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頭頸部外科で働く看護師の仕事内容と体験談

公開日:2026年5月28日
頭頸部外科で働く看護師の仕事内容と体験談

頭頸部外科(とうけいぶげか)と聞いてよくわからない看護師も多いのではないでしょうか。

私も頭頸部外科に配属されるまでは「どのような診療科で何をするのだろう?」と思っていました。頭頸部外科に配属されて分かったことは、首から上の部分を診るため耳鼻咽喉科に近いのですが、「耳を診ない耳鼻咽喉科」という印象でした。

現に私が勤務した病院の頭頸部外科に勤務している医師は「耳はあまり分からないから診ることができない」と言う方が多かったことも特徴的でした。

「頭頸部(とうけいぶ)」とは、脳と目を除く首から上のすべての領域を指します。(以下の)図のように、鼻、口(舌も含む)、のど(咽頭、喉頭)、気管、食道上部も含まれています。

頭頸部(とうけいぶ)

出典:日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(知っておきたい頭頸部外科・頭頸部がんのこと)

私は頭頸部外科病棟に看護師として3年間勤務した経験があります。

以前に某人気アイドルグループのプロデューサーが喉頭摘出を行いました。元々ボーカリストだっただけに、苦渋の決断を迫られたことが想像されます。このような患者が入院する診療科が「頭頸部外科」です。

頭頸部外科病棟で私が看護師として働いた経験をもとに、仕事内容や働いて感じたことを説明していきます。

執筆・監修看護師
小森 看護師
小森 看護師

若い頃はいろいろな経験がしたいと総合病院、治験(CRO・CRC)、訪問看護等に転職し、現在は子育てをしながら施設中心の訪問看護をしています。経歴で一番長いのは小児科、新生児看護師です。治験コーディネーターも経験し、妊娠中にはサロンの接客など看護以外の仕事も経験しました。

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頭頸部外科病棟で働く看護師の仕事内容

頭頸部外科病棟で働く看護師の仕事内容

頭頸部外科は、頭部(脳や頭蓋骨)および頸部(首や喉)の疾患や障害の診断と治療を専門とする診療科です。

頭頸部外科では、主に以下の3種類の治療を患者へ行います。

  1. 頭頸部のがんに対して手術
  2. 化学療法(動注を含む)
  3. 放射線治療

そのため、頭頸部外科病棟で働く看護師は治療に関する援助がたくさんありますが、手術後以外の患者は動ける方が多く、日常生活援助は少ない印象です。

私が勤務した頭頸部外科病棟で働く看護師の仕事内容の詳細を説明していきます。

手術前の患者への援助と管理

手術前の患者への援助と管理

患者の手術に向けての準備は、頭頸部外科病棟の看護師が行う仕事です。

上顎洞や上顎骨、下顎骨などのがんでは、患者はその部分を切除することになり、手術後の傷も見えるうえ、他の部位においても機能面で大きなハンディです。

そのため、手術前からそれらのことについて、患者が具体的に理解でき、受容できるよう看護師が援助を行います

頭頸部の手術を受ける患者は、ボディイメージの変容も大きくなり、機能の損失も重大なことが多く、精神的ダメージも強いものです。

抗がん剤投与・放射線治療の治療準備

抗がん剤投与・放射線治療の治療準備

抗がん剤や放射線治療では個人差もありますが、副作用が問題となるため、患者に事前に起こりうる副作用についての内容や対処方法、セルフケアについて看護師が説明します。

抗がん剤や放射線治療を行う患者のスケジュールを把握し、患者にも説明を行い、クリティカルパスのある治療に関してはクリティカルパスを使って進めていきます。

抗がん剤治療では抗がん剤の確実投与を行い、投与中の観察を重点的に行いながら進め、創部や腫れなどが治癒していく目安などについても患者に看護師が説明します。

患者の不安を増強させないような援助も、頭頸部外科病棟の看護師の仕事です。

 

放射線治療を行う患者について

私が勤務していた頭頸部外科病棟では、入院患者の放射線治療を外来で行っていました。

そのため、頭頸部外科病棟で働く看護師は、呼ばれた患者がすぐに治療を開始できるように、患者に予定を説明しておくことも仕事の1つでした。

また、自己にて移動ができない患者の搬送を行い、放射線治療開始前の患者には治療場所の説明や注意事項の説明を行い、円滑に治療が受けられるように準備を行います。

患者の手術後管理

患者の手術後管理

頭頸部外科で患者に行われる手術は色々な術式がありますが、大きな手術では「再建術」と言い、切除部分を大腿などから移植して代用する術式が多かったです。

そのような手術の場合は、移植部分の血流が問題ないかの確認が非常に重要です。

そのため、頭頸部外科病棟で働く看護師は、手術後に頻回な患者の観察を行うことが大切な仕事です。

また、患者の点滴管理や照射部位のケアも看護師が行います。

 

