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歯科口腔外科で働く看護師の仕事内容とメリット・デメリット

公開日:2026年5月26日
歯科口腔外科で働く看護師の仕事内容とメリット・デメリット

歯科は歯の治療を専門に行い、口腔外科は口の中の病気や骨の治療を行う診療科です。

病院内にある歯科口腔外科は、街中の歯科クリニックでは処置できない場合等に、患者の救急搬送や医師から患者へ紹介する診療科です。

そのため、歯科口腔外科病棟には、舌腫瘍をはじめとした口腔内にできる悪性腫瘍の患者や、親しらず抜歯のための患者、顎変形症、交通事故や打撲等による顔面外傷の患者が主に入院しています。

私は約3年間、大学病院の歯科口腔外科病棟に看護師として勤務していました。
「歯科口腔外科病棟の看護師って何をやっているのだろう」と感じる看護師の方も多いのではないでしょうか。

私が歯科口腔外科病棟の看護師として働いた経験をもとに、仕事内容や働いて感じたことを説明していきます。

執筆・監修看護師
宮島 看護師
宮島 看護師
  • エリア:大阪府在住
  • 保有資格:看護師、保健師、ケアマネジャー
  • 施設経験:大学病院、市役所、保健センター、地域包括支援センター
  • 専門分野:耳鼻咽喉科(頭頚部外科)、歯科口腔外科、眼科、婦人科、地域包括ケア

看護学校卒業後から大学病院(耳鼻咽喉科(頭頚部外科)、歯科口腔外科、眼科、婦人科、地域包括ケア)で看護師として勤務していましたが、保健師になるために意を決し退職。保健師養成学校へ進学し、保健師免許を取得。保健師として、市役所や保健センター、地域包括支援センター等に勤務し、現在は結婚し、出産のため退職しています。子育てが忙しく、なかなか常勤として仕事復帰できていませんが、今「仕事と家庭の両立」をテーマに奮闘しています。

著作・監修記事一覧

歯科口腔外科病棟で働く看護師の仕事内容

歯科口腔外科病棟で働く看護師の仕事内容

歯科口腔外科では主に歯科医師、歯科衛生士と一緒に、看護師は病棟で働いています。そのため、口腔内の処置に関しては主に歯科衛生士が歯科医師の介助を行います。

歯科口腔外科病棟で働く看護師は、患者の全身状態の管理やケア、流動食の介助、口腔洗浄指導、ターミナル期の看護が主な仕事内容です。

私が歯科口腔外科病棟で看護師として働いていた際の1日のスケジュール例(日勤)は以下の通りです。

9:00~ ・申し送り
・患者の手術の術前処置、移送
・患者を放射線治療室への移送
・患者の口腔洗浄指導、介助
10:00~ ・患者の検温、点滴、保清介助
・術後患者のお迎え、検温など術後管理
・午後からの手術の準備、術前処置
12:00~ ・患者への配膳、食事介助
・患者への注入食の開始
13:00~ ・患者の検温
・患者の口腔洗浄指導、介助
・患者の手術室への移送
14:00~ ・術後のベッド準備
15:00~ ・術後患者のお迎え
・患者の検温など術後管理
16:00~ ・患者へ翌日の検査説明
17:00~ ・夜勤看護師への申し送り

