介護老人保健施設へ転職する看護師の志望動機例文とポイント

介護老人保健施設へ転職する看護師の志望動機例文とポイント
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看護師として「介護老人保健施設(老健)なら簡単に受かるだろう」と思い込んではいませんか。世間一般的に言われているように、確かに介護老人保健施設の看護師不足は深刻です。

実際、私が働いていた施設でも常に看護師を募集していましたし、不足分は派遣看護師を依頼することで、なんとかシフトを回している状況でした。

だからこそ、介護老人保健施設は「できるだけ長く働いてくれる優秀な看護師を一人でも多く確保したい」という思いが強くあり、以下のような看護師を求めているのです。

  • 他職種とも積極的にコミュニケーションが取れる看護師
  • 入居者の異常を早期発見できる観察力の高い看護師
  • シフトについて融通を利かしてくれる看護師

決して、「人手不足だから誰でも良い」というわけではないのです。

このことを念頭に置いた上で、介護老人保健施設側に好印象を持ってもらえるような志望動機を書いていくようにしましょう。

1.介護老人保健施設への志望動機<例文>

介護老人保健施設への志望動機<例文>

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老人介護施設へ看護師が転職する場合の志望動機例文を4つのパターンからご紹介します。

また、

  • 患者×:利用者様、または入居者様
  • 貴院×:貴施設(病院ではないため)

以上の間違いに注意しましょう。

 

(1)病院から転職する場合

<志望動機例文>私は看護師として約10年にわたり、地域の中核病院の脳神経外科・循環器内科に所属し、主に脳梗塞や心筋梗塞といった急性期の患者様の看護を担当してきました。

今までは容態が落ち着いた患者様はリハビリ、あるいは療養型の病院へ転院されるケースがほとんどであり、病院から直接自宅へ帰る方はごく少数でした。

今後看護師として経験を積むにあたり、「在宅に戻る過程の看護を学びたい」と考え、介護老人保健施設の中でも特に医療設備が充実しており、在宅支援に力を入れている貴施設への転職を希望しました。

また、前職ではリハビリ職の方と連携を取り、共通してできるリハビリ内容を作成するなど他職種との連携に特に力を入れており、貴施設においても他職種との連携を強め、チームとして入居者様の在宅復帰を支援してけたらと考えております。

<志望動機例文>私は5年間療養型の病院に勤務し、老人看護の経験を多く積んで参りました。病院では退院までの患者様とよくコミュニケーションをとってよい関係を作り、患者が安心して過ごすことのできる入院生活を送れるように努めました。

貴施設の入居者様の評判や情報をお聞きし、私がイメージしている看護に近いと考え志望いたしました。

今後は、高齢者にとって安心できる第二の「家」のような存在である老人介護施設にて介護職の方と協力をしながら、入居者様が心地よく暮らせるような環境作りを病院での経験を生かし取り組めるよう仕事に励みたいと思います。

 

ポイント

介護老人施設は一般病院と比較した際、職場環境が大きく異なるため、採用側は「うちの職場で長く働いてくれるか」という点に不安を感じています。

そのため、できるだけ採用側の気持ちを配慮し、「不安」を払拭させるような内容にすることを意識しましょう。

 

(2)ブランクがある看護師

<志望動機例文>私は看護師として8年間、循環器内科と神経内科にて経験を積みました。そこで入院していた患者様の多くは高齢者であり、「認知力の低下から治療に対する拒否が強い方」「治療の必要性を理解はしているものの、長年の生活習慣の改善が難しい方」など、様々なケースを経験しました。

その中で、「高齢者ご自身のペースを理解し、一人ひとりに合った看護を提供すること」に対してやりがいを感じていました。今回看護師として復職するにあたり、このような私の過去の経験を元に、お年を召した方一人ひとりに合った看護を提供することで、自宅への復帰をお手伝いができる介護施設で働きたいという思いがありました。

貴施設では他の介護老人保健施設に比べ在宅復帰率が60%と高く、看護師としてやりがいを持って働けるのではないかと考え志望いたしました。

 

