精神科訪問看護ステーションで働く看護師の仕事内容と体験談

精神科訪問看護ステーションで働く看護師の仕事内容と体験談
画像:shutterstock

精神科専門の「精神科訪問看護ステーション」があることはご存知でしょうか。

精神科訪問看護ステーションでは、うつ病・統合失調症・躁うつ病・認知症等の精神疾患を持ちながら地域で暮らす患者の自宅療養のため、訪問が必要とされ誕生したサービスです。

ここでは、精神科訪問看護ステーションで働く看護師を「精神科訪問看護師」として、私の経験から仕事内容や働いて感じたことを説明していきます。

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 年齢/エリア:48歳/神奈川県
  • 資格:がん看護専門看護師、消化器内視鏡技師、心理相談員
  • 経歴:がん専門病院、総合病院、クリニック、総合病院、訪問診療クリニック
  • 経験がある診療科:消化器内科、腹部外科、透析室、内視鏡室、相談室、放射線治療室
看護師をして20年以上。外来・病棟・検査室・クリニックなど、様々な場所での業務を経験と実績があり、現在も現役看護師として活躍中。
一般の訪問看護に関しては「訪問看護師の役割と仕事内容、1日のスケジュール」を確認してください。

1.看護師の仕事内容

看護師の仕事内容

画像:shutterstock

精神科訪問看護ステーションで働く看護師は、精神症状を抱える患者とその家族が安定した病状で地域・社会の中で生きるためのメンタルケアを行う重要な仕事となります。

また、精神科訪問看護ステーションは、数が少なく担当地域が一般の訪問看護ステーションよりも広域になることが多く注意が必要です。

 

(1)服薬管理と病状の確認

精神疾患は慢性の病気であるため、自宅で過ごす中で病状が不安定になり、

  • 服薬拒否すること
  • 医師とのコミュニケーションがうまく行かなくなること

等が原因で治療を中断してしまうことも少なくありません。

精神科訪問看護師は、患者の治療中断予防と再発予防のため、精神保健医の指示のもとで服薬管理と病状の確認をすることが仕事となります。

看護師の体験談

精神科訪問看護ステーションで看護師として働くためには「精神科看護に興味がある」「精神疾患を持つ患者への支援がしたい」等といったやる気と熱意が必要だと感じます。

また、私の勤務先では仕事内容が精神疾患を患った利用者であることから、精神科看護歴2年以上という目安を設けていました。

 

(2)メンタルケア

精神科訪問看護ステーションの利用者は、病院に入院するほどではない症状ですが、

  • 生活するには精神的に不安定な方
  • 病院に通院できる精神状態ではない方

などが利用しています。

そのため、精神科看護師は利用者のメンタルケアを行うことも仕事となります。

例えば、育児ノイローゼに悩む利用者に対して育児相談をしながらメンタルサポートを行うことや、利用者の認知症の悪化を防ぐ支援をすることなど、メンタルケアに関する看護を提供していきます。

 

(3)生活支援と社会復帰支援

精神疾患により日常生活がスムーズに行うことができない利用者に対し、

  • 生活のリズム付け
  • 日常生活の支援
  • 外出や散歩等の生活行動範囲を広める活動

等を看護師が支援しサポートすることが仕事となります。

また、社会復帰を目指し、対人関係がうまく行かない利用者に対して、認知行動療法や対人関係療法などを通して対人関係のストレスに対応し、地域や社会に居場所が作れるように看護師がサポートすることも仕事の1つです。

利用者が仕事復帰をする際は、メンタルサポートを看護師と多職種で連携しながら行っていきます。

看護師の体験談

一般的な訪問看護ステーションでは、利用者の訴えを傾聴して不安を軽減する等を行いますが、就労支援や社会復帰を含めたサポートを担当することはありません。

精神科訪問看護ステーションでは、患者の身体だけでなく精神的サポートが大切な仕事であるため、精神疾患患者や家族と信頼関係が構築できるコミュニケーション能力が求められると私は感じます。

そのため、精神科を経験していない看護師の方で、採血や処置・身体観察やケアができるだけでは、精神科訪問看護ステーションに勤めるには難しいと思います。

 

