「身だしなみ」と「言葉遣い」は看護師としても社会人としても当たり前のマナーであり、働く上で切り離せないものです。
しかし、気にはしているものの仕事をしていると身だしなみがきちんとできていなかったり、つい言葉遣いが乱暴になってしまったりする事もあります。他人から注意をされ気付く場合や、後から自分で気づき後悔する場合もあるのではないでしょうか。
「身だしなみ」と「言葉遣い」はその場で注意すれば直るものではなく、日頃から習慣づけていなければ、無意識のうちに相手に伝わってしまうものです。
看護師が美しい「身だしなみ」と「言葉遣い」を自分のものにするためにはどうすれば良いでしょうか。今回は信頼される看護師の「身だしなみ」と「言葉遣い」を習得するためにできる事を紹介します。
信頼される看護師とは
「看護師」と聞くとどのようなイメージがあるでしょうか。
数あるイメージの中で「清潔感がある」と思いつく方も多いのではないでしょうか。
看護師の「身だしなみ」と「言葉遣い」による患者さんが受ける印象はとても大きく、患者さんと看護師の関係を構築していく上で重要なポイントになります。
「身だしなみ」と「言葉遣い」が信頼には大切
いくら医療に対する知識が豊富で技術力が高い看護師であっても「身だしなみ」と「言葉遣い」の基本的な事がしっかりできていなければ、患者さんからの信頼を得ることはできません。
特に初対面の患者さんと接した時に、相手に不快な印象を与えてしまうと「この看護師はだらしない人だからなるべく関わらないようにしよう」と思われてしまいます。
一度相手に与えた印象はなかなか払拭できず、関係が改善しにくい事も多いです。
患者は「看護師のイメージ」=「病院のイメージ」になる
看護師は患者とたくさん接するため、「看護師のイメージ」=「病院のイメージ」につながりやすいです。
そのため看護師は清潔感があり、老若男女・年齢層問わず誰からも好感が持てる人物でなければなりません。
しかし、看護師の仕事は激務であったり、夜勤などの長時間労働があったりするため、服装や髪型が乱れやすくなりがちです。看護師本人からしてみればほんの些細な事であっても患者さんからしてみると「身だしなみができていない看護師」「言葉遣いが悪い看護師」などの印象を与えてしまいます。
看護師の美しい「身だしなみ」チェックシート
「身だしなみ」とは国語辞書によると「人に不快感を与えないように、言動や服装を整えること。また、その心掛け。」とあります。
人と接する上で身だしなみはなくてはならないものですが、特に看護師は仕事上、清潔を維持し感染予防する必要があるため、他の職種に比べてより「身だしなみ」に注意しなければなりません。
看護師の身だしなみは具体的にどのような事に注意をすれば良いかをまとめました。
病棟勤務の看護師を対象としたチェックシートとなっています。(勤務する医療機関や診療科によって異なる場合もあります)
今の自分の「身だしなみ」と合っているか照らし合わせてみてください。
(1)髪型 | 清潔にし、きちんと手入れをする(寝ぐせは直す) |
髪が肩までつく場合は一つにまとめる、まとめた髪が長い場合はおだんご状にまとめる | |
お辞儀をした時、下を向いたときに髪が乱れたり、髪をかきあげたりしないようにセットする | |
前髪が目にかからないようにする、長い前髪はピンでとめる | |
染色はダークブラウンなどのダーク系の自然な色にする | |
ヘアアクセサリーは黒や茶色のものを使用する、目立つものや飾りが大きいものは不可 | |
(2)メイク | 清潔で健康的なメイクを心掛ける |
化粧崩れしていないか確認する | |
濃い色の口紅は使用しない | |
香水は使用しない(香りが強い制汗スプレーも使用しない) | |
(3)ナース服 | 汚れ・シミ・シワがないように気を付ける |
ほつれがないようにする | |
名札はきちんと見えるところにつける (医療機関で位置の指定がある場合はそれに従う) | |
下着が白衣から透けないようにする | |
スカートの場合、丈は膝が隠れる長さにする | |
ストッキングは肌色もしくは白色のものであること | |
(4)ナースシューズ | 白色の靴、目立たない色の靴であること |
スリッパ様のつま先やかかと部分が開いたナースシューズは針刺しの危険があるため極力使用しない (勤務場所によって異なる) | |