外科的処置への介助

手術後に患者の創部ガーゼ交換は毎日あり、清潔操作や外科的処置時の介助は、頭頸部外科病棟で働く看護師の仕事の1つです。

また、働く看護師は耳鼻科領域で使用する器械についても把握や取り扱いを覚える必要があり、ファイバーを使った診察も多い印象で、その取扱い、操作方法も覚える必要がありました。

患者への吸引

患者への吸引

頭頸部外科病棟では、咽頭腫瘍、喉頭腫瘍といった疾患の方が多く、気道確保をするため気管切開をしている患者が常に入院しています。

そのため、頭頸部外科病棟で働く看護師は、喀痰を除去するため、一日に何度も何度も吸引することが必要であり、仕事内容の1つです。

また、患者の感染予防のため口腔内の清潔保持も重要なケアです。

 

看護師の体験事例

私が勤務していた頭頸部外科病棟では、食事摂取困難な患者には、マーゲンチューブ・胃瘻・腸瘻を造設してありました。
そのため看護師は、患者の注入食のケアをすることも多くありました。

治療直後の看護(抗がん剤投与に関する管理)

治療直後の看護(抗がん剤投与に関する管理)

患者への抗がん剤投与日には大きな副作用はありませんが、その後、徐々に口内炎や食欲低下、嘔気などが出現します。

また、副作用に対する処置のため、点滴を施行することも多いです。

頭頸部外科病棟で働く看護師は、その経過を患者へ説明し、理解してもらえるよう努める作業を行うことで以後のセルフケア指導へ繋げます

さらに、白血球の減少にも注意を払い、感染予防に努めることも重要な看護師の仕事の1つです。

頭頸部外科病棟で看護師として働いて感じたこと

頭頸部外科病棟で看護師として働いて感じたこと

頭頸部外科病棟で私が看護師として働いて感じたことを説明していきます。

頭頸部外科へ異動や転職を考えている看護師の方は、参考にしてください。

ADLは自立している患者が大半だった

ADLは自立している患者が大半だった

頭頸部外科病棟に入院する患者のほとんどは、治療ができる体力のある方で、頭頸部の治療のため、歩行ができる患者が多く、看護師として介助の必要が少ないことが特長的でした。

そのため、手術後は介助が必要なこともありましたが、それも大した労力を要さず、腰痛などの負担は一切ありませんでした。

また、稀にターミナル期の患者を看護することがありました。

 

ナースコールは多い印象

頭頸部外科病棟では、喉や舌などの口腔内に近い部分を触ることが多いため、吸引を必要とする患者が多く、ナースコールの対応が他の診療科よりも多い印象でした。

さらに発声できない患者も多く、ナースコールがあれば要件が全くわからず、とりあえずはすぐ訪室し、もう一度ナースステーションに戻って必要なものを準備する、と言うことが多かったです。

患者の伝えたいことを読み取る必要があった

患者の伝えたいことを読み取る必要があった

頭頸部外科病棟では、色々な理由で会話が困難な患者が多く、患者の伝えたいことを読み取る力が看護師には必要でした。

筆談が第一手段となるためボードは必需品ですが、書くことが面倒に感じている患者、手術後後は身体的にも辛く書く気力のない患者もいました。

喉頭切除術ではもちろんですが、ラリンゴ(喉頭微細手術・喉頭顕微鏡下手術)の後は発声が禁止されたり、放射線治療などで痛みや嗄声が出現し声が出なかったり、舌の手術では上手く発声できなかったりと色々な理由で患者会話が困難でした。

 

セルフケア指導

セルフケア指導において、患者へどのような形に説明すれば分かりやすいのか、理解してもらうにはどうすれば良いかを看護師として考えることが多かったです。

患者によって個人差があるため、実際に手技を実践してもらいながら、自己で実践できる方法を考えることが重要でした。

手術前、手術後管理を学ぶことができた

手術前、手術後管理を学ぶことができた

頭頸部外科病棟の患者は、手術が頻繁にありましたが、経過も早く、回復などの段階にあわせた必要な看護と不必要な看護をアセスメントしながら看護を進めていくことができました。

そのため、手術前、手術後管理を看護師として学ぶことができ、専門の疾患の知識も増えました。

耳鼻科領域で使用する器具の使い方などの知識があるため、看護師として耳鼻科クリニック等へ転職する場合は経験上有利でした。

看護計画の変更が多かった

看護計画の変更が多かった

頭頸部外科病棟に入院する患者は、手術後の回復が早く、看護計画も数日で変化していきます。

そのため、頭頸部外科病棟に勤務する私たち看護師は、看護計画に多くの時間も割かれるうえ、手術後は看護度も高く、処置にも時間や手間が多くかかりました。

私が勤務していた頭頸部外科病棟では、(頭頸部の特殊性でもありますが)経管栄養を行っている患者が常時10名前後はいたため、経管栄養や内服の準備や片付けも多忙でした。

再発で亡くなる患者が多い印象

再発で亡くなる患者が多い印象

私が勤務した頭頸部外科病棟では、再発で亡くなる患者が多かった印象です。さらに、患者が手術で失う機能が大きいことや、ボディイメージの変容に苦しむ患者なども入院していました。

