看護師がブラッククリニックだと感じるとき:アンケート調査

看護師がブラッククリニックだと感じるとき:アンケート調査
画像:shutterstock

看護師の方に、「看護師としてどんなクリニックを(良くない)ブラックだと感じますか?また、体験談したブラッククリニックであると思われる内容について教えてください」というアンケートを行いました。

  • アンケート対象数:95名(内コメント数58名)
  • 対象者:クリニックに勤務した経験がある看護師
  • 実施日:2016年10月13日
  • 調査:独自調査(看護師資格、経歴確認済み)
  • 調査形式:複数回答可、フリー回答
看護師がブラッククリニックだと感じるときアンケート結果
提供する医療に問題がある
(感染管理や処置)
21.1%
院長に問題がある
(パワハラやワンマン経営など)
15.9%
雇用条件が入職時と違う 15.4%
人間関係に問題がある 15.3%
売上や経営重視の過度な対応
(ノルマ・営業目標を強く課せられるなど)
11.4%
残業が多く、手当にも問題がある 7.6%
職場環境の問題 7.6%
その他 5.7%
看護師がブラッククリニックと感じる一番多い回答としては、「提供する医療に問題がある(21.1%)」続いて「院長に問題がある(15.9%)」「雇用条件が入職時と違う(15.4%)」「人間関係に問題がある(15.3%)」という結果となりました。

※一部過激な回答内容もあり、こちらでは、ご紹介できる看護師のコメントのみ掲載しています。

看護師たちの意見を確認していきながら、ブラッククリニックに転職しないように心がけましょう。

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1.提供する医療に問題がある

提供する医療に問題がある

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看護師の意見「臨床経験がないままクリニックを開業した院長」

私が勤務していた整形外科クリニックは、医師がまともな診断や治療ができないことで患者がほとんど来院しませんでした。働いて分かりましたが、この医師(院長)は大学では骨腫瘍の研究をしており、臨床経験もあまりないままなぜか開業してしまったそうです。

また、整形外科医であるのにもかかわらず包帯やギプスすらまともに巻けないでいます。


看護師の意見「看護師の指示で処置をするクリニック」

院長(医師)なのに、医療知識が乏しく看護師の指示で処置をするクリニックがありました。

医師の医療知識が頼りなく、無駄な薬を盛っていることも少なくありませんでした。ただ、まともなIC(インフォームド・コンセント)をするため患者は納得してしまいます。


看護師の意見「薬価や保険点数を重視」

個人の内科外来のクリニックに勤務していました。

まず、点滴の内容が事実と異なる(カルテには保険が通る最大限の多数の薬品名を書き、実際は別の紙に記載した少ない薬剤で作らせる)治療よりも薬価や保険点数が大切で、例えば糖尿病の患者にも保険点数を取るため不必要なブドウ糖液のみの注射の指示を出します。

(私は出来ませんと断りました。)このため院長とは毎日喧嘩ですぐに退職しました。


看護師の意見「天井や壁に大きなシミやカビがある」

そのクリニックは薄暗い廊下の続く天井から雨漏りがひどく、長い期間修繕をしていないために天井や壁にはいくつもの大きなシミやカビがありました。

感染症の患者も多くいましたし、職員の装着しているマスクも鼻が覆われていなかったり、髪の毛を肩よりも長く垂らしたままで創傷処置を行っていたりすることもまれだはなく、感染管理について疑ってしまいました。


看護師の意見「器具や薬品の使用期限」

本来、使い捨ての医療器具も使用後洗浄して滅菌し使い回すなどのひどい状態のクリニックでした。また、そのクリニックでは使用期限が過ぎた薬品を使用するなどの行為も行っており、転職3日で退職しました。


看護師の意見「カルテに記載された薬品名と薬剤が違う」

私が勤務したクリニックでは、カルテに記載してある薬品名と実際に使う薬剤とが違いました。

その後、同僚が教えてくれたのですが、このクリニックではカルテにAという処方箋が書かれた場合、実際に使用する薬剤は薬価が安いBという薬剤を用意しなければならないという暗黙の了解があるというのです。

カルテ上は薬価の高い薬剤を記載するけれど、実際には薬価の安い薬剤を使用するとんでもないクリニックでした。


 

2.院長に問題がある

院長に問題がある

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看護師の意見「スタッフは院長の個人的な好みで良い役職を与えられる」

私が勤務したクリニックは未経験でも高給与なのに、スタッフの入れ替わりが激しく定着率が低いというクリニックでした。院長先生がワンマン経営で、スタッフは個人的な好みで良い役職を与えることや、良い雇用条件にする、というところがあり、明確な評価基準などはありませんでした。

院長先生に気に入られることができれば、長く働くこともできるのでしょうが、気に入られない場合、睨まれたり怒鳴られたりして、働きにくくなった結果辞めてしまうというクリニックでした。