靴の高さは高すぎず歩きやすいものであること | |
靴下は白色もしくは目立たない色のものであること | |
(5)爪 | 爪は長すぎないようにする |
マニュキュアは使用しない | |
手の甲をメモ代わりにして文字などを書かない | |
(6)アクセサリー | 指輪は結婚指輪のみ可(ダイヤなどの装飾が少ないものに限る) |
ネックレスは患者から見えないようにし装飾が少ないものであること | |
白衣のポケットからキャラクターのボールペンを出したり、名札にシールなどをつけたりしない (小児科などでは可、勤務地による) |
患者さんにとって看護師の第一印象を決める要素は視覚(見た目)、聴覚(声)、言葉(話す内容)と言われています。その中でも視覚が半分以上を占めているため、直接話をしなくても、容姿を見ただけで相手の印象の大部分が決まってしまう事になります。
そのため看護師の髪型、服装などの身だしなみはきちんと整えていく必要があります。
看護師の「髪型」の身だしなみについて
看護師の仕事は体力を使うものが多く、処置をしたり、清潔ケアをしたりしたときに髪が乱れてしまうことがよくあります。
さらに夜勤などの長時間勤務により髪が乱れる事もあります。
看護師の髪型が乱れていたり、寝ぐせがあったりすると患者さんに「だらしない看護師」印象を与えてしまいます。
また、装飾がたくさんついている髪飾りを使用していたり、明るい色で染色したりしていると「身だしなみがなっていない看護師だから不安」などと思われることがあります。
看護師の髪型で感染源になってしまうこともある
髪型が乱れてしまうと採血時の患者の腕や、術後の創部などの清潔でなければならない場所に看護師の髪の毛がついてしまい不潔になる事もありますし、仕事中に乱れた髪を直して、汚れた手で清潔操作をして感染のリスクを高めてしまう恐れもあります。
髪型の身だしなみは相手からの印象を左右するだけではなく、本来清潔な場所を不潔にしてしまったり、感染源になってしまったりする可能性もあるため、きちんと整える必要があります。
看護師の「メイク」の身だしなみについて
看護師のメイクは患者さんを安心させられるような「ナチュラルメイク」が基本となります。
真っ赤な口紅をつけたり、付けまつげを使用したりと、派手なメイクだと相手からの印象も悪くなりやすいです。
場合によっては「怖い」「話かけにくい」などと思わせてしまうため注意が必要です。
香りのついている化粧品は注意する
香水の使用禁止ということはたいていの看護師が理解していることですが、香りの強い制汗スプレーなどにも注意が必要です。
患者の中には化学療法や手術後で吐気があり食事が思うように取れない方もたくさんいます。看護師がつけた匂いでさらに吐気が増してしまい嘔吐することも考えられるため注意しましょう。
看護師の「ナース服」の身だしなみについて
本来看護師のナース服(白衣)は「清潔」で「綺麗」というイメージがあります。
そのため、ナース服がほつれていたり、ボタンが取れていたりすると患者さんから「だらしない」「清潔感がない」というイメージを持たれてしまいます。
だらしない看護師がきちんと自分の看護ができるのか、ミスや事故を起こしてしまうのではないかと不信感を抱かれてしまいがちです。ほつれやボタンが取れた場合はすぐに直すようにしましょう。
汚れたナース服は感染源になることも
ナース服は白や薄いピンク、薄いブルーの色が多いため汚れが目立ちやすいです。汚れたままのナース服や血液が付着したままのナース服をずっと使用していることで看護師自身が感染源になる可能性もあります。
清潔な場所に汚れたナース服の裾が当たり不潔になる事もありますので、ナース服は汚れたらすぐに洗濯しましょう。
ナース服を着る時はマナーを守る
ナース服のスカートは膝が隠れるようにします。
また、ナース服は薄い色のため下着や透けやすいですが、自分ではなかなか気づきにくいことがよくあり、下着が透けないように肌に近い色の下着を着用したり、インナーを着用したりするなどの工夫が必要です
ナースシューズの身だしなみについて
ナースシューズは病院から支給される事が多いため、そちらを利用するようにしましょう。
支給されない場合は、つま先が出ていないもの(できれば運動靴)がオススメで、針などが落下した時につま先に刺さってしまうのを防ぎます。
