転職面接を受けた経験がある看護師を対象に「面接で落ちたことがありますか?」というアンケート調査を行い、「面接で落ちた回数」「面接で落ちた理由」を調査しました。
- アンケート人数:169名
- 対象者:看護師
- 実施日:2017年11月11日
- 調査:独自調査(看護師資格、経歴確認済み)
- 調査形式:選択式、フリー回答

落ちたことがない(16.9%) | 0回:16.9% |
落ちたことがある(83.1%) | 1回:41.6% |
2回:16.6% | |
3回:11.1% | |
4回以上:13.8% |
また、「面接に一度も落ちたことがない(16.9%)」中には、数回転職を繰り返しているのにも関わらず、すべて内定をもらっているという看護師もおり、面接での秘訣も回答してくれました。
【面接に落ちた理由】

人気の職場だったため | 33.3% |
経験が浅いため | 28.5% |
面接対策が出来ていなかったため | 19.0% |
育児と仕事の両立のため | 9.5% |
希望条件が多すぎたため | 9.5% |
その他 | 0.2% |
その他の意見では、「募集要項と内容が違った」「こちらから面接中に断りを入れた」などの意見も上がりました。
看護師の面接で落ちたと思われる理由について、詳しく回答を確認していきましょう。

1.人気の職場だったため

倍率が高いクリニックだった(東京都/36歳)
転職した際に倍率が高く人気のクリニックでした。
他のスタッフの勤続年数も長く、年齢層が大きく違うことを面接で何度も言われたので、求めている年齢層や経験年数ではなかったのだと思います。そのため、見事面接で落ちました。

小児専門病院で落ちました(29歳/東京都)
総合病院の小児科で働き、もっと専門的な知識を高めたいと思い、小児専門(こども)病院への転職活動をしました。小児専門病院は人気があることは、もちろん、医療技術も特化しているため、応募する看護師も多かったようです。
小論文や面接に対する対策があまり出来ていなかったため、落ちてしまったのではないかと思います。

採用枠が1名だった(北海道/32歳)
CRAへの転職を希望しました。病院への応募ではなく、企業への応募だったので、履歴書や職務経歴書、志望動機書など、一般職のライバル達と採用枠を争うための書類の準備や面接対策を取って挑みましが、結局ダメでした。
採用枠1名に対して何名かの応募があった様なので、他に良い人材がいたのだと思います。職種によっては若い年齢を特に好むこともありますので、希望する職種と早くに出会える縁も必要なのだなと思った出来事でした。

人気がある職種だった(東京都/33歳)
私は一度、産業看護師への転職を考えていた時期がありました。たまたまある企業が募集していたので応募し、企業側は採用する場合、来週から働いてほしいという希望があり、私は現職のこともあるため、すぐには辞められないことを伝えると不採用という結果になりました。
産業看護師は求人が少なく、募集があった場合でも倍率が非常に高く、急な募集であることも多いです。速やかな転職準備が求められるのだとこの時に学びました。
2.経験が浅いため

急性期の外科は経験が浅いと難しいと言われた(東京都/24歳)
私は新人看護師(1年目後半)の時、転職面接で落ちました。その病院は急性期で有名な三次救急病院で、付属の学校の学生が多く入職する病院でした。
その病院の急性期の外科、ICUなどを希望していることを、面接の際に伝えましたが病院側としては、経験がない転職の場合、付属出身の看護師しかその部署に入れないことを伝えられ、希望していない診療科(老年内科系)であれば入職できるだろうといわれました。私は、その科を希望しないことをはっきりと伝えたので面接の際には良い顔をされず、そのまま不合格となりました。

経験やスキルが見合わなかった(神奈川県/23歳)
新人看護師の後半の1月頃にクリニックに転職しました。その中で、面接を受けたクリニックが人気だったようで、落ちました。
おそらくですが、私より経験がある方が採用されたのだと思います。

