心療内科クリニックでの看護師の仕事内容と体験談

心療内科クリニックでの看護師の仕事内容と体験談
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心療内科クリニック(メンタルクリニック)は、精神科よりも患者が気軽に訪れることのできる診療科です。

しかし、心療内科クリニック(メンタルクリニック)がどのような診療科なのか、イメージできない看護師も多いのではないでしょうか。

肉体的な疾患を扱う診療科に比べ、あまり開けた雰囲気ではない心療内科について、心療内科クリニックの仕事内容を働いた体験を元に説明していきます。

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 島根県/40歳
  • 職務経験:国立病院、クリニック、テーマパーク
  • 診療科経験:小児科、皮膚科、美容皮膚科、アレルギー科、心療内科、救護室
社会人を経て看護師資格を取得し、東京・大阪で勤務。その後、島根県に転勤し、現在は看護師ライターとして活躍中。
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1.看護師の仕事内容

看護師の仕事内容

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私が勤務した心療内科クリニック(メンタルクリニック)では、診察の時に看護師が介助することはほとんどありません

診察は医師と患者のみで行われ、看護師の仕事は診察の前後に実施されます。

また、私が勤務していた心療内科クリニックは、待合室も診察室も処置室も、小さな音量でヒーリングミュージックやクラシックが流れ、観葉植物が配置され、その他「落ち着いた雰囲気のインテリア」で装飾されていました。

精神的に不安定な患者の気持ちを和らげるためだそうで、私も落ち着いた気持ちで働くことができました。

 

(1)問診の手伝い、診察への案内

問診の手伝い、診察への案内

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特に初診の患者など、問診票を書くことに戸惑っている方もいますので、その患者の手伝いを看護師が行います。

具体的には、患者の話を聞き、問診票の書き方をアドバイスします。(うまく書けない患者には、話を聞いて、代行することもあります。)

緊張や不安の強い患者が多いため、1人での移動が困難な患者に対しては、診察がきたら待合室から診察室まで案内します。

 

(2)採血

採血

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心療内科クリニックでは、初診の患者は、ほぼ全員の方が採血を実施していました。

理由としては、精神疾患以外の疾病の疑いを確かめる意味合いもあるそうです。

定期的に通院している患者も、飲んでいる薬によっては、血中濃度を測定するために採血をします。

 

(3)注射、点滴

点滴

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心療内科クリニックには、治療のための注射や点滴はありません

しかし、精神的に良い効果をもたらすといわれているビタミンやプラセンタの注射が実施されている心療内科クリニックもあります。

私が勤めていた心療内科クリニックでは、プラセンタの筋肉注射、ビタミン注射やビタミン点滴を自由診療で実施していました。心療内科クリニックでは、痛みに対して過敏な患者が多く、筋肉注射や血管注射、点滴など、痛みを伴う処置は、スムーズに行えるスキルが必要でした。

 

(4)薬剤管理、掃除など

心療内科クリニックでは、他のクリニック同様、

  • 院内の掃除
  • ゴミだし
  • 薬剤の在庫管理や発注
  • 検査会社との連携

など、一般的なクリニックで行う仕事も看護師が行います

また、心療内科クリニックでは、精神科ほどの重症患者は少ないので、急変するようなことは、ほぼありませんでした。診察中、処置中などに気分不調を訴えられる患者はいますが、少しベッドで休息していただくと回復され、残業はありませんでした。

 

2.私が働いて感じたこと

私が働いて感じたこと

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実際に心療内科クリニックに勤務して、私が感じたことをお伝えしていきます。

仕事内容と共に参考にしてみてください。

 

(1)心療内科クリニックは多様化している

心療内科クリニックは(特にメンタルクリニックの名称の場合)多様化しており、様々な種類があります。

私が知っている種類としては以下の通りです。

精神疾患がメインの心療内科 ・従来の心療内科クリニック
・精神疾患患者の診察・治療を行う
・入院施設のある精神病院への紹介をする
内科疾患も取り扱う心療内科 (生活習慣病やホルモン異常による精神的不安患者の増加により)
・内科疾患で取り扱うクリニック
カウンセリングメインの心療内科 ・カウンセラーが常駐
・治療も医師が行うがカウンセリングをメイン
(メンタルクリニックという名前のクリニックに多い)
美容皮膚科を併設している心療内科 (精神疾患患者の治療の一環で精神安定や気分転換のため)
・マッサージや美肌機器を使用する美容皮膚科を併設

など、心療内科クリニックに勤務していた時に、様々な種類クリニックを知りました。

 

(2)給料は地域の平均とほぼ同額だった

入院施設のある精神病院や、精神科病棟での看護師の給料は一般的な病院や病棟に比べて高い傾向にありますが、心療内科クリニックでは他の科のクリニックとあまり変わりませんでした。

私が勤めていた心療内科クリニックでは、地域のクリニックの平均給料と、ほぼ同額でした。

 

(3)コミュニケーション能力は必要だった

心療内科クリニックを訪れる患者は、緊張感や不安感の多い方、イライラ感の強い方、人との関わりや会話が難しい方が多いです。

そのような患者に対して、うまく会話を展開することや、対応していけるコミュニケーション能力は、心療内科で働く看護師には必須のスキルだと感じました。

また、精神的に不安定なために心療内科を訪れているので、なかなかスムーズな会話に発展することが難しく、心患者と関わっていく中で、おのずと私も高いコミュニケーション能力が培われていきました。

 

(4)採血が苦手な患者も多かった

採血されることが苦手だという患者は、心療内科クリニックにおいて特に多くみられました。

心療内科クリニックの患者は、採血時に「不安や恐怖」「ちょっとした痛みにもビックリしてしまう」などの理由から、貧血を起こしやすかったです(通常の貧血とは違う血管迷走神経反射でした)。

さらに、過去にそのような経験している患者が多く、今回もそうなるのではと不安が見られ、注射をしている途中で「もうやめてほしい」と言われたこともあります。

 

(5)患者の対応には辛いこともあった

精神的に不安定な患者とばかり接することによって、看護師まで精神的に不安定になってしまうことがあり、私は疲れている時などは特に、患者の感情に巻き込まれてしまうことがありました。

精神疾患の特性を理解して対応していかなければ、辛い気持ちになってしまう日もありました。

また、私が勤務していた心療内科クリニックは、看護師の人数が少ないため、その日勤務している看護師が自分1人という状況も多くありました。

 

3.最後に

心療内科クリニックは、肉体的な疾患を扱う診療科とは違うことが多く、他の診療科での経験がある場合でも、心療内科クリニックに勤めた場合、最初は戸惑うことがあるかもしれません。

しかし、心療内科の特徴を理解していれば、対応できることばかりです。

私が心療内科クリニックに勤めていた時は、採血を怖がる患者には、まずはゆったりと背もたれのある椅子にすわってもらい、少しお話を聞くことにしていました。(他のクリニックでは、なかなかこのような時間は取れません。)

そして「話を聞いてもらって気持ちが楽になった」「採血は怖いけど、今日はいつもより大丈夫でした」など言ってもらうことがありました。

そんなとき、「患者に寄り添う看護は、看護師の気持ちまで明るくするのだな」と思ったものです。

患者一人ひとりに寄り添う看護がしたい、落ち着いて働きたい、精神領域に興味があるという看護師にとって、心療内科クリニックは向いている場所ではないでしょうか。


   
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更新:2019年3月20日
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