また、運動靴の方が移動の多い看護師にとって歩きやすく、疲れにくいという利点もあります。
靴下にも注意する
ズボン式白衣の看護師によくみられることですが、柄物の靴下や派手な靴下を使用している方がいます。靴を脱がなければ靴下がみられる事はありませんが、お風呂の介助や患者さんの移動などで靴を脱ぐ機会が増えます。
また、しゃがんだ時などに白衣の裾から靴下が見える事もありますので、白い靴下をはくようにしましょう。
看護師の「爪」の身だしなみについて
看護師の爪は伸びていないか毎日確認をする必要があります。
爪が伸びていると患者さんに傷をつけてしまう恐れがあり、特に全身清拭や洗髪は直接肌に手が当たるため注意します。
また、「背中が痒いから掻いてほしい」と訴える患者さんもいます。
爪は気を付けていないとすぐに伸びてしまい、清潔ケアの直前で気づき慌てて切りにいったというケースもあるため、自宅で爪が伸びていないかチェックする習慣をつけるようにしましょう。
爪の間の汚れにも注意
爪が伸びていると、手洗いの時爪の間の汚れをきちんと落とせない事もあります。汚れたままで感染源になってしまう可能性もあるため注意しましょう。
手の甲をメモ代わりにしない
患者さんが急変した時や看護師が忙しい時にメモ帳を出す時間がないからとメモしたい内容を手の甲に書いている看護師がいます。
患者さんからすると「手が汚れている」と印象を与えてしまうことがあります。
また、手の甲に書いて個人情報が洩れてしまわないかと心配する患者さんもいますし、バイタルサインなどの大切な情報をそんな所に書いてしまうなんて重要に思っていないのではないかと思う患者さんもいます。
手の甲はすぐに書けて便利なため、ついついやってしまいがちです。しかし癖になってしまうとなかなか直すのが難しいため、習慣づけないように気をつけましょう。
看護師「アクセサリー」の身だしなみについて
看護師のアクセサリーは最小限にし、特に手につけるアクセサリーには注意が必要です。
手洗いをしていてもアクセサリーがついている事によって感染源になる可能性もあるため病院の多くは手につけるアクセサリーを禁止しているところが多いです。
指輪は禁止ですが、結婚指輪は許可をしているところもあります。
腕時計に関しても病院によって異なるため、各病院のマニュアルを確認するようにしてください。
他のアクセサリーもできるだけ最小限にしましょう。例えばネックレスやピアスを使用していると患者さんから「派手な看護師」と思われてしまいがちですし、引っ掻けてしまい事故につながる恐れもあります。ピアスも飾りが少ないもので、ぶら下がっていないものを選びましょう。透明なピアスや飾りが小さいものがオススメです。
看護師の美しい「言葉遣い」について
看護師の言葉遣いを気にする患者さんは意外と多いです。
直接間違いを注意しなくても「変な言葉遣いだな」と思っている方もいます。
他の看護師も使っているからと間違えた言葉遣いを言ってしまいがちですが、時には「なんて言い方なんだ!」と患者さんが腹を立てトラブルになるケースもあるため注意する必要があります。
以下で、看護師が良く利用する言葉遣いやフレーズを説明していきます。
看護師は「敬語」や「丁寧語」を正しく遣えてないことが多い
きちんと話しているつもりでも変な言葉遣いになっていたり、おかしな敬語になっていたりする事があります。
また、仲が良い患者さんや話やすい患者さんに友達のような話し方をしたり、赤ちゃん言葉で話をしたりする看護師もいます。
患者さんや家族が不快に思う事が多いですし、他のスタッフからも良くは思われないため注意するようにしましょう。
今は看護師にも「接遇」が求められる時代
今は患者さんが病院を選ぶ時代になってきており、一度でも嫌な思いをした病院やイメージが悪い病院に患者さんは受診しません。
看護師の言葉遣いや態度で患者さんが悪い印象を受け、病院を受診しなくなるケースもあります。
そのため、看護師の患者さんに対する接遇に力を入れている病院が増えてきています。看護師のちょっとした態度や言動でも患者さんからの印象は悪くなってしまう事があるため、常に患者さんの立場に立った看護が求められています。
看護師が患者さんへよく遣うフレーズの正しい言葉遣い
