腫瘍内科で働く看護師の仕事内容と体験談

腫瘍内科で働く看護師の仕事内容と体験談
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腫瘍内科とは内科の専門領域の1つで主に抗がん剤治療を行う患者を対象にしています。そのため、主にがん患者との関わりが多い分野です。

私の勤めていた病棟(40床)は消化器外科、消化器内科、腫瘍内科の混合病棟でした。腫瘍内科の患者は主には術前、術後の化学療法のために入院をしてきます。

同じ患者を外科や内科の入院でみることもあり、継続的して看護ができる病棟でした。

私が働いた経験を元に、腫瘍内科で働く看護師の仕事内容や働いて感じた体験をご紹介いたします。

【執筆した看護師のプロフィール】

小平希看護師
小平 希 看護師資格確認済み
  • オーストラリア在住/30歳
  • 職務経験:総合病院、デイサービス、訪問入浴、イベントナース、ツアーナース(旅行添乗)
  • 診療科経験:整形外科、消化器外科・内科、腎臓内科、腫瘍内科
日本で看護師として3年間総合病院で働き、海外に住みたい夢を叶えるためオーストラリアに看護留学。日本の看護の良さを海外に広めるため活動中。
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1.看護師の仕事内容

腫瘍内科で働く看護師の仕事内容

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腫瘍内科に勤務する看護師の仕事内容は、基本的には一般的な病棟勤務と同じで、日々のバイタルチェックや検査、体を動かすことが困難な患者さんについては、食事や排せつの介助などを行います。

患者はがんを患っている場合がほとんどであり、化学療法を目的として入院しています。よって腫瘍内科で働く看護師の仕事内容は化学療法の看護が中心となっています。

働く看護師のスケジュール(1日・日勤)からご紹介します。

8:15 出勤
9:00 環境整備
9:15 点滴の準備
10:00 バイタル測定
10:30 保清
(シャワーや清拭などの介助)
11:30 昼の配薬
12:15 昼休憩
13:15 カンファレンス
14:00 点滴
15:00 記録
16:30 申し送り
17:15 勤務終了

抗がん剤の点滴は各臓器がん別にプロトコールがあり、朝6:00から前点滴といって捕液や制吐剤を開始する場合もあります。それため夜勤看護師からの申し送りで点滴の進行状況を確認することが必要です。

腫瘍内科に限らず内科全般に言えることですが、どんな血管にも対応できる採血とルート取りの技術は必須でした。

以下で、腫瘍内科特有の看護師の仕事内容をご紹介します。

 

(1)家族へのグリーフケア

家族へのグリーフケア

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腫瘍内科で働く看護師は、末期のがん患者のケアをすることも仕事内容の1つとなります。

化学療法を何度も繰り返し、これ以上は治療が続けられない患者で、

  • 食事を摂ることが出来なくなった場合
  • 日常生活援助が必要になった場合
  • 痛みのコントロールが必要になった場合

などで終末期の患者が入院してきます。

病院での最期を迎えることでの家族へのグリーフケアもケアも看護師の重要な仕事となります。

 

(2)精神面も含めての看護を行う

腫瘍内科では説明した通り、がん患者、しかも他の医療機関から紹介されてくるような深刻な病状の患者が中心になります。

そのため、腫瘍内科で働く看護師にとっては、患者への精神面も含めて慎重な看護ができることが大切になり重要な仕事となります。

 

(3)患者へ抗がん剤の副作用について説明する

それぞれの抗がん剤による副作用を知り、観察できることが腫瘍内科で働く看護師には求められています。

副作用は症状によって出現する時期が異なり、後発的な副作用については退院時に患者に説明をします。

退院後、どんな副作用が出るかとその対処法についての教育をすることも腫瘍内科の看護師の大切な仕事と言えます。

 

抗がん剤の取り扱いについて

抗がん剤の点滴を開始してから24時間以内に起こるものとしては、悪心・嘔吐、下痢・便秘、アレルギー症状などです。 入院中は主に早期に出る副作用について観察をします。

私が勤務していた病院では、抗がん剤の点滴は必ず看護師2人で確認し、施行します。防護具を着用して肌に直接触れることを避けます。

もし、点滴の交換時などで謝って抗がん剤に触れてしまった場合はただちに手洗いをしなければなりません。

 