看護師の意見「院長の気まぐれで突然解雇宣言!?」

院長の気まぐれで時短勤務を突然解除されることや、育休取得後、強制的なイメージで解雇になっている看護師もいるクリニックでした。そして、その予告や解雇宣言をLINEで送ったりしていました。さらに自分の評価が落ちるのが嫌なのか口止めをすることや、コソコソしたやり方を影で行なっていました。


看護師の意見「院長が間違えたことを看護師の責任にする」

私が勤務していたクリニックでは、院長が間違えたことはすべて嫌な看護師の責任でした。嫌いな患者が来院したときなどは、看護師にすべて任せて診察しないなどのこともありました。

嫌いな看護師がいた場合、「明日から来なくていい」と言われ辞めさせられることもあり、残された看護師は激務になるクリニックでした。


看護師の意見「機嫌によって態度を変える院長」

クリニックの院長が機嫌によって患者にも態度を変えて接しており、もちろん看護師も標的にされ、びくびくしながら勤務していました。

あまりのワンマン経営さに辟易し、雇われ院長だったため、看護師皆で上層部にかけあいましたが「院長は辞めさせられないので、辞めるなら看護師」と言われてしまいました。辛い思いをしているのは看護師なのに悔しい思いをし、一年で退職しました。


 

3.雇用条件が入職時と違う

雇用条件が入職時と違う

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看護師の意見「雇用条件とはまったく違うハードワークだった」

当初の雇用条件では、限られた時間内での仕事内容、経験に合わせた給料など、私にとって良い優遇でした。面接の時点では、お互い納得したはずだったのですが、仕事が始まると、雇用条件はどこへ行ったと言わんばかり、とてもハードワークとなっていました。

残業時間は増えるばかりですし、仕事ができないと給料も減らされ、ありえない職場だと思いました。


看護師の意見「初めの条件なんてなかったようなものだった」

残業代も支払われないことも多々ありましたが、サービスでの出勤前倒しもありました。9時始業と聞いていたのに、入ってみたら「実際は8時に来てもらっています」と言われて、どういう理屈かと思いました。(要するに嘘だったということですよね。)

その後も、実際は休みの日に来ていただくこともありますとか(それを出勤と言いますよね)、初めの条件なんてなかったようなもので、こんないいかげんなやりかたのところもあるのだと驚きました。


看護師の意見「入職後、様々なクリニックにヘルプへ行かされた」

美容外科クリニックの話ですが、何店舗もあるクリニックで近くの勤務地に転職したものの、仕事に慣れ始めると電車で移動可能な他県のクリニックにヘルプへ行くよう指示があり、月の半分以上はそのようなシフトになることがありました。

転職したときにはそのような説明は一切なかったです。


看護師の意見「雇用契約書を交わさずに入職となった」

院長が経営者の為仕方がないと思いましたが、まず雇用契約書を交わさないで入職となりました。

基本的に給料の金額は口約束で勤務形態も口約束でした。開業したばかりではないのに、働く環境として何も整っていないクリニックでした。


 

4.人間関係に問題がある

人間関係に問題がある

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看護師の意見「身に覚えのないミスや責任を押し付けられた」

私が転職したクリニックには、長年トップに君臨するお局ナースがいました。お局ナースに対して、院長を含め誰も逆らえないような状況でした。

就職直後は笑顔で仕事を教えてくれていたお局ナースですが、私が某有名看護大出身だと分かった途端、態度が豹変しました。その日以降、私は身に覚えのないミスの責任を次々と押し付けられ、最終的には院長から「信用できない」と、試用期間内に解雇となってしまいました。


看護師の意見「院長との不倫でスタッフ全員が気を遣う」

院長と事務の人が不倫していました。そのため、新しい看護師(女性)は基本的に敵視され、事務スタッフからの嫌がらせを受けました。全くそんな気はないですが、スタッフもみんなその人に気を遣うし、院長とも気安く話せなくて非常にやりにくい職場でした。


看護師の意見「院長の奥さんの影響力が高いクリニック」

医療従事者ではないにもかかわらず、クリニックの経営方針やスタッフ求人採用、患者対応などに院長の奥さんが意見してくることが多いクリニックでした。自分の気に入らないスタッフにはきつく当たるため、辞めてしまうことが多く人の入れ替わりが多かったです。

医院長の奥さんがクリニックに大きい影響力を与えていると、ブラックだなと思います。


 

5.売上や経営重視の過度な対応

売上や経営重視の過度な対応

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看護師の意見
「売上を考えて退院を長引かせるクリニック」

クリニックでは経営していく必要があることはわかります。

入院患者を維持するために退院できる患者であっても問題を起こさない扱いやすい患者だからといって退院を長引かせるような行為を見たとき、私はびっくりしました。そのため、認知症が悪化してしまうことや、院内感染にかかってしまう患者もいました。