(4)家族のサポート

精神疾患を抱える患者の家族は、利用者の訴えや症状が「わがままから来るもの」「病気から来るもの」どちらであるか判断できず、家族自身も患者の病状に巻き込まれてしまいがちです。

そのため、精神科訪問看護師は、家族関係の客観的な把握・相談支援を行うことが仕事となります。

精神疾患は、家族関係が病状を左右するため精神看護のアプローチを行います。

 

2.働いて感じたこと

働いて感じたこと

画像:shutterstock

私が精神科訪問看護ステーションで看護師として働いた際に感じたことを説明していきます。

 

(1)専門領域を高めることができた

精神科訪問看護ステーションでは、精神疾患を持つ患者と家族の支援に特化し、

  • 疾患のコントロールをサポート
  • 精神疾患の患者が抱える生活上の問題に対する支援
  • 社会で生きるための対人関係の支援

等を行うため、仕事での専門領域を高めることができたと私は感じます。

 

(2)メンタルケアの提供することが難しかった

実際に仕事を行い、利用者のメンタルケアは、

  • 時間内でのケア提供が難しいこと
  • 自分の力量不足を痛感すること

等がありました。

病院では看護師として問題なくこなせたケアが、在宅訪問看護では通用しないこともある現実と直面する辛さを感じました。

また、訪問看護は「契約」であり、利用する患者や家族が満足しなければ契約を打ち切られる場合もありました。

 

(3)訪問することに不安を感じることもあった

私が勤務していた精神科訪問看護ステーションでは基本2名で訪問していましたが、スケジュールの都合により1人で訪問する場合もありました。

その際に、患者が不安定な精神症状であることや、患者の言動や行動に不安を感じることがありました。

私は、家族や他の地域で働くスタッフと連携しながら、患者の病状を正しく把握して訪問に備えることを常に行いながら仕事をしていました。

 

(4)地域で多職種と協働できる楽しさがあった

私が勤務していた精神科訪問看護ステーションでは、保健師・作業療法士・精神保健福祉士・介護士などの職種が在籍していました。

また、精神科の病院・クリニックとの連携、ケアマネジャー・市役所・精神疾患を支援するNPOとの協働など、1人の患者をサポートする中で、多くの職種と関わる機会が多くありました。

そのため、様々な立場から見た精神疾患患者への関わり方を通して、私自身も視野が広くなり、協働する楽しさを学ぶことができました。

 

3.最後に

精神科訪問看護ステーションは、精神科疾患に特化した訪問看護サービスを提供しています。

看護師が行う医療処置は一般の訪問看護ステーションよりも少なくて済む場合が多く、利用者に対し心の病を抱えつつ生活の質の維持させること、向上と自立支援を行うことなどが求められます。

私は、精神科訪問看護師として、直接生活の場に訪問することで家族関係や患者の普段の生活を直に見ながら看護を提供すること、その成果を実感することにやりがいを感じました。

興味がある方は、地域と病院、社会をつなぐ大切な役割を看護師として一緒に担っていきませんか。

転職を考えている看護師の方へ

 転職を考えている看護師の方へ

条件が良い病院や施設の求人は10月~12月にかけて、非公開求人で募集する場合が多くあります。インターネットに出回らない求人のため、看護師転職サイトを活用して転職活動を実行しましょう。

また、看護師転職サイトは、専任の担当者のレベルによって大きく活動が変わります。そのため、以下の看護師の皆様が選ぶ「おすすめ3社」を登録し、

  • 担当者や対応の質
  • 求人の比較
  • 求人の詳細情報の有無

などを確認しながら検討しましょう。

 

看護師転職サイトを口コミでランキング

看護師転職サイトを口コミでランキングTOP3
更新:2019年10月16日

ランキング1位看護のお仕事
全国対応・求人12万件
4.04
[口コミ27件]

看護のお仕事口コミへ
ランキング2位ナースではたらこ
全国対応・コンサル高
4.0
[口コミ28件]

ナースではたらこ口コミへ
ランキング3位マイナビ看護師
全国対応・担当者質高
3.7
[口コミ27件]

マイナビ看護師口コミへ

この記事はお役に立ちましたか?