初めてエルダーナースを経験した看護師の体験談~悩みとやりがい~

初めてエルダーナースを経験した看護師の体験談~悩みとやりがい~
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エルダーナースとは、プリセプター制度において、プリセプティをプリセプターが指導する上で悩みや疑問などが生じた際に、支援や相談相手になる看護師を言うことが一般的です。

プリセプター制度におけるエルダーナースとは

私は総合病院に入職5年目の時に約2年間エルダーナースを経験しました。

きっかけは、私がプリセプターをした時にプリセプティとして指導した後輩が成長し、次のプリセプターとなり、エルダーナースとして、そのプリセプターをサポートすることになりました。

私がエルダーナースとして働いた経験を元に、役割や仕事内容、悩みとやりがいについて説明していきます。

【執筆した看護師のプロフィール】

看護師
看護師資格確認済み
  • 千葉県/31歳
  • 職務経験:総合病院、クリニック
  • 診療科経験:呼吸器外科・内科、消火器外科・内科、循環器内科、心臓血管外科、婦人科、小児科、眼科
都内の総合病院で約6年、その後クリニックで約2年勤務し、現在は子育てに奮闘中。

1.私が心がけた役割や仕事内容

私が心がけた役割や仕事内容

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エルダーナースの主な仕事内容は、プリセプターとプリセプティの関係を見守り、必要時に助言を行うことでプリセプターシップが円滑に図れるよう支援します。

私が実際に働いて感じたエルダーナースの役割をお伝えします。

 

(1)相談しやすい雰囲気作り

相談しやすい雰囲気作り

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私が行っていたエルダーナースでの一番の仕事は、プリセプターの相談相手となることでした。

プリセプターが後輩指導をしていく上で生じた悩みや疑問を解決できるように導いていくことが大切でした。

看護師の体験談

私が関わっていた後輩は、初めてプリセプターを経験する看護師でした。

そのため、

  • 「自分にちゃんと指導ができるのか」
  • 「どう指導して良いのか分からない」

と悩むことも多く、私はいつでも、どんな内容でも気軽に相談できる雰囲気をつくることを心がけていました。

初めは、「こんなことが分からないの?」と思ってしまう相談内容もありましたが、話をしっかり聞くことが重要であり、解決に導くことが大切であることを行いながら実感しました。

 

(2)常にコミュニケーションを取ること

常にコミュニケーションを取ること

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私は、たとえ相談されなくてもプリセプターやプリセプティと密にコミュニケーションを取るようにしていました。

話をする機会が少なくなってしまうと、プリセプターやプリセプティがエルダーナースに相談したいと思っても話かけづらく思ってしまうことがあるからです。

また、日常の何気ない会話の中でもプリセプターやプリセプティの思いや考えを汲み取ることができるため、双方の考えを把握できるという利点もありました。

看護師の体験談

日常のコミュニケーションは「相談に乗る」や「振り返り」など改まって行うこととは異なり、プリセプターやプリセプティが素の状態で話をするため、それぞれの性格が良く分かります。

「仕事上では真面目でしっかりした性格なのにプライベートでは面白い人」など、いつもと違った一面を見ることができる場合もありました。

 

(3)双方の気持ちを汲み取ること

双方の気持ちを汲み取ること

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私がエルダーナースとして相談に乗る際は、プリセプターとプリセプティ両方の思いや考えを聞きサポートしていくことを心がけていました。

看護師の体験談

私は、ついプリセプターの悩みばかり聞いてしまいがちでしたが、それでは偏った指導になってしまいます。

そのため、まずはプリセプターの話を聞き、次にプリセプティの話を聞くようにしながら、双方の意見を聞いた上で解決方法を考えるように心がけていました。

プリセプターとプリセプティの双方で誤解が生じている事もありますし、それぞれがエルダーナースに話をすることで初めて分かることもたくさんありました。

 

(4)スタッフ全員でのサポートを働きかけること

スタッフ全員でのサポートを働きかけること

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相談内容によってはスタッフ全員でプリセプターやプリセプティをサポートしていくこともあり、指導しやすい環境を病棟全体で作っていくことも重要な私の役割でした。

看護師の勤務は日勤と夜勤があるため、プリセプターとプリセプティが同じ勤務になったり、直接指導する環境を作ったりすることが難しいです。

そのため、私はエルダーナースとしてスタッフ全員に働きかけ、プリセプターが指導しやすい環境を作ることが大切な仕事でした。

看護師の体験談

例えば、プリセプティが苦手とするケアがあった時、プリセプターは経験を積んでもらうためにケアに入る機会をたくさん作りたいと考えますが、勤務や受け持ちの状況によってはケアに入ることができない事もあります。

その場合、エルダーナースは他の先輩看護師や師長に相談し、プリセプティがケアに入れるよう受け持ち患者さんを調整することがありました。

また、可能であればプリセプターも一緒にケアに入ることで、その後の振り返りや指導がスムーズに行えるようにしました。

 

2.私が経験した悩みと解決策

私が経験した悩みと解決策

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私がエルダーナースを経験して、実際に悩んだこと、悩みを解決させたことを事例としてご紹介していきます。

 

(1)自分の思いを伝えること

自分の思いを伝えること

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私はエルダーナースとしてプリセプターの良き相談相手として仕事をしていましたが、お互いの思いや考えを相手に伝えるのはとても難しかったです。