自己で乗り越えるべき問題が多い患者に対して、援助できることが限られていることがあり、看護師としてジレンマを感じました。

患者が失った機能をリハビリで回復できることもありましたが、なかなか回復しない機能も多くあり、社会復帰に向けてどうすることが良いのか悩むことも多かったです。

また、治療を行ってきたが、完治できなくてこれ以上治療できない患者の受け皿がない現状を目の当たりにして、憤りを覚えることもありました。

希望の診療科への求人探しは看護師転職サイトを活用しよう

希望の診療科への求人探しは看護師転職サイトを活用しよう

看護師が病院へ転職を検討した際に調べる看護師求人は、一般的に病棟、オペ室、外来等では区分されています。

そのため、看護師が病院への転職時に希望の診療科への配属を考えた場合、面接時に交渉する必要があります。面接時に交渉は行ったことがない、どうやって交渉して良いか分からない看護師の方が大半だと思います。

だからこそ、交渉の代行を行ってくれる看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)の活用をおすすめします。

看護師転職サイトは、あらかじめ条件に合う(希望の診療科に配属される)病院求人をピックアップしれくれますし、面接を含めた前後に交渉も行ってくれるため、スムーズに希望の診療科への転職活動を進めることができます。

注意点としては、希望の診療科へ配属された場合でも、病院によっては数年に1度、部署異動を行っている場合もあるため、合わせて確認を行ってもらいましょう。さらに詳しくは「看護師が希望部署・希望診療科に配属されるための転職方法|希望を通すコツと注意点」を確認してください。

以下では、交渉能力が高い、看護師転職サイトをご紹介します。希望の診療科の募集がある病院も探してもらう必要があり、まずは2社とも登録しておきましょう。

病院求人数No.1!レバウェル看護

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公開求人数 133,944件(2026年5月7日時点)
非公開求人 豊富
対応職種 正看護師、准看護師、助産師、保健師
対応 雇用形態 常勤(夜勤有り)、日勤常勤、夜勤専従常勤
対応施設 総合病院、一般病院、クリニック、特別養護老人ホーム(特養)、訪問看護、有料老人ホーム、デイサービス、重症心身障害者施設、保育園、検診センター
対応 診療科目 内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科
対応配属先 病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡
対応エリア 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
特徴 ・看護師の転職求人が豊富
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レバウェル看護は、看護師転職サイトの中でも断トツに病院の看護師求人が豊富で、ハローワークの看護師求人もカバーしています。

さらに、年間5,000件以上、病院等に対してインタビューや情報収集を行っているため、看護師転職時の希望部署・希望の診療科への転職交渉も容易です。

また、担当者も丁寧にヒアリングを行ってくれるため、利用する看護師にも定評があり人気があります。

そのため、希望部署・希望の診療科への看護師転職を考えた場合、必ず活用しておきましょう。

公式サイト:https://kango-oshigoto.jp/

丁寧なアドバイス!ナース専科 転職

ナース専科転職

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非公開求人 豊富(会員限定のレア求人あり)
対応職種 正看護師、認定看護師、准看護師、助産師、保健師、管理職
対応 勤務形態 常勤、常勤(日勤のみ)、常勤(夜勤あり)、常勤(夜勤のみ)、非常勤
対応施設 病院、クリニック、訪問看護、企業、保育園、幼稚園、学校、その他
【介護施設】
居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、訪問介護事業所、介護老人保健施設、軽費老人ホーム、デイケア事業所、小規模多機能、訪問入浴事業所、看護小規模多機能居宅介護、有料老人ホーム、デイサービス事業所、グループホーム、特別養護老人ホーム、サービス付き高齢者専用住宅、ショートステイ事業所、訪問リハビリ事業所、介護医療院
対応 診療科目 美容、産婦人科、整形外科、眼科、外科、呼吸器科、循環器科、精神科/心療内科、小児科、皮膚科、形成外科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、消化器科、内科、透析、その他
対応配属先 病棟、外来、オペ室、透析、その他
対応エリア 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
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そのため、希望部署・希望の診療科へ転職を希望する看護師は併せて活用しておきたい転職サイトです。

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まとめ

頭頸部外科病棟は私自身も色々な意味で学ぶことも知ることも多く、実習に来た看護学生が希望して就職することもありました。

頭頸部がんと言う特殊ながんを患って来院する患者がいること、その治療でハンディを背負って日常生活に戻っていく人がいること、普通に過ごしていればあまり遭遇することがないけれど、その存在を知れたことは私にとって大きな意味のあることでした。

看護師として色々な人を看護している中で遭遇するアセスメントの場でも経験値が増えたことで幅も広がったと感じます。

是非、看護師として頭頸部外科病棟に一度はチャレンジしてみませんか。

この記事が、頭頸部外科への看護師の異動や転職時に参考になれば幸いです。

監修者
キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花
キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。

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