患者さんに対する言葉遣いで間違いやすいのが、敬語や尊敬語です。特に高齢の患者さんや言葉遣いを気にする患者さんは看護師の言葉遣いを気にしており、場合によってはクレームになることもあります。
ここでは、患者さんへ遣う言葉遣いで間違いやすいフレーズを紹介します。
看護師が自己紹介をする時によく遣うフレーズ例
「今日〇〇さんを受け持たせていただく(担当させていただく)看護師の〇〇です。」
「今日〇〇さんを受け持つ(担当する)看護師の〇〇です。」
これは多くの看護師が間違っていると知らずに使用しているフレーズではないでしょうか。
担当する患者さんへ朝看護師が自己紹介をする時によく遣う言葉ですよね。
しかし「~させていただく」というのは「予定を変更させていただきます」のように誰かの許可が必要な場合に使用します。患者さんを担当するのに許可は必要なく「担当する」ということを伝えに来ただけなので、この場合は「今日〇〇さんを受け持つ(担当する)看護師の〇〇です」としましょう。
医師が来るときのフレーズ例
「そろそろ先生がいらっしゃいます。」
「まもなく医師が参ります。」
これも看護師が間違いやすいフレーズで、一見すると間違いだと思わない方もいるのではないでしょうか。
医師や看護師長など同じ病院内で勤務するスタッフは自分より身分が高くても身内として扱うという決まりがあります。
先生というのは尊敬語に値しますので「医師」に直します。また「いらっしゃる」も尊敬語となりますので「参る」という謙譲語に直します。このように自分の行動や病院職員スタッフの行動は謙譲語を使うようにしましょう。
「そろそろ」も「まもなく」にした方がより丁寧になります。
患者に話すフレーズ例A
「どうしましたか?」
「いかがなさいましたか?」
ナースコールがあり患者さんのもとへ行った時に看護師がよく口にする言葉です。
「どうしましたか?」が丁寧な言葉遣いだと思っている看護師も多いですが、この場合「いかがなさいましたか?」が正しい言葉遣いとなります。
患者に話すフレーズ例B
「伺わせていただきます。」
「伺います。」
患者さんに「あと〇分後に伺わせていただきます」と言うことがよくあります。「伺わせていただきます」と丁寧な言葉遣いをしているから大丈夫なのではないかと思う看護師もいるかもしれませんが、このセリフには「伺わせて」という敬語と「いただきます」という敬語が2回使われています。
このように敬語を重ねて使用することを二重敬語と呼び、間違えた言葉遣いとなってしまいます。「伺います」が正しい言葉遣いとなります。丁寧にすることばかり気にしてしまうと逆に変な言葉遣いとなってしまうことがあるため注意しましょう。
話すときは二重敬語に注意しよう
知らずに二重敬語を使用している看護師も多くいます。看護師の中には二重敬語の言い方に慣れてしまい正しい言葉遣いに慣れないという方もいるのではないでしょうか。
他にも間違いやすい二重敬語を紹介します。
【×】「おっしゃられる」「お話になられる」 | 【〇】「おっしゃる」「お話になる」 |
【×】「お帰りになられる」 | 【〇】「お帰りになる」 |
【×】「ご覧になられる」 | 【〇】「ご覧になる」 |
【×】「お召し上がりください」 | 【〇】「召し上がりください」 |
看護師が先輩看護師(上司)へよく遣うフレーズの正しい言葉遣い
看護師同士の会話は挨拶から始まり、日常会話など話をする事が多いと思います。
特に入職してからは看護師長やプリセプターなどの先輩看護師と話をする機会が増えるため正しい言葉遣いをする必要があります。
また、経験年数を重ねた看護師も先輩看護師と仲が良くなると、ついつい軽く返事をしてしまいがちなので注意が必要です。
さらに最近では先輩看護師とメールでやり取りをすることも多いため、より言葉選びに慎重にならなければなりません。ここでは先輩看護師と話す時に間違いやすい言葉遣いについて説明します。
仕事が終わった時に利用するフレーズ
「ご苦労様でした。」
「お疲れ様でした。」
これは間違えて言ってしまいそうですが、目下の人に対する言葉になります。
正しくは「お疲れ様でした」になります。看護師間では仕事が終わったあとに「お疲れ様です」と挨拶するのが当たり前になっているため、先輩看護師で間違えるという人は少ないのではないでしょうか。
