看護師の方に「転職して最短何日で新しい職場の看護師を辞めたことがある?その時の理由は?」というアンケートを行いました。
- 回答数:57名(内コメント数13名)
- 対象者:4ヶ月未満の間に辞めたことがある看護師
- 実施日:2017年9月22日
- 調査:独自調査(看護師資格、経歴確認済み)
- 調査形式:選択式、フリー回答

| 即日(その日に)で辞めた | 17% |
| 3日以内で辞めた | 8% |
| 1ヶ月未満で辞めた | 17% |
| 1ヶ月~2ヶ月未満で辞めた | 8% |
| 2ヶ月~3ヶ月未満で辞めた | 42% |
| 3ヶ月~4ヶ月未満で辞めた | 8% |
また、施設別でみてみると以下の通りです。
| 総合病院 | 33% |
| 一般・精神科・専門病院 | 33% |
| クリニック | 17% |
| 介護施設 | 17% |
看護師はなぜ、新しい職場を最短で辞めたのでしょうか。
理由としては、
- 職場の人間関係が理由(16%)
- 入職前と条件が違ったことが理由(25%)
- 病院・施設の働く環境の問題が理由(41%)
となっており、転職で失敗しないために、その理由の詳細を確認していきましょう。
職場の人間関係が理由(16%)

画像:shutterstock
クリニックの院長婦人(奥様)が強烈だったため
- 勤務先:クリニック
- 働いた期間:3ヶ月未満
- 雇用形態:正職員
元々働いていた病院の先生が独立し、お手伝いで働いていました。
仕事内容もすぐに覚えられましたし、注射や検査の説明などしか行わなかったので大変楽だったので長く働こうと思っていたのですが、先生の奥様が強烈で、私の行動いちいち監視していて、「あーでもない、こうでもない」言われたので耐えられず辞めました。
その後も何度か先生からは「戻ってきてほしい」とお願いされましたが、あの奥様には会いたくなかったのでもう二度と戻ることはありませんでした。クリニックなど個人医院では、奥さんの存在には注意した方がいいなと感じました。
紹介予定派遣だったが責任者がヒステリックすぎた
- 勤務先:一般病院
- 働いた期間:3ヶ月
- 雇用形態:紹介予定派遣
元々、紹介予定派遣でその職場には勤め始めたため、派遣予定は3か月で、その後正社員として勤めるかを決める予定でした。
面接時には配属予定部署が2つあったためその2部署それぞれの責任者を交えて面接した結果、1部署の責任者が私を気に入りその部署に配属されました。
しかし、いざ仕事を始めると仕事内容に大きな不安や不満はないものの、責任者がヒステリックでスタッフも2つに分裂していました。幸い私がヒステリックに怒られたりすることはなかったですが、ある男性スタッフを目の敵にしてヒステリックに怒る姿を目の当たりにしたり、その責任者の機嫌をとってばかりいる一部のスタッフを見ているとこのまま正社員として働くのが嫌になりました。
結局、責任者には通勤が遠いことや持病が悪化したと話し派遣契約終了後に辞めました。
訪問入浴でスタッフとの異動が苦痛に
- 勤務先:訪問入浴
- 働いた期間:1ヶ月
- 雇用形態:アルバイト・パート
訪問入浴で働きましたが、業務自体はどちらかといえば好きなほうで楽しいと感じていました。
しかし、少し経つとスタッフ間の仲の悪さを感じ、訪問先まで車の移動が多いため精神的に苦痛を感じ長く勤められませんでした。
人間関係は実際中に入って仕事をしないと分からないところもあり、見極めることが難しいと実感しました。
新人のフォローもなく人間関係も悪かったため
- 勤務先:精神科病院
- 働いた期間:1ヶ月ちょっと
- 雇用形態:正職員
精神科に勤務していましたが、初めての精神科にも関わらずプリセプターもフォローも付かず、1週間そこそこ仕事を教えてもらっただけで1人立ちさせられ、何もわからないまま業務をおこないました。
そして人間関係がとても悪く、気軽にわからないことを聞ける雰囲気でもなかったため、業務が進まずとても困りました。
さらに、再雇用の60代後半の看護師も多く、あまり仕事もせず話ばかりしていました。
人のアラ探しばかりして、私が標的となってしまい、あることないことを上に報告され、呼び出されるハメになり退職しました。
入職前と条件が違ったことが理由(25%)