2.看護師として働いて感じたこと

看護師として働いて感じたこと

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がんに関する認定看護師制度も多いことから、腫瘍内科には認定看護師を目指す看護師も多く、ハードな職場ではありますが、やりがいも大きいのが腫瘍内科の特徴だと感じます。

私が腫瘍内科に勤務し、他の診療科と比較して働いて感じたメリット・デメリットを体験からお伝えしていきます。

腫瘍内科に配属になった看護師の方や転職を希望する方は是非参考にしてみてください。

 

(1)がん医療の最前線で働くことができる

がん医療の最前線で働くことができる

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腫瘍内科に勤務して良かったと思うことは、がん医療の最前線で働くことができるということです。

がん看護のスキルを身に着けるのは最適の職場だと思いますし、大きな大学病院などにしか設置されていないため、簡単に入職できるわけではありませんが、スキルアップしたい看護師には人気の高い診療科だと言えます。

 

化学療法の最新の情報も知ることができる

私が勤務していた病棟では頻繁に新しい抗がん剤治療に関する勉強会を実施し、常に最新の治療について医療者間で情報を共有していました。

そのため、化学療法などの最新情報や知識などは自然と身に付きました。

また、講師は主に薬剤師でしたが、腫瘍内科医や外科医も治療方針や副作用に対する対処法について講義をしてくれました。

 

(2)患者を継続的にケアすることもできた

術後の抗がん剤治療のために繰り返し入院してくる患者は経過を継続的にみることができるため、継続した看護が提供できました。

前回の退院後の生活はどうだったか、食事で気をつけたことは何かなど、看護師にとって情報収集がしやすい印象があります。

入院を繰り返す患者は慣れた場所で落ち着いて入院生活を送ることできるおかげで、看護師のことを受け入れやすい傾向があります。

顔見知りになることで信頼関係が築けるため、看護が提供しやすくなります。

 

終末期の患者ケアが多い印象でした

仕事内容で説明したように、腫瘍内科の患者は病院での最期を迎える場合も多く、終末期の患者ケアが多い印象でした。

また、患者も急変しやすく、ストレスになる看護師にとって腫瘍内科は辛い職場だと感じられるかもしれません。

急に容体が悪くなった患者がいると、その日のやるべきことがすべてずれ込んでしまうため、就業時間内にすべてを終わらせることが難しかったです。

 

(3)抗がん剤治療を取り扱うリスクがある

抗がん剤治療を取り扱うリスクがある

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抗がん剤は直接肌に触れたりすると炎症を起こす危険性があります。

そのため、腫瘍内科で働いて感じたことは「抗がん剤治療を取り扱うことのリスク」です。

妊娠している看護師は影響を受けることもあるため、リーダーや師長と抗がん剤の点滴をしている患者に直接関わらないような配慮が必要になってくる場合もあると、勤務中に聞きました。

 

(4)抹消血管ルート確保が自然と上手くなった

腫瘍内科で働くことで抹消血管ルート確保が上手くなります。

理由としては、毎日化学療法のために入院してくる患者に抹消血管ルートを挿入するため、血管を探すのが自然と上手くなるからです。

 

様々な血管に対応できる注射スキルも身に付いた

何度も化学療法のために入院を繰り返す患者は血管がもろくなっていることや、抹消血管が見つからない場合は中心静脈ルートとしてポートを鎖骨下に挿入する患者もいました。

そのため、様々な血管に対応できる注射スキルが身につきます。

 

3.最後に

腫瘍内科で働く看護師は、がん患者を継続的して包括的にケアが出来る、とてもやりがいのある領域だと私は感じています。

がん患者は今後も増えていくため腫瘍内科の看護師の需要はますます高まっていきます。

看護師転職は、全国的に少ないため腫瘍内科での勤務経験を求められることは、まず無いと言えます。

腫瘍内科の看護師は病棟だけでなく外来勤務もあるため、ワークライフバランスを考えた働き方ができる分野でもあるため家庭や子供を持った看護師にもオススメの分野だと感じます。


   
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更新:2019年4月19日
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