私が勤務した歯科口腔外科病棟では、口腔内の必要な処置は、歯科医師が外来に患者を連れていき、外来の歯科衛生士等と連携を図りながら処置していました。

以下で、私の経験をもとに歯科口腔外科病棟で働く看護師の仕事内容の詳細を説明していきます。

患者の全身状態の管理

患者の全身状態の管理

歯科口腔外科病棟では手術療法の患者に対し、

  • 術後の管理や全身状態の管理
  • 抜歯手術などの前に行なう採血や点滴処置

等が主な看護師の仕事です。

また、歯科口腔外科病棟に入院する患者は、抗がん剤治療、放射線治療をする患者も多いため、点滴の管理や放射線照射による皮膚のケアも看護師が行います。

術後患者の流動食の介助・口腔洗浄

術後患者の流動食の介助・口腔洗浄

歯科口腔外科病棟で働く看護師は、術後患者の流動食を介助することも仕事の1つです。

歯科口腔外科では他の診療科とは異なり、口腔内の手術を受ける患者が多く、患者自身で術後食事摂取やうがいをすることや口をすすぐこと(含嗽)が困難な場合が多いです。

そのため、歯科口腔外科病棟の看護師が、術後患者の流動食を介助や口腔洗浄を行います

また、患者の手術の内容によっては、ワイヤーなどで歯を固定する処置が施され、口を開けることがかなり困難な状況になってしまい、開口障害となる場合もあります。

患者の口腔洗浄指導

患者の口腔洗浄指導

歯科口腔外科病棟で働く看護師は、患者に対して口腔・鼻腔内を吸引や口腔内を清潔に保つために口腔洗浄の指導を行うことも仕事の1つです。

術前・術後の患者に合わせ、ウォーターピックという器具を患者に貸し出し、看護師が口腔洗浄の必要性を説明します。

また、必要な場合は使用方法や管理等、看護師が患者に指導していきます。

患者のケア

患者のケア

歯科口腔外科では、独特な臭いや歯を削る際の音に苦手意識を持つ患者は想像以上に多く、ちょっとしたきっかけで倒れてしまうこともあります。

そのような患者に対して、看護師は治療前にあらかじめ万が一のときを想定した対応を行い、バイタルサイン測定をしながら安心できるような関わりを行います。

そのため、歯科口腔外科病棟で働く看護師は、客観的に患者の状態を把握しておくことも仕事の1つです。

患者の観察やアセスメント

患者の観察やアセスメント

患者を注意深く観察すること、アセスメントすることも歯科口腔外科病棟で働く看護師の仕事です。

歯科口腔外科病棟は他の病棟に比べ、看護師として何か積極的な医療処置を行なう機会は少ないです。

しかし、歯や口の中の治療で患者が抱えている病気は様々です。そのため、歯科口腔外科病棟で働く看護師は、あらゆる疾患の知識を持ち、患者を注意深く観察し、異常を早期発見する看護師のアセスメント力が求められます。

治療が原因で持病が急変する恐れもあるため、親しらず抜歯の治療であっても気を抜くことなく、患者の既往歴などをしっかり把握しておく必要があります。

 

看護師の体験事例

歯科口腔外科病棟で手術が必要な患者の場合、糖尿病・脳血管疾患・心疾患・骨粗しょう症の既往がある場合は、飲んでいる薬が治療に影響を及ぼす可能性があり、注意が必要でした。

また、歯科口腔外科病棟の看護師としてのアセスメント力・観察力が発揮できたときに、私は看護師でよかったと思うと同時に、患者に安全な治療を行う手助けが出来ることにやりがいを感じました。

ターミナル期の看護

ターミナル期の看護

歯科口腔外科病棟には、悪性腫瘍などターミナル期の患者も多く入院しています。

また、創部からの出血もあり、腫瘍が顔面を圧迫することや変形することもあり、患者の顔の印象がずいぶん変わります。

そのため、歯科口腔外科病棟で働く看護師は、患者の思いをいち早く察し、疼痛緩和・安楽な体位などを提供することも仕事です。

 