画像:shutterstock
面接で受けた仕事内容と全く違った
- 勤務先:総合病院
- 働いた期間:働いていない(即日)
- 雇用形態:正職員
入職前日に寮へ引っ越しを行い、病院の担当者と打ち合わせをしてみたら面接時に説明していた仕事内容と全く違っていました。
その場で確認しましたが「説明不足でした」の一言。
夜勤明けで朝帰ってきて、その日の夕方から準夜をするというとても過酷な勤務が月に8回から10回はあると言われ体が続かないと思いました。また、看護寮がありそこへ入る予定でしたが、当日寮へ行くと掃除もされておらず、とんでもなく汚くて正直腹立たしいものがありました。
初めからこのような対応だと勤務してからも何かしら問題があると思い、出勤することなく入職を辞退しました。
細かな規定があり、給料が制限されたため
- 勤務先:総合病院(脳神経外科病棟)
- 働いた期間:2ヶ月ぐらい
- 雇用形態:正職員
以前は総合病院の病棟勤務、転職後は経験のある脳神経外科の病棟看護師として勤務しました。転職の際、病院の給与規定、福利厚生は確認して入職しました。しかし、実際に支給された給料は、「試用期間なし」とありましたが、以前の職場と比較しあまりにも少なかったです。
基本給の「経験の加算なし」「資格手当なし」「休日出勤手当てなし」、さらに交通費は道のりではなく距離で換算のため、不動産会社と計算した賃貸から通うと、距離不足で交通費は出ませんでした。
扶養手当は国の補助がある期間は職場からは出ず、子供高校1年生から出るということでした。私は子供が小さかったため、扶養手当は出ませんでした。また賞与に寒冷地手当が込みとなって記載されていました。
現場はもちろん人材不足、休憩もきっちりとれる訳ではなく、時間外もありました。求人には詳しい業務や給与規定まで書いておらず、病院にも細かな規定で給与を制限するところがあるのだなと思い、早めに上司に退職の意思を伝え退職しました。
入職前の条件と入職後の条件が違っていたため
- 勤務先:総合病院
- 働いた期間:3ヶ月程度
- 雇用形態:正職員
看護師転職サイトを利用して、転職した仕事を3か月程で退職したことがあります。
理由は、実際に働き始めると入職前の条件と、入職後の条件が全く違っていたことです。条件が違っていたため、看護師転職サイトの担当者さんに確認すると、数日後に「大変申し訳ないが、今回はこの条件で働いてほしい」とのこと。
私は、どうしても譲れない条件だったので、退職したいことを伝え、次の入職者を待って、3か月後に退職しました。
病院・施設の働く環境の問題が理由(41%)