逆に新人看護師が知らない事が多く、間違えて「ご苦労様でした」と言ってしまうと他の看護師から「あれ?」と思われてしまう可能性もありますので注意してください。
何かを頼まれたときに利用するフレーズ
「了解しました。」
「承知しました。」
これもよく耳にする言葉だと思います。メールの返信などで使用している方もいるのではないでしょうか。
何かを頼まれた時や約束をした時などに「了解しました」という返事をすることがあります。一見すると正しい言葉遣いと思いがちですが、目上の人には失礼にあたるため使用してはいけません。
正しくは「承知しました」です。
「了解いたしました」と丁寧な言葉にして使っている方もいますが、目上の方には失礼にあたるため避けた方がいいです。
聞く際によく使うフレーズ
「今良いですか?」
「今、お時間よろしいですか?」
薬剤の種類や量を確認してもらう時、患者さんのケアに一緒に入ってもらいたい時に相手に時間があるか確認するために使う言葉です。
しかし、砕けた言葉になっているため、目上の人には使ってはいけません。先輩看護師に使う場合は「今、お時間よろしいですか?」と言うようにしましょう。「今、お時間よろしかったでしょうか?」も過去形になるため避けるようにしましょう。
確認される時に良く使うフレーズ
「できません。」
「できないので、見てもらっても良いでしょうか?」
新人看護師に先輩看護師が「患者さんのケアを1人でできる?」「採血できる?」などと確認することがよくあります。
「できます」「できません」と答えればよいですが、できない場合は「できません」で終わらせてはいけません。「できないので、見てもらっても良いでしょうか?」などと、できないからどうしてほしいのかを伝えるようにしましょう。
先輩看護師によっては「できません」と答えたら「そう、分かった」と何もしてもらえなかったというケースもあります。受け身にならずに積極的に発言するようにしましょう。
看護師が医師へよく遣うフレーズの正しい言葉遣い
医師への言葉遣いも気を付けなければなりません。医師へは患者さんの状態の報告や相談、連絡などをするため話す機会が多くなります。
看護師の言葉遣いが悪いと医師の中には「あの看護師と話をしたくない」「指示を出したくない」と思われてしまうこともあるため気をつけましょう。
患者が来る時のフレーズ
「患者様が来ます。」
「患者様がいらっしゃいます。」
先ほど、「医師が参ります」と身内には敬語は使わないとしましたが、患者さんは身内ではありません。
医師へ伝える際は「患者様がいらっしゃいます」と言うようにしましょう。
医師へ謝罪する時のフレーズ
「すいませんでした。」
「申し訳ありませんでした。」
ミスをしてしまった時などに医師へ謝罪することもあります。
しかし「すいませんでした」は話し言葉であり本来は「すみませんでした」となります。さらに丁寧な言葉遣いにするためには「申し訳ありませんでした」と言うようにしましょう。
患者を示す時のフレーズ
「あの人です。」
「あちらの方です。」
医師から「患者さんの家族はどの方ですか?」と聞かれることがあります。その際、看護師は「あの人です」と教えてしまいがちですが、「あの方です」「あちらの方です」と答えるのが正しいです。
患者さんが看護師の発言を聞いている可能性もあるため注意しましょう。
まとめ
看護師の身だしなみは相手に「清潔」という印象を与えるだけでなく、感染源にならないための重要なものでもあります。身だしなみを整える時は、自分さえ良ければいいやという考えは持たずに、受け手となる患者さんの気持ちを考えるようにしましょう。
そのためにも、ここに掲載されている身だしなみチェックシートを活用して、看護師としてきちんとした身だしなみを身に付けるようにしましょう。
また言葉遣いについても、気付かないうちに間違えた言葉遣いをしている看護師もいたのではないでしょうか。この機会に正しい言葉遣いをマスターし、誰からも好感の持てる看護師を目指してみてはいかがでしょうか。
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配属先 | 病棟、外来、手術室、内視鏡室、ICU、透析、救急外来、訪問看護、管理職の仕事 |
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