がん研有明病院で10年間働いた看護師が雰囲気や環境を解説

がん研有明病院で10年間働いた看護師が雰囲気や環境を解説
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私は「がん研有明病院」で10年間、看護師として働いていました。他の病院と比較し「がん研有明病院」は、がん看護を学ぶ環境やスキルアップの環境が整っているように感じました。

がん研有明病院で働いた経験を元に、看護師が働く環境や雰囲気、「やりがい」などを説明していきます。

【ご注意】実際にがん研有明病院で働いた看護師が個人的な見解での意見を述べている体験談ページです。そのため、病院の体制や年収や福利厚生は決定づけるものではございません。体制や福利厚生の情報は「がん研有明病院 看護部サイト」で確認してみてください。

1.看護師の働く環境や独自のルール・社風

「がん研有明病院」看護師の働く環境や独自のルール・社風

【がん研有明病院 情報】

病院名称 公益財団法人がん研究会 がん研有明病院
所在地 東京都江東区有明3-8-31
(ゆりかもめ 有明駅 徒歩2分 / りんかい線 国際展示場駅 徒歩4分)
病床数 700床

他の病院と比較し「がん研有明病院」で働く看護師の環境や独自のルール(社風)などを体験談からお伝えしていきます。

 

(1)病棟はひとつのチーム

がん研有明病院は臓器別に病棟が分かれており、病棟ごとに病棟長の医師が在籍しており、師長と病棟長を中心に病棟自体がひとつのチームのようにまとまっています。

看護師の体験談

看護師 体験談
私が勤務している際には、横のつながりがなければ他の診療科の情報はスタッフナースとしては、あまり入ってこない印象でした。

そのため他病棟が比較対象であり、仕事上のライバルという雰囲気でした。


 

(2)各病棟で2チーム制

各病棟で2チーム制

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がん研有明病院の各病棟では、経験年数等で看護師は2チームに分けられます。

先輩看護師から後輩看護師までバランスよくチームを組み、リーダーと副リーダーを決めて病棟を運営していきます。

看護師の体験談

私の主観ですがチームのバランスが良いため、新人看護師などは「先輩が威圧的で相談しづらい」ということはないと思います。

自分のことを振り返ってみると、新人看護師のときは先輩方に何でも相談していましたし、業務の面でも心理面でもよく助けられ、心強かったのを覚えています。

 

(3)専門家チームからサポートが充実している

専門家チームからサポートが充実している

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がん研有明病院では、患者や働く看護師に対して、専門家チームのサポートが充実していました。

例えば、

  • 緩和ケアチームによる病棟ラウンド
  • NSTによる栄養サポート
  • 精神科、薬剤師、専門・認定看護師のサポート

など、充実したサポート環境でした。

また、驚いたのは外国人患者の場合、診療に支障がでないようにインターナショナルペイシェントサービスからのサポートがあります。

 

(4)看護研究への取り組みサポートがある

看護研究への取り組みサポートがある

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がん研有明病院で働く看護師は看護研究を行うことが出来ます。さらに、看護研究は強制ではなく、行わないのであれば看護師にとって負担はありませんでした。

しかし、看護研究を行わない看護師だとしても認定・専門看護師が在籍しているため、研究発表会は行われ、参加することになります。

また、研究開始前には、診療科のカンファレンスで研究計画を発表するので医師からのチェックも入ります。

 

(5)勉強会や委員会の仕事は多い印象

勉強会や委員会の仕事は多い印象

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がん研有明病院では、病院規模が大きいため委員会の数は他の病院と比較しても多いと思います。働く看護師スタッフは、ほぼ全員が何かしらの委員会に所属せざるをえないくらい数が多いです。

しかし、委員会は勤務時間内に組まれており、受け持ち患者を減らすなど委員会に所属した看護師への配慮もあります。

また、研究発表会を含めた勉強会は繁盛に開催されており、看護師間では各病棟で月1回勉強会と病棟会がありました。医師も数年間経験積みや勉強に来ている人が多い印象です。