ポイント

ブランク明けの看護師が、介護老人保健施設への志望動機を書く時のポイントは、

  • 老人看護について過去どのような経験を積み、その経験に対してどんな思いを持っていたか
  • なぜ数ある施設からその職場を選んだのか

の2点について触れることです。

なお、介護老人保健施設においては、高度な医療技術が求められないこともあり、(臨床経験がしっかりあれば)ブランクがあることがそのまま採用に影響することはほとんどありません。

あなたの、介護老人保健施設への熱い思いをしっかりと伝えることが大切です。

 

(3)子育て中の看護師

<志望動機例文>
私は子どもの頃からお年を召した方と接することが大好きで、看護師になってからも認知症看護をはじめとした、老年看護を中心に経験を積みました。仕事を通じて認知症ケア専門士の資格を取得したものの、医療機関内で行える老年看護の限界を感じ始め、少しずつ医療機関と在宅をつなぐ施設で働いてみたいという気持ちが芽生え、特に在宅復帰支援に力を入れている貴施設を志望いたしました。現在保育園へ通う2歳の子どもがおりますが、家族へ協力を依頼しながら仕事に取り組み、少しでも早く仕事を覚えられるよう努力いたします。

 

ポイント

内容はあくまで志望動機のため、「子どもがいること」や「その対策」などは少し書き加える程度で良いでしょう。

(面接時に詳しく聞かれるか、説明することは必ず必要です。)

しかし、介護老人保健施設は、「シフト勤務に対し、どこまで自分の都合を合わせることができるか」ということが気になるため、郵送での履歴書の場合は以下文面を書き加えましょう。

【例文】現在保育園へ通う2歳の子どもがおりますが、仕事の際は近隣に住む祖父母へ世話等を依頼しています。夜勤は月4回が限度となりますが、代わりに残業はできるよう、家族にも協力を依頼しており、仕事への支障は最低限にしたいと考えております。

このように、志望動機の段階であなたがどこまでシフトに融通を利かせられるかを明確にして、採用された後のミスマッチを防ぐ必要があります。

 

(4)パート看護師として勤務する場合

<志望動機例文>看護師としてこれまで約20年間、主に内科領域病棟へ勤務していました。

病棟では主任看護師として、患者様への看護の他に部下の指導、病棟全体の運営管理を師長と共に行ってきました。

今回、家族が病気にて自宅療養となったために転職を考え、家族の通院や訪問ヘルパー等の関係により、週3回・日勤での勤務希望となりますが、過去の経験を生かし、入居者様に対して適切な看護を提供できるよう、日々学んでいきたいと考えております。

これまでの看護師としての経験を生かしつつ、「在宅へ戻りたくても戻れない、医療依存度の高い方々への看護」を学びたいと考え、貴施設を志願いたしました。

 

ポイント

正職員ではなくあえてパートでの採用を目指す場合は、パート看護師として働きたい理由を明確にすることが重要です。

特に介護老人保健施設の場合は人手不足の影響もあり、採用時にしっかりと自分の要望を伝えておかないと、徐々に「このシフトでも働いてくれないか」と要求されてしまい、あえてパートを選んだ意味がなくなってしまう恐れがありますので注意しましょう。

 

2.好印象を与える志望動機とは

好印象を与える志望動機とは

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介護老人保健施設の採用者へ好印象を与える志望動機を書くには、以下のポイントを確認しておきましょう。

 

(1)仕事内容を理解した上で、長く勤務する意思が含まれている

仕事内容を理解した上で、長く勤務する意思が含まれている

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介護老人保健施設には「介護業界自体が初めて」という看護師が応募するケースが多くあります。

そのためか採用となってから「自分のイメージと違う」という理由で早期に退職してしまうケースも珍しくなく、介護老人保健施設では「長期間働いてくれるかどうか」が、採用において特に重要視されるポイントとなっているのです。

そのため、介護老人保健施設での看護師の特徴を事前に理解した上で、「長くこの施設で勤務したい」という点を積極的にアピールすると好印象です。

 

