解決しよう!体験談から学ぶ新人看護師が患者対応で悩むこと

看護学生時代の実習は患者と関わる時間が多く、むしろ常に患者のもとへ行きコミュニケーションをとるよう指導者から言われるぐらいでした。

また、看護実習時に受け持つ患者は、本人から実習の承諾を得て行っていることもあり、接しやすい人が多く関わりで苦痛を感じることは少ないです。

しかし、いざ就職してみると、

  • 「業務が慌ただしく患者とゆっくりと関われていない」
  • 「接しにくい患者がいて苦手」
  • 「関わりが苦痛」

と感じることがあります。

私自身も看護師になったばかりのころ、患者から「看護師さん」と初めて呼ばれたときはとても嬉しかった記憶が鮮明にあります。しかし、一方で思い描いていたギャップに悩むことも多々あり、新人看護師の頃は患者との関わりは特に大きい悩みでした。

私が新人看護師時代の体験談を踏まえながら看護師が患者との関わりに関する悩みについて、実践した解決方法について説明していきます。

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患者ともっと関わりたい場合

患者ともっと関わりたい場合

画像:shutterstock

看護師として病院等に就職すると、

  • 業務や仕事をこなしていくことに精一杯で患者との関わる時間がゆっくり取れない
  • 学生の頃に思い描いていたような、行いたい看護が十分にできない

と、感じる新人看護師は多くいます。

もちろん、私も新人看護師の時は「患者ともっと関わりたい」という不満がありましたが、業務や仕事に慣れていくことで、患者と深く関わることが出来ました。

私が意識していたポイントを以下に挙げていきますので、一つでも実践して解決していきましょう。

短い時間でも大切にすること

患者と深い関わりを持つのは時間が必要というわけではないと私は考えています。

例えば、検温や配膳などの短い時間の中で患者の言動から情報を得ることができ、ちょっとした声かけで患者から信頼されたり、感謝されたりするからです。

そのため、短い時間でも大切にしながら、患者に接していきましょう。詳しくは「忙しくても簡単に患者に好かれる看護師なる5つの方法!」が参考になります。

看護師の体験談

私が夜勤勤務を行っていた時のお話です。

廊下を歩いていると術後の高齢の患者が落ち着きなく、不安そうだったため「大丈夫ですか?」と声をかけました。

たった一言で、私自身もあまり覚えていないことだったのですが、患者の心の中には印象深い出来事だったようで退院するまで「あの時、声をかけてくれてありがとうございます。私は忘れないから。」とずっと言われ続けました。

不安を抱えながら入院生活を送る患者にとって、看護師にとっては何気ない声かけだとしても、患者にとっては信頼がおける相手なのかを左右するできごとになることもあると感じました。

ケアの時間を大切にすること

患者と関わる中で一番時間をとることができるのがケアです。

新人のうちはケアをこなすことに一生懸命になりがちで、患者とのコミュニケーションが不十分なことや、そのケア一つに集中してしまいます。

例えば、清拭している間、コミュニケーションはもちろん、簡単なマッサージや可動域訓練も一緒に行うことができます。

ケアにばかり気を取られるのではなく、ケア中の声かけなど関わりを大切にしていくと良いです。

タイムスケジュールをしっかり立てること

短い時間やケアの時間を大切にするために、1日のタイムスケジュールはしっかりと立てることが大切です。

このタイムスケジュールを上手く活用することにより、1日の業務がスムーズに進むだけではなく、患者とのコミュニケーションや、リハビリなどケアの時間をしっかりと取ることができます

そのため、患者のために1日のタイムスケジュールを立て、しっかりと仕事を行うことに注力してみましょう。

看護師の体験談

私も常にタイムスケジュールを立てながら患者との時間を確保していました。

また、時間の使い方が上手であり、ケアも記録も完璧にこなして定時で帰る新人看護師も実際にいました。

患者との関わりが苦痛の場合

患者との関わりが苦痛の場合

画像:shutterstock

看護師も人間です。そのため、

  • 患者とのトラブルや気遣い
  • 苦手な患者や、性格的に合わない患者

など、患者との関わりが苦痛に感じることがあります。

時には新人看護師ということで、患者から嫌悪されることもあり、傷つくこともあります

患者との関わりが苦痛だという悩みに対して、私が行った解決方法を例にご紹介していきます。

プロ意識を持つこと

私が先輩看護師にいつも言われていたことは、「プロ意識を持つ」ということでした。

苦手や苦痛だからと言って、看護の質を落とすわけにはいきません

「プロ」だからと思うと平等に看護をしようと意識を持つことができます。

しかし、「プロ意識」は看護師としての自信がつかなければなかなか持てるものではありません。焦ることなくゆっくりと身に着けていきましょう。

苦手や苦痛だからこそ一生懸命関わること

苦手だからとおどおどしていると、よりうまく関わることができず、ますます苦手と感じ、患者との関わりが苦痛になります。

自分自身が一生懸命関わることで患者にも伝わり、うまくいくことも多く、信頼関係を築くこともできます。

実際に、とても気難しく多くの看護師が関わりに苦手意識を持つ患者でも、一生懸命にひたむきに頑張っている新人看護師の姿が可愛くて、他の看護師には冷たいのに、新人看護師には甘い患者もいるぐらいです。

そのため、一生懸命に患者に関わることを実践しましょう。

看護師の体験談

私は新人看護師時代に苦手だと思う患者が自分の担当患者となり、逃げられない状況でした。担当患者のため、出勤すれば絶対に受け持たなければならず、毎日が苦痛の日々でした。

時には避けようとすることもありましたが、先輩看護師にアドバイスをもらうことや、コミュニケーションをしっかりと取る努力をしていると、気付けば新人なりに信頼してもらえるようになりました。