看護師の意見「お金になることを重視するクリニック」

以前勤めていたクリニックは、それぞれの職種にノルマがありました。点滴、注射をすすめた人数やリハビリに勧めた人数などです。(美容系のクリニックではありません。)

それを月に一回の会議で発表するという、とても売上重視のクリニックでした。

さらに、医師の診察は良いとも言えず、金銭をくれる患者には親切にし、何もくれない患者は非常勤医師に回すようなクリニックでした。


看護師の意見「患者に説明もなしに高額処置を行う」

院長はクリニックの経営者でもあり、常にお金のことしか考えておらず、患者への説明がしっかりされないまま、高額な処置をしたりするなど、ありえないことだらけでした。


 

6.最後に:看護師がブラッククリニックを見分けるために

看護師がブラッククリニックを見分けるために

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ブラッククリニックの定義はありませんが、看護師にとって働く環境ではないクリニックを指すと思います。

アンケート結果を見ても分かるように、すべては経営者(院長)の経営方針、運営方針(診察・治療)などが原因で、ブラッククリニックに発展する可能性がほとんどと言えます。

そのため、看護師がクリニックに転職する場合、ブラッククリニックを見分けるために確認することは以下の通りです。

 

(1)医師(院長)の得意分野と評判を確認する

医師がクリニックを開業する場合、自分の得意分野で開業することが一般的です。

そのため、人気があるクリニックは必ず医師が得意分野に精通している状態で、患者を診ています。得意分野がない場合、「提供する医療に問題がある」可能性があるため、注意しながら確認しましょう

また、インターネットで検索することで患者からのクリニックの評判も見ることが出来ます。

評判を確認することで、「院長に問題がある」「人間関係に問題がある」「売上や経営重視の過度な対応」などの確認を比較的行えます。

インターネットの検索だけでは、正確な情報を得られない可能性や不足する可能性があるため、情報収集程度にとどめておきましょう。

 

(2)可能であれば転職前に診察を受けてみる

特殊なクリニックではない限り、看護師であるということを伏せた状態で受診してみることをおすすめします。

その際に、

  • 医師の患者への対応
  • スタッフの患者への対応

などを確認しておきましょう。

自分自身が診察を受けることで、「提供する医療に問題がある」という事象を比較的防ぐことが出来ます。

近くに友人が住んでいる場合なども情報収集を行いましょう。また、医師と話しをする機会があれば、ある程度医師の人柄も把握することが可能です。

 

(3)入職前のクリニック見学を欠かさない

クリニックに転職する場合、病院と同じようにクリニックの見学も行える場合があります。

自分自身の目で確かめてから転職を行うようにしましょう。

看護師転職サイトなどの転職支援サービスを利用することで、スムーズに見学を設定してもらうことができます。

見学を断るクリニックは、断る理由があるため注意が必要と言えます。(忙しいなどの場合は別ですが日程調整はできるはずです。)

また、見学するためのポイントは「看護師が転職前にクリニック見学する方法とチェックポイント」でまとめていますので、こちらも合わせて確認しましょう。

 

(4)雇用条件は書面で貰い、確認を忘れない

雇用条件は書面で貰い、確認を忘れない

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クリニックに転職した看護師が良くあるトラブルとして挙げられることに雇用条件があります。

こちらは、看護師側にも問題がある場合があり、

  • 「病院(病棟)と同じだと思っていて確認はしなかった」
  • 「口約束で言われたことを信じた」

などの場合です。

初めてクリニックへ転職する看護師は、当たり前だと自分で思っていることをすべて確認することで解決します

特に小規模のクリニックの場合、零細企業と同じのため経営方針はコロコロ変わります。(むしろ変化していなければ生き残れない可能性もあります。)

そのため、面接時などに言われた条件などは、必ず書面で貰うように心がけてください。(もしもの時、水掛け論を行うよりも書面がある場合、前向きに話ができます。)

一般病院のように賞与(ボーナス)は固定ではなく、経営状態によって変動します。(当たり前のことですが、一般病院勤務だけの看護師は貰えて当たり前だと思っています。)

そのため、賞与がある場合などは、どのような条件で賞与の金額が決まるのか、最低賞与額があるのかなど確認した方が良いでしょう。

 

(5)第三者からの情報取集も行う

上記のことを自分自身で確認しながら、第三者の情報収集も行いましょう。

転職に利用しても、利用しなくても看護師転職サイトの担当者から、そのクリニックの情報を聞くことや、調べてもらうことを行いましょう

良い担当者であれば、良い点(メリット)・悪い点(デメリット)も合わせて教えてくれます。

彼らは看護師を転職させることが仕事のため、最後は自分の判断で転職を決めましょう。


   
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更新:2019年5月24日
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