 

(6)デスカンファレンス・グランドカンファレンスがある

デスカンファレンス・グランドカンファレンスがある

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  • デスカンファレンス:すっきりしない形で亡くなった患者のケースをカンファレンスし、後のために振り返りをする。
看護師を含め関わった当事者が発表、質疑応答するので、重苦しい雰囲気になりがちでした。
  • グランドカンファレンス:診療科を超えたケースカンファレンス
看護師も参加可能で、他科の意見も聞けるので、もし病棟にいる患者が取り上げられた場合は医師の考え方を知る良い機会になります。

 

2.働く看護師の雰囲気や人間関係

働く看護師の雰囲気や人間関係

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がん研有明病院で看護師として働き、総合的に考えると雰囲気は良かったと思います。

個人的な感想ですが、筋の通った気持ちの良い厳しさはありますが、不条理な厳しさは感じませんでした。

看護師同士の人間関係では、看護師も人間なので性格の合わない人もいると思いますが、がん研有明病院では人間関係で仕事が続けられなくなったということは希だと思います。

私が感じた病院の雰囲気や、病棟・外来・上司との人間関係について体験談から説明していきます。

 

(1)私が感じた病院の雰囲気

がん研有明病院で働く看護師の雰囲気としては、よく働きよく遊ぶスタッフ(看護師)が多い印象でした。

さらに、がん看護を行うため入職する看護師が多く、一生懸命学びながら仕事にも情熱をもって取り組んでいる看護師が多かったです。

看護師の体験談

看護師 体験談同僚の看護師は、専門分野の最新知識を所属している専門・認定看護師から得ながら看護をしているという自負を感じました。

スタッフ間では、気持ちのよい厳しさがありましたが、患者からは、この病院の看護師は優しいと言われることが頻繁にあったことを今でもよく覚えています。また、仲の良い同期や先輩・後輩看護師とプライベートで遊ぶことや食事に行くことも繁盛にありました。


 

(2)病棟での人間関係

がん研有明病院で働く10年間の間で、異動や入職する看護師、退職する看護師を多く見てきましたが、個人的には看護師同士の人間関係も雰囲気も良いと感じます。

先輩看護師は後輩看護師のフォローをよくしていますし、20代、30代の看護師が多いため、病棟内で活気がありました。患者の特徴柄、心理的疲労も感じやすいですが、そのフォローも看護師同士でよくできていたと思います。

看護師の体験談

看護師 体験談リーダーは経験年数を積んだ看護師が任命され、どのリーダー看護師もチームメンバーのフォローをよくしていたと感じます。

新入看護師が、ほぼ毎年どの病棟にも入るため、皆の注目がどうしても新入看護師に向きプレッシャーを感じる方もいるかもしれません。


 

(3)外来での人間関係

外来での人間関係

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がん研有明病院の外来は、経験年数を積んだ看護師が多く、各個人が病棟より独立し横並びの雰囲気でした。

看護師同士、異なるバックグラウンドを持っていることがほとんどのため、お互いにそれを尊重しながら独り立ちした看護師として仕事をしている印象でした。

家庭をもっている看護師も多くでプライベートの付き合いは病棟よりは少ないように感じました。

 

(4)師長(上司)との人間関係

師長や上司(役職のある看護師)なども接する機会はありますが、ワンマンなリーダーシップをとっている方はいませんでしたし、個人の意見も尊重して考えてくれたりもしました。

師長や上司が変わってしまっている可能性もありますが、目指すべきリーダー像をしっかりと示してくれている感じがしました。

 

3.働いて感じた「やりがい」

働いて感じた「やりがい」

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私ががん研有明病院で働き、感じたやりがいについて説明していきます。

 

(1)患者にもう一歩、歩み寄る2.5人称の看護

先ほど説明したように、がん研有明病院は臓器別に病棟が分かれており、患者の初期診断から最期までの経過を経験することが出来ます。

経過のスピードの速さはバラバラですが、他人より距離が近く、かつ友人や家族よりは距離のある、ちょうどよい距離で患者の看護(2.5人称の看護)ができる職場だと思います。