画像:shutterstock
衛生管理に問題があると感じたため
- 勤務先:介護施設
- 働いた期間:1日(即日)
- 雇用形態:正職員
介護施設での勤務初日に、あまりにずさんな衛生管理と、看護師への責任の押し付けがひどいことを目の当たりにして、即日やめました。
介護施設では金銭的に医療用具はご本人様負担または施設負担となるため、病院ではディスポーザブルの物も使い回しだと教えられました。消毒殺菌さえしてくれれば使い回すのは構わないのですが、全く職員が清潔不潔を理解しておらず、せっかく滅菌した物も不潔になってしまっていました。
清潔不潔の徹底をすすめ、「勉強会が必要なら私が資料を集めます」と伝えたのですが、その必要はないとの事。
あまりにずさんで辞めると電話したところ、すぐに了承されたところを見ると、多くの看護師がそのように辞めているようでした。
看護師として働けない環境だと思ったため
- 勤務先:介護施設
- 働いた期間:2日
- 雇用形態:アルバイト・パート
アルバイトの求人で夜勤バイトがあり応募して勤務することとなりした。
「ICU:2部屋」と「慢性期:1フロア(20名)」を1名で17時から翌朝9時まで受け持ちを任せられ、休憩時間は休憩室にて許可されているものの1名のため、ナースコール対応もしなければならなりませんでした。
また、モニタリングなどで現場を離れられる状況ではなく、看護師として責任が取れない環境だと感じ1日のみで他の求人を探しました。
時給はよかったのですが、働く環境が看護師として守られていない所では働けないと思った。
初めての仕事で戸惑い、このまま仕事をするとミスをすると感じたため
- 勤務先:クリニック
- 働いた期間:1ヶ月
- 雇用形態:正職員
病棟での三交代勤務から初めて転職したのがクリニックでした。
家の近くにあり、「病棟で経験してきた診療科だったので大丈夫だろう」「ほとんどの業務は医師がするのですこしの介助くらいだろう」「夜勤はないし楽だろう」と安易に考えていました。
実際働き出すと、病棟での看護との違いに戸惑いました。
看護師が少ないので、次々にくる採血の患者と抗がん剤の点滴の管理、外来をまわしながら手術後の患者を看るなど業務を掛け持ちでする必要がありました。
また、今まで経験のあった診療科でしたが、外来での仕事は全く別物で、特異性と流れ作業のようなところもあり早くこなさなければというプレッシャー。あわただしく業務をこなす中でダブルチェックなどお互いに出来る看護師は他にいなくて、全てに責任が掛かってくるため、いつかミスしてしまうという怖さがあり早々に退職しました。
子供を育てながら働ける職場ではなかったため
- 勤務先:一般病院・産婦人科
- 働いた期間:1ヶ月
- 雇用形態:正職員
助産師の資格は持っていませんが、3回の出産を経て赤ちゃんの可愛さに魅了され、産婦人科で働きたいと思い広告募集をしていた産婦人科に転職しました。
保育室もあったので、1歳と3歳の子供を預けていましたが、転職してから1週間で上の子が水疱瘡にかかり仕事を休まざるを得ず、治ったと思ったら今度は下の子が水疱瘡にかかりました。
結局約2週間も休んでしまい、復帰してみると独身の師長から、きつく当たられ「まだ仕事覚えられないの?」と嫌味を言われる始末でした。子供を育てながら働ける職場ではないと思い、入職してから1か月で辞めました。
患者への対応に不満がある急性期病院だったため
- 勤務先:急性期病院
- 働いた期間:1ヶ月半
- 雇用形態:正職員
規模の小さい24時間救急も行っている急性期病院に転職しました。
夜勤の休憩時間がご飯を食べる15分くらいしかありませんでした。さらに、モニターも監視しており病棟に休憩室もなかったので、常に働いている状態でした。
また、斜めに歩行する患者を発見したので、直ぐにドクターに報告しましたが頭部CT検査をしたのは二日後でした。遅すぎる対応に衝撃をうけました。
夜間緊急入院した患者の朝食は用意できないから絶食であることや、流動食はレトルトパウチを温めるとか私には考えられないようなことばかりでした。
人員不足の病院でリスクを感じたため
- 勤務先:総合病院
- 働いた期間:3ヶ月未満
- 雇用形態:正職員
何度も転職を繰り返していますが、3ヵ月未満で辞めたところが一番短期間での勤務でした。
入職当時は万全のサポート体制で、慣れてきたら1人で外来の夜勤業務をするということになっていました。
夜勤に入って数回でサポートがない状況となり、物品場所や病院の体制もあまり把握できていない状況の中で1人にされました。「当直師長がいるので2人になる」と言われましたが、当直師長と夜間顔を合わせることはなかったです。
人員不足とのことでしたが、このままでは事故が起こってしまうリスクを考えて退職しました。
4.最後に
そのため、今回のアンケートを教訓にしていただきながら、転職前の職場を決める段階で、
- 雇用条件の確認
- 仕事内容詳細の確認
- 働く環境の確認(病院・施設見学)
などは怠らないことが重要だと感じます。
是非、当サイトの記事を多く確認していただき、転職成功までの道筋を見つけていきましょう。


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