病棟経験がなかったため(埼玉県/33歳)
消化器内科の病院への転職面接で落ちました。
緩和ケア病棟を新設するとのことで、即戦力となれる看護師が欲しかったようですが、当時手術室の経験しかなく、病棟経験のなかった私は即戦力となることはできず、ご縁がない結果となりました。

未経験では採用が出来ないと言われた(愛知県/38歳)
看護師としてICU経験しかありませんでしたが、未経験でも応募可能だったため、手術室看護師を希望し、大学病院へ面接に行きました。
しかし、面接に行いくと、経験のあるICU勤務なら即採用できるけれど、手術室の未経験者は募集していないので、採用はできないとのことでした。
自分の能力や、人格が原因で落ちたわけではなかため、特に落ちたことに対して不満はありません。

経験者以外は困ると言われた(神奈川県/34歳)
透析技術を学び、新たな経験を積みたかったため透析クリニックの面接を受けました。
透析クリニックの中途採用は経験者を募集しているところがほとんどですが、「未経験可」であったため、応募しました。
しかし「未経験可」の募集はクリニックの院長が現場の看護師に相談せずに出したものらしく、面接に同席した看護師の方は「経験者じゃないと困るのよね」と。
人手不足で教育をできる人はいない、即戦力で働いてくれる人でないと難しいとのことで、面接に落ちました。

経験が足りなかった(神奈川県/34歳)
看護師転職時の面接で落ちた原因は、募集しているスキルが「病棟勤務2年以上」に対し、私は「1年しか病棟勤務経験がなかった」というものです。
私の転職の希望条件にピッタリだったため、看護師転職サイト(転職支援サービス)の担当者から「チャレンジしてみますか?」と提案されたクリニックでしたが、募集している必要なスキルが足りていなかったので、予想通り落ちてしまいました。
3.面接対策が出来ていなかった

初めての面接でパニックになった(29歳/千葉県)
新人看護師時代に1度面接に落ちた経験があります。
面接対策が出来ておらず、何を答えて良いか分からないぐらいパニックになったのが原因だと思います。
新人で若いというだけでは転職は厳しいなと思い、厳しさを痛感しました。

面接でうまく答えられなかった(北海道/33歳)
外科系の病院への転職を考えました。
看護部長がとても強気な方で、いわゆる「圧迫面接」を行われ、職歴についても、かなり細かく聞かれました。
「看護師として何をしてきたの」「この病院であなたは何ができるの」など割と強気な質問が多く、うまく答えることができず、ご縁がない結果となりました。

面接で素直に何でも答えてしまった(30歳/茨木県)
看護師3年目の時に、まだ勉強が必要だと感じていたので、地元の大学病院を転職で応募し、試験には合格し面接を受けることになりました。
看護師志望動機、転職理由を自分なりに考えていたものの、質問に正直すぎるくらいに回答しました。
結果は不採用で理由ははっきりとは聞けませんでした。
その後、看護師転職サイト(転職支援サービス)で面接対策をしっかり行った時と比べると、新しい病院で自分がどのように貢献できるかということより、自分が辛い現状から逃げたいという思いが表れていたからだと思いました。
4.育児と仕事の両立のため

突然休まれると思われました(東京都/36歳)
当時、小児科のクリニックに面接をしたときに一度面接に落ちました。その時、私はまだ子供たちが幼く、母子家庭のため子供が病気になったら仕事を休まなくてはならなかったことが理由だったようです。
クリニックは看護師の人数も少なく、子供が具合悪くなってしまったなどで突然休まれると困ってしまうのもあるので、子供が小さい時には働くのが難しいなと感じてしまいました。

宅待機が出来ない旨を伝えたら落ちた(愛知県/34歳)
脳神経外科専門病院で訪問看護を希望して面接を受けたときに落ちました。
脳神経外科の病棟看護師として勤務していましたが、訪問看護師は未経験だったため、職場見学兼面接という形で行いました。
業務自体は軽症な患者から先輩看護師と行い慣れていくということでしたが、10日に1回自宅待機の日があり、夜間子供の面倒を見る人がいないため、自宅待機が出来ない旨を伝えたら、面接に落ちました。
5.希望条件が多すぎたため