同じ言葉でも相手によって受け止め方が異なり、私(エルダーナース)の考えを100%プリセプターに伝えるのは困難でした。

また、困ったらすぐにエルダーナースに聞けば良いと思ってしまい、プリセプターの成長が望めなくなることが悩みでした。

看護師の体験談

私はプリセプターから「プリセプティが点滴を交換する際、患者への声かけを忘れてしまい何度注意しても直らない」と相談を受けました。

私はプリセプターが今までどのように注意してきたのかを確認し、プリセプティが点滴交換に集中してしまい声かけができないのだと思い「患者に声かけしようと思っていても点滴交換に夢中になり忘れてしまうのでは?患者の所に着いたら一呼吸置いて患者のことを見てから点滴交換をすれば自然とかけ声をするようになるのでは」と話しました。

その後、プリセプターの指導の様子を見ると、私が言ったことをそのままプリセプティに伝えており、さらに「絶対にこの方法でするように」と言わんばかりの言い方だったためとても驚きました。

私がアドバイスした方法は数ある解決策の中の1つでしかなく、他にも解決方法はたくさんあります。

私としては「これはこうだ」と決めつけるのではなく、プリセプターがプリセプティの状態に合った解決方法を一緒に見つけてくれれば良いなと思っていたので驚いたのと同時に自分の考えを伝えることの難しさを感じました。

私の解決方法

相談に乗る時、常に相手の受け止め方を確認しながら指導することを心がけていました。

例えば、自分の考えや解決方法を話すのではなく、

  • プリセプターと一緒に何がいけなかったのか
  • どのようにプリセプティに注意すれば直るのか

など、しっかり話し合い2人で解決策を考えることが重要だと思います。

 

(2)相手の気持ちを引き出すこと

相手の気持ちを引き出すこと

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プリセプターやプリセプティの考えや気持ちを上手く聞き出すことも難しく私の悩みでした。

特にプリセプティが入職直後は同期にさえも敬語で話すことがあり、上手く話しができないという看護師もいました。

そんな中、エルダーナースが「なんでも話して良いからね」とプリセプティに声をかけたところで、何でも話すプリセプティは少なく

  • 「こんなこと質問しても良いのかな」
  • 「呆れられるのではないか」

など、質問すること、相談すること自体に抵抗を感じている看護師もいました。

そのため、相手の気持ちを引き出すことが難しい印象でした。

私の解決方法

私はなるべく、どんなことで悩んでいるのかを予測し、こちらから声かけをすることを心がけていました。

後輩看護師は「エルダーナース=凄い先輩」と感じている看護師も多いため、相談に乗る時は自分が新人看護師だったときの話や、失敗談なども話すようにし、

  • 「先輩看護師でも間違えることはあるのだ」
  • 「同じように悩んできたのだ」

と思ってもらえるように働きかけました。

その結果、少しでも親近感を持ってもらうことができ、話しかけやすい環境をつくることが出来たと感じます。

 

(3)プリセプターの指導方法に口を挟んでしまうこと

プリセプターの指導方法に口を挟んでしまうこと

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エルダーナースは補佐役であり、メインで指導するのはプリセプターであるということを常に念頭に置き関わることが重要です。

しかし、自分がプリセプティに直接指導した方が、プリセプターがプリセプティに指導するよりも早く確実に行えるため、どうしても口をはさみたくなってしまい私の悩みでした。

私の解決方法

私は自分に繰り返し以下のことを言い聞かせることで解決をしました。

「プリセプティがたくさんの知識・技術を身に付けることよりも、プリセプティの悩みに対してプリセプターが一緒になって考え、答えを導き出すことが大切」

と考えるようにしました。

結果、プリセプターとプリセプティが解決方法を探していく過程で、双方が成長し、互いに信頼感を得ることができました。

これは1人で勉強しただけでは身に付けることはできず、プリセプター制度でしか得ることができない貴重な経験となったと思います。

 

3.エルダーナースとして体験したやりがい

エルダーナースとして体験したやりがい

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私がエルダーナースを2年間行った際のやりがいについて説明していきます。

 

(1)成長する姿にやりがいを感じた

エルダーナースはとても大変な仕事ではありましたが、自分が指導した後輩看護師が成長し、楽しそうに仕事をしている姿を見た時にとてもやりがいや達成感を私は感じました

特に自分が指導したプリセプターが、はじめはぎこちなくプリセプティを指導していましたが、時間が経つにつれて自信を持って指導をするようになった姿を見た時に「今まで頑張ってきて良かった」と思うことが多くありました。

 

(2)貴重な指導経験をすることができた

私が、エルダーナースとしてサポートしてきた経験はその後の看護師人生でも役立ちました

その後、後輩看護師や新人看護師を指導する場面はどの職場で働いても経験することが多く、特に、後輩看護師が悩みやすい事や落ち込みやすい事などはエルダーナースを経験すれば、あらかじめ分かる場合が多かったです。

また、後輩看護師の思いや考えを上手く聞き出すことができるようになっていました。

どのような指導を行ったら相手に伝わるか、効果的な指導も行うことが出来ましたし、話し方や態度などについても相手から信頼されやすい方法を身に付けることができました。

 

4.最後に

最後に

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プリセプター制度にいて、プリセプターやプリセプティへのエルダーナースの関わり方はとても重要です。

自分の思い通りにいかないことも多くエルダーナース自身が悩んでしまうこともあり後輩指導の難しさを痛感する場面がよくあります。

そのため、プリセプターとプリセプティが良い関係をつくり、共に成長していくためには、どのようにサポートするのがベストであるのかを常に考えなければなりません。

しかし、エルダーナースを頑張った分だけ自分の成長にも繋がり、後輩看護師の成長を間近で見ることができるのが最大のメリットだと私は感じます。

この記事を読んで後輩指導に興味を持った方はエルダーナースを目指してみてはいかがでしょうか。

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更新:2019年9月22日

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