看護師の体験談

私が歯科口腔外科病棟の看護師として働いていた際には、ターミナル期の患者の看護をすることはとても辛かったです。

口腔から気道にかけて腫瘍が圧迫し、呼吸困難に陥ってしまうこともあり、そのような患者に対して充分な看護ができない自分が悲しかったことを覚えています。

歯科口腔外科病棟で看護師として働くメリット・デメリット

歯科口腔外科病棟で看護師として働くメリット・デメリット

私が歯科口腔外科病棟で看護師として働いて感じたメリット・デメリットについて説明していきます。

歯科口腔外科病棟へ異動や転職を考えている看護師の方は、ぜひ参考にしてください。

入院患者は比較的若い層が多い

入院患者は比較的若い層が多い

他の病棟では、入院患者は壮年期から高齢期の患者が多い傾向にあります。

しかし、歯科口腔外科病棟では、他の診療科とは異なり10代〜20代の患者も多く入院していました

そのため、コミュニケーションが取りやすく、指導や説明も比較的スムーズに行える点は大きなメリットだと感じました。

患者との関係性を築きやすく、前向きに看護業務へ取り組める環境でした。

緊急入院患者が多く常に臨機応変な対応が求められる

緊急入院患者が多く常に臨機応変に対応が必要だった

私が勤務していた大学病院の歯科口腔外科病棟では、緊急入院の患者が多く、日勤・夜勤を問わず常に受け入れ体制を整えておく必要がありました

特に顔面外傷の患者は、事故やトラブルによる受傷が多く、昼夜関係なく搬送されてきます。

そのため、突発的な対応が多く、看護師には状況に応じた柔軟な判断力と行動力が求められました。

落ち着いた環境を求める方にとっては負担に感じる場面もあるため、この点はデメリットにもなり得ます。

歯科衛生士と看護師の役割の違いが明確

歯科衛生士と看護師の仕事の違いがある

歯科口腔外科では歯科医師のほかに歯科衛生士が勤務しており、役割分担が明確にされています。

歯科医師の介助や歯科保健指導、予防処置などは歯科衛生士の専門領域であり、看護師が対応できない業務も多くあります。

実際に私が勤務していた病棟でも、歯石除去などの処置は歯科衛生士が担当していました。

そのため、看護師としての関わり方に制限を感じ、「自分の専門性を発揮しにくい」と感じる場面もありました。

この点は、やりがいの感じ方に個人差が出やすい部分だと言えます。

専門性が高く転職時に活かしにくい場合がある

歯科口腔外科の知識が転職で生かされにくい

歯科口腔外科病棟で勤務すると、口腔内疾患や治療、周術期看護に関する専門知識が身につきます。

しかし、歯科口腔外科は大学病院や一部の大規模病院に限られる診療科であるため、転職時にその経験を直接活かせる場が限られています。

私の経験では、外科的処置を行う歯科クリニックで看護師を募集していることもありますが、一般的な歯科医院では看護師の配置がないため、求人は多くありません。

また、歯科口腔外科特有のスキルは他科に応用しづらい部分もあり、キャリアの広がりに不安を感じる方もいると考えられます。

回復過程を間近で支えられるやりがいがある

歯科口腔外科病棟の看護師としてやりがいもあった

歯科口腔外科病棟に入院する患者は、歯や口唇、舌、頬粘膜、上顎・下顎、頸部など、顔周囲に疾患を抱えています。

顔は第一印象に大きく影響する部位であり、その治療や回復を支えることは責任も大きい分、やりがいも感じやすい分野です。

実際に、患者が回復し自信を取り戻して退院していく姿を見ると、看護師として関わった意義を強く実感できました

特に顎変形症の患者では、手術後に見た目や噛み合わせが大きく改善されるため、術後の経過を支える中で達成感を得ることができました。

希望の診療科への求人探しは看護師転職サイトを活用しよう

希望の診療科への求人探しは看護師転職サイトを活用しよう

看護師が病院へ転職を検討した際に調べる看護師求人は、一般的に病棟、オペ室、外来等では区分されています。

そのため、看護師が病院への転職時に希望の診療科への配属を考えた場合、面接時に交渉する必要があります。面接時に交渉は行ったことがない、どうやって交渉して良いか分からない看護師の方が大半だと思います。

だからこそ、交渉の代行を行ってくれる看護師転職サイト(看護師専用の転職エージェント)の活用をおすすめします。

看護師転職サイトは、あらかじめ条件に合う(希望の診療科に配属される)病院求人をピックアップしれくれますし、面接を含めた前後に交渉も行ってくれるため、スムーズに希望の診療科への転職活動を進めることができます。

注意点としては、希望の診療科へ配属された場合でも、病院によっては数年に1度、部署異動を行っている場合もあるため、合わせて確認を行ってもらいましょう。さらに詳しくは「看護師が希望部署・希望診療科に配属されるための転職方法|希望を通すコツと注意点」を確認してください。

以下では、交渉能力が高い、看護師転職サイトをご紹介します。希望の診療科の募集がある病院も探してもらう必要があり、まずは2社とも登録しておきましょう。

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レバウェル看護

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非公開求人 豊富
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対応 雇用形態 常勤(夜勤有り)、日勤常勤、夜勤専従常勤
対応施設 総合病院、一般病院、クリニック、特別養護老人ホーム(特養)、訪問看護、有料老人ホーム、デイサービス、重症心身障害者施設、保育園、検診センター
対応 診療科目 内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科
対応配属先 病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡
対応エリア 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
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そのため、希望部署・希望の診療科への看護師転職を考えた場合、必ず活用しておきましょう。

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ナース専科転職

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サイト名 ナース専科 転職(旧 ナース人材バンク)
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公開求人数 20万件以上
非公開求人 豊富(会員限定のレア求人あり)
対応職種 正看護師、認定看護師、准看護師、助産師、保健師、管理職
対応 勤務形態 常勤、常勤(日勤のみ)、常勤(夜勤あり)、常勤(夜勤のみ)、非常勤
対応施設 病院、クリニック、訪問看護、企業、保育園、幼稚園、学校、その他
【介護施設】
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対応 診療科目 美容、産婦人科、整形外科、眼科、外科、呼吸器科、循環器科、精神科/心療内科、小児科、皮膚科、形成外科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、消化器科、内科、透析、その他
対応配属先 病棟、外来、オペ室、透析、その他
対応エリア 北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
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まとめ

歯科口腔外科病棟は混合病棟となっている場合が多く、大学病院など比較的規模の大きな病院にある特殊な診療科です。

私の経験ですが、歯科口腔外科病棟で働く看護師は、患者の手術も緊急入院もあり、毎日忙しいことが実情でした。

また、看護師としても特殊な診療科となり、歯科口腔外科病棟だからこそできる看護スキルも、他の診療科に比べると少なく、やりがいの無さを感じる看護師も多いことは事実だと感じます。

しかし、人間の第一印象を決める顔の周囲を看護師として処置し、手術後の顔の印象がかなり良く変わった患者、立派に回復した患者などを見ていると、私は仕事が楽しくなりました

少しでもこの記事が「歯科口腔外科病棟の看護師って何をやっているのだろう」という問題が解決されれば、嬉しいです。

もしも、歯科口腔外科へ異動、転職を考えている方は、まず看護師として自分自身が歯科口腔外科で、何を学んでいきたいのかを明確にすると良いと思います。

監修者
キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花
キャリアコンサルタント(国家資格)真下彩花

新卒で東証スタンダードに上場している会社に入社し、個人事業主・税理士などの経理・税務サポートを担当後、半導体・電子部品等の最大手(東証プライム上場)に転職し、営業支援に従事する。その後、ベンチャー企業での経理・採用経験を経て、2019年から株式会社pekoにて、キャリアアドバイザーとして看護師の転職支援を始め、多くの転職者のサポートを担当中。

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