護を行う上で、子供が好きだからこそ感じる精神的な苦痛もあります。

 

2.看護師の仕事内容

看護師の仕事内容

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乳児院で働く看護師は、乳児の健康管理を行うこと、乳児の親代わりになってあげることが主な仕事となります。

私が乳児院で働いた経験をもとに、仕事内容を説明していきます。

 

(1)医療処置

乳児院で働く看護師は、健康障害がある乳児への対応や、医療処置が必要な乳児への対応が主な仕事となります。

具体的には、吸引処置、吸入、外傷時の対応、病児の対応なとどなり、病気の乳児に対する的確な判断が看護師としては必要となります。

看護師の体験談

私が勤務していた乳児院では、基本的に看護師に夜勤はなく、オンコールでの対応が主でした。

勤務していた時は、乳児の急変はありませんでしたが、夜間急変時に対応することが主な仕事でした。

 

(2)乳児の健康管理

生後から1歳程度の乳児は、話すことが出来ないため、体調不良を自分で訴えることはできません。

そのため、乳児院で働く看護師は乳児の顔色や、鳴き声の変化、便の様子、普段との様子の違いなどから健康状態を把握し、管理することが仕事となります。

看護師としてちょっとした乳児の変化をくみ取りながら、体調の変化を判断しなければなりません。

看護師の体験談

私が勤務した乳児院では、乳児の健康診断のサポートや、日常で出来る感染対策なども合わせて、看護師が行っていました。

 

(3)投薬の管理

乳児院では病気を患っている乳児も入所しており、必要な投薬を管理することや、処方されている薬を確認することも看護師の仕事の1つです。

看護師の体験談

乳児の病状によって様々な薬が処方されるため、薬に関する一般的な知識や、疾患に対する薬の知識など、勉強する必要がありました。

また、私が勤務した乳児院では、乳児へ投薬する準備まで看護師の仕事でした。

 

(4)スタッフへの指導と健康管理

保育士をはじめとするスタッフに対し、医療的な知識の指導や、スタッフの健康管理を行うことも看護師の仕事です。

看護師に夜勤がない乳児院では特に、保育士へ看護に必要な知識の提供は必要不可欠だと言えます。

看護師の体験談

乳児が風邪などにかかった場合、感染力が強く、保育士をはじめとする職員へうつる場合が多かったです。

そのため、うがいや手洗いなどはもちろん、感染予防対策を看護師は徹底する必要がありました。

 

(5)家族への対応

乳児院に入所している乳児と保護者のニーズに合ったケアを行うことが看護師に求められ、家族への対応も仕事の1つです。

また、乳児によっては、6ヶ月未満の短期保護で親元に帰る場合があり、家族への保育指導も場合によっては行います。

看護師の体験談

家族によっては、仕事内容の中で一番時間を取られる場合があり、苦痛だと感じる看護師や保育士も多い印象でした。

しかし、やむを得ない事情で子供を乳児院へ預けているケースでは、両親から「本当にありがとうございます」と感謝の言葉を言われると、乳児院で働いていて本当に良かったなと、やりがいを感じるときもありました。

 

3.最後に

最後に

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乳児院で働く看護師の最大のやりがいは、乳児たちの成長をすぐ側で見守れることだと感じます。また、可愛い赤ちゃんのお世話をすることは、やりがいと同時に他では味わえない幸福感を感じることも可能だと言えます。

しかし、乳児院で働く場合、看護師としてのスキルをアップできる職場ではなく、子どもが好き、看護師の仕事が好き、だけでは簡単に勤まる仕事ではないと思います。

乳幼児の医療にかかわった経験がある方や、社会的に役立ちたいと考える看護師の方に是非勤務してほしい職場だと感じます。

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更新:2019年10月16日

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