地域によって多少異なりますが、小児科で働きたいという看護師は、他の診療科より多い傾向があります。
また、自宅の近くの病院では小児科の希望が通らず、わざわざ遠くまで通うことや、小児科が有名な病院の近くに引っ越ししたりする看護師もいます。
そのため、面接や履歴書で他の看護師と差をつける必要があり、「志望動機」は履歴書でも面接でも聞かれる重要な項目といえ、このページで小児科看護師の志望動機例文とポイントをご紹介していきます。
目次
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看護師の志望動機例文
「小児専門病院」と、「総合病院の小児科」に分けながら、志望動機の例文と解説をご紹介していきます。
(1)他の診療科からの転職の場合(未経験→小児科)
【志望動機例文】
看護師資格取得後から整形外科に勤務しており、整形外科疾患のために入院する患児の看護に触れる機会がありました。
しかし、思うように患児に心を開いてもらうことはできず、小児看護の難しさと共に小児看護の必要性と魅力を感じました。
貴院には多くの診療科があり、日常的に小児科医だけでなくさまざまな診療科の医師が患児の治療に携わっていると伺いました。
貴院で小児看護を学ばせていただきながら、整形外科疾患を抱える患児の看護で、今までの経験も生かせると思い、志望いたしました。
ポイントを解説
小児科が未経験の場合、特に希望しなければ、転職で看護師が不足している病棟に配属されてしまう可能性もあります。
そのため、どうしても小児科でなければならない理由をしっかり伝えます(記載します)。
例えば、
- いずれスキルアップを考えている
- 有名な医師が在籍している
- 在籍している小児科のスペシャリストに学びたい
など、面接官が納得するような理由をアピールしましょう。
(2)看護歴10年以上の場合(未経験→小児科)
【志望動機例文】
現在は内科病棟に勤務しておりますが、過去には小児科外来の看護師をしていたことがあります。
しかし、1年前に娘が病気のため小児科に入院した際、私自身も看護師であり小児科の経験もありながら小児科の看護師に救われた経験があります。
成人と同じ内科疾患であっても、小児というだけで治療法や看護師の対応が違うことに対して看護の難しさを痛感いたしました。
また、外来では知り得なかった病棟での小児看護に興味を持つようになりました。
今後は、自らの看護師としての経験と知識の幅を広め、子どもを育てる親としてぜひ小児看護に貢献していきたく、貴院を志望いたしました。
ポイントを解説
看護歴が長ければ長いほど、経験を求められます。
そのため、小児看護に貢献したいことをアピールする必要があります。小児科の特徴を知った上で「だからこそ選んだ」というポイントを説明すると良いでしょう。
また、小児科に携わることが少しでもある場合はエピソードとして志望動機に入れましょう。
(3)キャリアアップの場合(未経験→小児科)
私は将来助産師になりたいという夢があります。
しかし、看護専門学校を卒業後は、実習先でもある付属の総合病院に就職し、慣れた恵まれた環境の中で5年間内科疾患の看護を学んでまいりました。
その中で、小さなお子さんのいるお母さんやお父さんの看護を担当させていただく機会もあり、その度に母性・小児看護を学びたいという思いが強くなっていきました。
現在の勤務先には小児科や産婦人科がなく、悩んでいたところ貴院の母子周産期医療センターの存在を知りました。
周産期の看護は未経験であり、そこには辛さや厳しさもあると思いますが、貴院で学びながら、自分の力で新生児とその両親に心から寄り添える助産師を目指したいと思っております。
長い道のりになるかもしれませんが、いずれは助産師になり貴院の周産期看護に貢献したく、志望させていただきました。
ポイントを解説
- 自分自身が病院を選んだ理由
- 今までの看護師としての経歴やエピソード
- 自身が転職する理由(退職する理由)
- 貴院に転職を希望する理由
などの順番で書くと、うまくまとまりやすいといえます。退職する理由は、転職する理由に変えることで、ネガティブな要因を消すことが可能です。
そして、「なぜ今の職場では駄目なのか」「なぜ転職を希望する病院なら良いのか」など、面接官に分かるように記載する必要があります。
また、エピソードが一つでも入れば、志望動機として納得感があるものに仕上がります。
(4)看護歴が浅い場合(小児科→小児科専門病院)
【志望動機例文】
私は、幼い頃事故に遭い救急搬送され長期間入院した経験から、将来は小児救急看護認定看護師の資格を取得したいと考えています。
しかし、卒業後に就職した病院には小児科がなく、少しでも小児救急看護認定看護師に近づくために、外科病棟で3年間学んできました。
小児看護に触れるのは実習以来ですが、外科看護で学んだ迅速、的確に判断する力と急性期看護、そして自らが幼い頃に経験した苦しさや不安な気持ちを今後活かしたいと思っております。
そして、小児救急看護のスキルを磨き、いずれは小児救急看護認定看護師として貴院に貢献したいと思い、志望いたしました。
ポイントを解説
幼い頃の自分自身や兄弟の病気の経験、エピソードとして入れることで、話に具体性が出ます。
また、経験が浅い場合は、将来は小児科でスキルアップしたいことをアピールするようにしましょう。
小児科でスキルアップするとしたら、例えば、
- 助産師
- 小児看護専門看護師
- 小児救急看護認定看護師
- などがあります。
そのような分野でスキルアップを目指すためには経験が必要です。その経験を積むために小児科の看護師として働きたいことをアピールするとよいでしょう。
スキルアップを目指していると言うことは簡単ですが、実現できるように「どうプランを立てているのか」「現在、目標達成のために何をしているのか」を示すことが重要で、面接でも確認される可能性があるので注意しましょう。
(5)子育てを行ったことがある場合(小児科→小児科専門病院)
【志望動機例文】
総合病院の小児科に10年間勤務し小児看護のスキルを磨いてまいりました。
小さな身体でつらい治療を乗り越え、数年後に立派に成長した姿を見せてくれる子どもたちに、私の方が元気や勇気をもらいました。
そして、自らも親となり子どもを通して大切なものと命の尊さを実感しております。
今後は、専門性の高い貴院にて、磨いてきた小児看護のスキルと子育ての経験を活かし、より患児や子を大切に思う親の気持ちに寄り添った看護を提供していきたいと思い、志望させていただきました。
ポイントを解説
子育てを経験したことで、子育ての大変さや親から子どもへの思い、子育てのノウハウなどを知っていることは、小児科看護に活かすことができるためアピールしていきましょう。
小児科は患児だけでなく患児の親と関わることがたくさんあります。
そのような場面でも親として子どもを思う気持ちがわかるからこそ、患児の親に寄り添った関わり方ができます。
最後に
人気のある小児科の病院は、なかなか求人が出ずやっと求人が出ても倍率が高いということが珍しくありません。そのため、小児科を希望しながら長い間他の診療科で働いている看護師も実在します。
小児科に転職を考える場合、看護師としての経歴も確かに必要かもしれませんが、それだけで採用の可否を決めるわけではありません。
小児科の看護師として働きたい思いをアピールできるのは面接と志望動機となり、だからこそ、強い思いを表せるようじっくり考えて書くようにしましょう。
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