そのため、「困難な状況でもこの患者のために」と、知識を深め臨床につなげるモチベーションにもなり、私はやりがいを感じました。

看護師の体験談

看護師 体験談私は、2.5人称の看護を通じて得た知識や、自分の行動が患者の支えになることを実感しました。

やりがいになるだけではなく、そこで得た知識と経験はなかなか忘れるものではありません。私の看護師人生の役立ち、この経験を通して成長できたと感じます。

また、がんと診断されてから再発、終末期まで様々な病期の患者がいます。

それぞれの病期で受けやすい心理的負担や内容は異なり、看護師が困難に直面している患者の心理的支えとなることで、患者が新しい自分を受け入れられたときはやりがいを感じます。


 

(2)退院調整や患者教育

退院調整や患者教育

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がん研有明病院には地域連携室があり、外部との具体的な調整を行います。

外部との連携は看護師が行うことはありませんが、患者が早期退院できるよう計画を組むのは看護師の仕事であり、私はやりがいを感じました。

入院時から退院を見据えてタイミングを逃さずに患者が早期退院できるように考える退院調整は看護師の腕の見せ所でした。

看護師の体験談

看護師 体験談手術、放射線治療、化学療法、緩和ケア治療が主ながん治療になりますが、患者自身のケアが合併症や副作用の悪化を防ぐことがあります。

患者教育を看護師が上手く行い、予防していくことは看護師の仕事であり、やりがいを感じるポイントだと思います。


 

4.看護師として聞きたい「がん研有明病院」の良くある質問集

看護師として聞きたい「がん研有明病院」の良くある質問集

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「がん研有明病院」に転職、就職を希望する看護師の方に向けて、良くある質問を私の方でまとめました。

 

(1)貰っていた給料や年収はどれぐらい?

がん研有明病院の公式採用ページでは、働く看護師の年収は以下の通りです。

  • 1年目:(4大卒)年収490万/(専門卒)年収480万
  • 2年目:(4大卒)年収511万/(専門卒)年収501万
  • 3年目:(4大卒)年収535万/(専門卒)年収524万

私が看護師5年目(4大卒)の際の給料や年収について説明していきます。

4年目、5年目では役職がつかないかぎり、あまり年収には変化ありませんでした。

給料月額 37万円前後(病棟勤務・夜勤あり)
賞与 年間140万前後(手取り約120万円)
年収 550万円前後
昇給 1年に1度で約5,000円/月ほど昇給

中途採用の看護師の間では、賞与が多いと話している人は沢山いました

私個人的にですが、給料に関して、仕事内容なども含めて私は特に不満はありませんでした。

 

(2)働く看護師は、新卒採用と中途採用の割合はどれぐらい?

新卒採用と中途採用の正確な割合は分かりませんが、毎年、新卒看護師がやや多いくらいの割合だと思います。

がん看護という特質上、「がん看護を行いたい」「緩和ケアが行いたい」という中途看護師が沢山おり、他院と比較して中途採用で入職する看護師は多いと思います。

また、中途採用の看護師はブランクがある方より、他の病院で経験を積んだ後、転職してくる看護師が多です。出身地、勤務地も都内だけではなく他県から引っ越してきて来られる方も沢山いました。

 

(3)看護寮の家賃や住み心地はどうですか?

看護寮の家賃や住み心地はどうですか?

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がん研有明病院の看護師寮はいくつかあります。(一番近いところでは病院から隣駅の寮です)

病院の立地があまりよくないため、どこから通っても遠くなってしますが、寮のある場所は銀座・有楽町、新橋となり、東京駅等へのアクセスも良いです。

寮によって異なりますが、だいたい月3~4万円くらいです。

寮は一般のマンションを使っているので、普通に生活しているのと同じ感覚で、部屋は都内のワンルームなので広くはありませんが一般的なサイズです。

また、(私が勤務していた時)看護寮は35歳以上の看護師は住めない規定がありました。

 

(4)看護師のスキルアップ体制はどんな感じですか?