考えられる全ての希望条件を伝えた(埼玉県/39歳)
面接に落ちた理由は、条件が多過ぎて看護師の転職面接に落ちたと思います。転職では失敗したくないと思い、考えられる全ての希望条件を面接時に伝えました。
例えば、「この曜日は出たくない」「夜勤は準夜だけがよい」などです。「この度は貴方と条件が一致しませんでしたので」というお断りの通知が来ました。

おそらく条件を伝え過ぎた(大阪府/33歳)
私が転職面接で落ちた病院は、入職希望時期が半年以上先であり、勤務時間が1時間半を超える職場でした。夜勤の回数を減らしてほしい旨や、入職時期を限定したため、落ちました。
おそらく直近で勤務可能な看護師が採用されたのではないでしょうか。
6.面接の秘訣:一度も落ちたことがない

自分の評価ポイントを明確に(東京都/32歳)
自分のアピールポイントを考えて面接に臨むことだと思います。
例えば、新人看護師の場合などは、「若さと覚えの良さ」が評価のポイントになり、(新人看護師の場合)後ろ向きの転職になりますが、面接は新しい職場で働けるイメージで、前向きにやり直す話を一生懸命することで内定をもらいやすいと思います。

職務経歴書と下調べを忘れずに(大阪府/39歳)
私は、面接を受ける前にその職場で必要とされるスキルなどを確認し、自分に経験がある職場を選ぶことや、全くの経験がなくても問題ない職場を選んで面接に臨んでいます。
また、条件に関しても可能な通勤時間や交通手段であるかを確認し、勤務時間や残業についても下調べしているため、面接を受けた職場と意見が相違するなどの問題が起きることがなくスムーズに転職できています。
履歴書には必ず、職務経歴書を記載し、細かなことでも経験していることは記入し、アピールするように心がけてください。

ネガティブな話をしてもアピールは忘れない(東京都/29歳)
面接でどうしてもネガティブな発言をする時は、事細かに事情を話すのでなく簡潔に話すことを重視してください。
そのことを踏まえて、今後はどうしたいかと前向きな発言になるように心がけることで印象は変わります。
また、新たな病院(転職先)で自分がどのように働いていきたいかをもっとアピールしてみてください。

自己分析を徹底すること(神奈川県/33歳)
私が面接で落ちたことがない理由としては、転職前に徹底した自己分析を行っていることです。看護師としての自分の強みと弱みに向き合い、言葉として表現できるようにすることで、初めて面接で「自分をアピールすること」が出来ると考えています。
自己分析をしたことがない看護師は一度行ってみてください。

看護師転職サイトのサポートを受ける(愛知県/29歳)
私は、転職する場合、必ず看護師転職サイト(転職支援サービス)のサポートを受けるようにしており、一度も面接に落ちたことがありません。
例え条件が厳しくても、面接対策や面接の同行なども行ってくれるため、堂々と落ち着いて受けることが出来るからです。
また、履歴書の添削なども間違っている場合が多いので、必ずチェックしてもらいます。

何を聞かれるか情報を仕入れる(東京都/36歳)
私は、求人探しから面接に合格するかどうか、希望の求人に転職できるかどうか決まると考えています。
そのため、看護師転職サイトを必ず利用し、面接で何を聞かれるか確認します。(担当者は一度紹介したことがある病院であれば情報を持っています。)
面接などに自信がない場合でも、面接対策も行ってくれます。
7.最後に
看護師は比較的転職を行いやすい職業であり、求人数も豊富なため、希望条件も細かく設定してしまう傾向があります。
しかし、アンケート結果より、看護師でも面接に落ちてしまう場合もあると言うことが分かりました。
特に、人気がある職場や、経験が浅い場合の転職は、面接対策を行いながら転職活動をしましょう。
コメントを残す