看護師の体験談

私が働いていた介護老人保健施設でも1年間の間に2人の看護師が採用されたのですが、どちらも1カ月以内に辞めてしまった経験があります。

辞めた理由はどちらも「もっと仕事内容が楽だと思っていた」「子育て中なので残業や夜勤はできないのに、定時で帰れない日があった」といった、介護老人保健施設での看護師の仕事内容を十分把握していないがための不満からでした。

 

(2)老人看護に精通していることが分かる内容が含まれている

老人看護に精通していることが分かる内容が含まれている

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介護老人保健施設を利用する場合は、介護保険の使用が原則です。

当然、入居者は全員介護を必要とする高齢者であり、介護老人保健施設側としてはその看護師が「老人看護にどれだけ精通しているか」という点も、採用において重要なポイントとなります。

 

認知症看護の経験があれば積極的にアピールを

介護老人保健施設には、認知症の入居者が大勢います。

認知症の方の場合、高い対応力が求められるため、志望動機の中で過去の認知症看護の経験を積極的にアピールすれば「この人になら安心して認知症の方をお願いすることができる」と、施設側に好印象を与えることができます。

 

(3)介護老人保健施設を選んだ明確な理由が含まれている

介護を扱っている施設は介護老人保健施設以外にもたくさんあるため、なぜ介護老人保健施設を選んだのか、明確な理由が記載されていることで、「この人は介護関係についても知識が豊富だ」という好印象を与えることができます。

例えば、介護老人保健施設の特徴である「自宅へ帰ることを目標にリハビリを行う」という点を考慮した志望動機を考えることで、施設側へ「うちの施設の特徴を良く把握した上で、就職を希望してくれている」という好印象を与えることができるでしょう。

志望動機の中に「施設に入居している方が生きがいを持って暮らしてもらえるよう、サポートがしたい」と書いてしまうと、「これだったらうちではなく、特別養護老人ホームやデイサービスでもできるのでは?」と思われてしまうため、注意しましょう。

 

3.最後に

【執筆した看護師のプロフィール】

山村真子 看護師
山村 真子 看護師資格確認済み
  • 東京都/32歳
  • 病棟経験:大学病院、総合病院
  • その他施設:デイサービス、ツアーナース、イベントナース、特別養護老人ホーム、訪問入浴、外来(整形外科)、健診センター、有料老人ホーム
  • 診療科経験:脳神経科、循環器科、内分泌科、一般内科、血液内科、腎臓内科、老年精神科(療養型)
看護短大にて看護師資格を取得後、大学病院に1年、総合病院に7年勤務し、その後様々な分野を経験。現在は看護師ライターとして活躍中。

今回、様々なケースにおける介護老人保健施設への志望動機例文とポイントをご紹介してきました。

志望動機の中で「数ある介護老人保健施設の中でも、特にこの施設に転職したいです!」という思いを込めること、それが介護老人保健施設の採用者へ好印象を与える一番のポイントではないでしょうか。

私は介護老人保健施設へ転職したことで、他職種の方々が日々どんな思いや考えによって仕事をしているのかを知ることができ、看護師としてより成長することができたと思っています。

そして何より入居者さんが笑顔で自宅へ帰られる姿を見送る時に感じた大きなやりがいを感じることができました。

ぜひ、より多くの看護師の方々に、この「やりがい」を知ってほしいと思っています。今回の事が介護老人保健施設への転職を希望されている看護師の方のお役に立つことができれば幸いです。

転職を考えている看護師の方へ

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条件が良い病院や施設の求人は10月~12月にかけて、非公開求人で募集する場合が多くあります。インターネットに出回らない求人のため、看護師転職サイトを活用して転職活動を実行しましょう。

また、看護師転職サイトは、専任の担当者のレベルによって大きく活動が変わります。そのため、以下の看護師の皆様が選ぶ「おすすめ3社」を登録し、

  • 担当者や対応の質
  • 求人の比較
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などを確認しながら検討しましょう。

 

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更新:2019年12月16日

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