看護師のスキルアップ体制はどんな感じですか?

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がん研有明病院にある健診センターを除けば、ほぼ全員、がん患者のため、臨床にしっかり向き合っているだけで「がん看護のスキル」は身に付きます。

さらに、看護師のスキルアップ体制としては、

  • 放射線
  • 化学療法
  • 緩和ケア

等のがん看護関連の院内勉強会が挙げられます。各1年コースになっており、講義、課題を行い修了とみなされます。

また、各部署で月1回の勉強会が義務付けられており、その部署特有のがん看護のスキルについて学ぶことが出来るようになっています。

 

(5)看護師として出世できる環境ですか?

がん研有明病院で管理職を目指す場合、師長になる前にまず副師長になる必要があります。

副師長になるためには師長の推薦が必要になり、看護師の人数も多いため、出世したくてもずっとなれないと感じている方も多い気がします。

しかし、在職員は「がん看護関連」で自分の目的をもって働いている人がほとんどであり、看護師として切磋琢磨するには良い職場だと思います。

 

(6)資格取得支援制度は実際どうですか?

がん研有明病院での資格取得支援制度はあり、認定・専門看護師資格などを取得するために休職することや、勤務しながら通えるような支援体制も組まれています

しかし、院内コースを修了しないと申し込めないようになっています。

がん研有明病院は認定・専門看護師も多く在籍しており、ロールモデルとして、どのような活動を行っているか間近で見ることができます。

また、他の分野で大学院を修了している看護師も働いており、認定・専門看護師になるつもりのない看護師にも別の目標を見つける機会はあると思います。

さらに、がん看護以外での経験も何年か限定で積みたいと感じたときには他院で経験を積める制度もあります。

 

(7)看護師に「がん研有明病院」で働くことをお勧めできますか?

がん研有明病院は、がん看護のスタンダード治療を学ぶことや、今後のキャリアを見据えて経験を積むにはお勧めできる病院です。

病院の看護を引っ張っていく管理者、専門・認定看護師も多くおり、医師や薬剤師を含めた他職種も、がん診療に対して高い意識を持って働いています。

また、私は「がん研有明病院」から転職しましたが、全国で病院の名前が比較的知られており、私は転職時には有利にはたらいたと感じます。

 

5.最後に

最後に

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がん患者の症例数が多く、実績がある「がん研有明病院」10年間勤務し、多様ながん種・ひとつの疾患について初期から末期まで流れを学ぶ経験を積めたことは、今でも良かったと感じています。

また、私は世代や役職を超えて一生の付き合いができる友人が出来ました。

がん研有明病院は、がん看護を学ぶ環境、看護師のキャリアアップ・スキルアップの環境が整っている病院であり、20~30代の看護師が多く中途採用看護師も繁盛に転職してくる職場で、短時間勤務や子育て支援制度もあり、出産しても仕事を継続できる環境でした。

他の病院と比較し、中途採用看護師の割合も多いため、がん看護をやりたくなったときには転職先の候補になると思います。

中途採用を希望する方は「看護のお仕事」や「マイナビ看護師」に求人が出ていたことがあるため、登録してエージェント(担当者)にまずは相談してみてください。(新卒者は直接採用ページのスケジュールに合わせたほうが良いでしょう。)

 

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1月~3月は、求人が最も多くなる時期であり、病院・クリニック・施設・企業などの看護師求人数が最も充実します。転職に細かい希望条件がある方や、現在の職場よりも待遇が良い求人を探したい方、キャリアアップなどのステップアップをしたい看護師の方には転職が最適な時期と言えます。

しかし、看護師転職サイト(会社)などでは一番の繁忙期となり、忙しい中でもしっかりとあなたのサポートを行ってくれる、良い看護師転職サイトを選びましょう。

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などを確認しながら検討しましょう。

 

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更新:2020年8月3日

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