整形外科外来には、男女年齢問わず、様々な患者が訪れます。
また、取り扱う疾患も多く、受傷機転や、症状も患者によって全く違ってくるため、整形外科外来で働く看護師は様々な症例をみる事が出来ます。
例えば、同じ手首の骨折患者でも、
- 運動中に転び、受傷した患者(約1ヶ月ギプス固定)
- 道路で転んで受傷した80代の女性(手術適応)
など、看護師は処置を始め、コミュニケーションに至るまで、各患者に合わせた対応が必要となります。
私が整形外科外来で働いた経験を元に、以下で仕事内容を説明していきます。
看護師の仕事内容

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私は全体で117床の小規模病院に勤務し、整形外科外来で5年間看護師としての仕事を行っており、現在も整形外科外来で働いています。
その経験から、看護師の仕事内容を説明していきます。
診察の介助

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整形外科外来で働く看護師は診察の介助がメインの仕事となります。
介助の内容としては、
- 創の処置(オペ後の創処置から、外傷色々)
- 注射介助(膝、肩の関節注射、穿刺、トリガーポイント注射などのドクターが行うもの)
- ギプス、シーネ巻き
などが主に診察室で行われます。その他の私が行った介助は以下の通りです。
| 肩や股関節の脱臼整 | ・麻酔により呼吸抑制がおきる可能性があり、アンビューバッグを用意しておき、必要に応じて呼吸の補助 |
| 仙骨硬膜外ブロック | ・施行後、30分ほど安静が必要なため、観察 |
| 神経根ブロック | ・放射線科への予約や必要物品の準備 |
| 縫合 | ・医師が行う縫合介助 |
また、基本的に医師1名に対し、1人の看護師が介助していきます。
看護師の体験談
また、整形外科外来の場合、いつどのような患者が来院するか分からないため、看護師は先を予測しながら、今出来る仕事は済ませるようにしておきます。
ギプスカット

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病院によりますが、整形外科外来の場合、ギプスが必要なくなった患者のギプスをカットは看護師の仕事になります。
(場合によっては医師が行う場合もあります。)
看護師の体験談
慣れるまではカットするのに時間がかかる仕事でした。また、子供の場合はカットの際にでる大きな音にびっくりしてしまい泣いてしまうことや、暴れてしまう事もあるため、注意が必要な仕事でした。
注射、点滴

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患者に開放骨折など傷がある場合、破傷風トキソイドや、骨粗鬆症治療薬の注射は看護師の仕事となります。
骨粗鬆症治療薬は、週1回や月1回など、定期的に注射に来る患者が多く、薬品も数種類あり、看護師は間違えないように確認して行います。
また、点滴については、一般的なライン確保から、抗生物質の点滴が多く、こちらも看護師が行います。
手術前検査・患者への検査説明

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整形外科では骨折の観血的骨接合から、膝、股関節の人工関節置換など、様々な手術が行われます。
そのため、手術前の検査や、患者への検査説明は整形外科外来の看護師の仕事となります。
検査内容は主に、
- 血算生化
- 凝固
- 血液型等の採血
- 心電図
- スパイロ検査
- レントゲン検査
- MRI検査
- 心エコー
等になります。また検査後、病棟看護師に申し送りします。
自己血採血

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人工関節置換のオペをする患者は、基本的に輸血が必要になり、比較的若い患者はあらかじめ自己血を貯め、オペ後にそれを戻すという形を取ります。
この、自己血採血も整形外科外来の看護師の仕事となります。
看護師の体験談
しかし、患者から1度に400㎖採血させてもらうので、失敗が出来ない緊張する仕事でした。
最後に
整形外外来で働く看護師の仕事内容について説明しましたが、文章でお伝えするより忙しい職場であるように感じます。
私が勤務していた整形外外来では休憩時間も消えてしまうほど忙しい日があり、仕事とプライベートの気持ちを切り替えながら仕事をしていました。
また、忙しい職場であるからこそ、看護師同士が協力して仕事をこなして行かなければならないため、団結力あり、雰囲気が良い職場が多いのではないでしょうか。
整形外科外来の忙しさを理解した上で、仕事が出来るような心がまえと環境づくりがあれば、無理なく楽しく仕事が出来るため、転職や就職、異動となる方は頑張ってください。


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