本当に嫌な患者との関わりは、その時は苦痛ですが、看護師間で後々笑い話になることもよくありますし、苦手な患者との関わりは一番良く覚えているものです。

それは、それだけより良い関わり方に悩み頑張ったからだと、今は思います。

習うより慣れることを重視すること

極端な例ですが、同じ看護師でも人見知りの人や恥ずかしがり屋の人もいます。しかし、看護師2年目を迎えると、どの看護師も問題なく患者とコミュニケーションを取っていることが多いと言えます。

それは、仕事に慣れていくうちに患者との関わりも「仕事」として行えるようになるからだと、私は考えています。

また、多くの先輩看護師の中にも「看護師をやっているうちは人見知りであることを忘れる」という人は結構多いものです。

そのため、慣れることを重視しながら患者と関わってみてください。

看護師の体験談

私自身も患者との関わりに疲れた時期はあり、看護師なのにもかかわらず、もともと人見知りがあったことで、更に関わりを困難にしていました。

初めて受け持つ患者のところに行くときは緊張していたぐらいです。

しかし、仕事をしていくうちに、看護師としてコミュニケーションを取っていく方法が身につき、慣れてくることで解決していきました。

患者へのミスで関係が悪化する場合

患者へのミスで関係が悪化する場合

画像:shutterstock

看護師の職場は常に時間に追われるため、新人の場合、精神的な焦りによる忘れが起こりやすい環境にあります。また、知識不足による自己判断、患者のコミュニケーション不足が原因となり、ミスを起こす可能性もあります。

そのため、患者へのミスが関係を悪化させる場合があり、注意が必要です。

ミスが行らないように私が新人看護師の時に実施していた対策をご紹介します。

受け持ち担当シートにチェックボックスを設ける

受け持ち担当シートにチェックボックスを設ける

画像:shutterstock

申し送り前の情報収集の時間に受け持ち担当シートに患者情報を記入しますが、その際に、やることを時系列で箇条書きにしていきます。

書き出したリストの各々の前にチェックボックスを付けましょう。

そして1日の中で各業務を実施したらボックスにチェックを入れていくようにします。

そうすることで残っている業務が何かが一目で分かります。特に昼休憩に入る前に未チェック項目をみてやり残しがないかを確認し、午後の動き方を組み立てるとよいでしょう。

付箋を利用し活用する

付箋を利用し活用する

画像:shutterstock

看護の仕事では突発的な業務が入り優先順位が変わるのは日常茶飯事です。

例えば「急にオペ出しが決まり、準備を先にしなければいけなくなった」など、緊急度の低いものを後に回す必要が出てきます。

よくあるミスとしては、後で行おうと思っていたことがすっかり頭から抜けてしまうことです。

そうならないためにも、後でやるべきことを必ず付箋に書いて目につくところに張り付けておきます。それにより、緊急の業務がひと息ついた際、次にやるべきことがすぐに把握できます。

タイマーを使う

タイマーを使う

画像:shutterstock

配薬、点滴交換、手術、退院チェックなど、看護師は時間を気にしつつ動くことが求められます。

すべてが時間通りに進められるならよいのですが、複数の患者を担当する中ではうっかり決められた時間を過ぎてしまう可能性もないとは言い切れません。

特に、治療に関することは定められた時間に実施しないと効果に影響が出るため注意が必要です。

指定の時間にタイマーをセットすることで忘れ防止をすることができます。

不明点は自分で調べた上で先輩に聞く

不明点は自分で調べた上で先輩に聞く

画像:shutterstock

分からないことがあるのは新人看護師として当然のことですが、あいまいな理解のままケアを行うことほど危険なことはありません。

また、思い込みが大きなミスにつながることもあります。看護師は治療や病状を理解し、根拠に基づくケアをしなければなりません。

とはいえ自分だけですべてを理解するのは限界があります。未経験の処置や分かない業務内容は先輩に聞くようにしましょう。

新人の間は先輩に聞くのが怖く、怒られるのではないかと感じるかもしれませんが、まずは自分で調べた上でどの点が分からないのかを先輩に聞くようにすれば快く教えてくれるでしょう。

処置やケアの前には「たぶん大丈夫」ではなく、「本当にこれでよいのか」と考える癖を付けましょう。

最後に

最後に

画像:shutterstock

私が新人看護師時代に配属された病棟は、急性期の忙しさもある中で、精神的な問題を抱えた患者が多く、患者との関わりが大変重要でした。

私は、業務をこなすことに精一杯であり、看護学生時代に思い描いたように患者に関わることは困難で、患者とのトラブルや苦手意識があり、患者との関わりにはとても悩み苦痛に思うこともありました。

しかし、数年たち看護師の仕事は、感謝されることや、自分と関わることで患者が笑顔になることなどで、やりがいを持てる仕事だと私は感じます。

そのため、新人看護師の方には患者と関わることに躊躇せず、頑張ってほしいと願いますし、最初の病棟(病院など)での勤務は、今後の看護師人生の基盤となります。

悩んでいる新人看護師のみなさんに、このページが少しでも役に立てればと思います。

また、それでも、やりがいを感じず、今の職場が難しいと感じる場合は、転職も視野に入れてください。新人看護師でも受け入れてくれる病院や施設はあり、看護師転職サイト(エージェント)なども利用できて便利です。

患者との関わりがどうしても無理な方は「患者と関わりたくない看護師の転職先とは?」も合わせて確認してください。

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診療科目内科、精神科、心療内科、小児科、外科、整形外科、皮膚科、産婦人科、眼科、歯科、美容外科、美容皮膚科
配属先病棟、外来、施設、訪問、手術室(オペ室)、透析、内視鏡
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職種正看護師、准看護師、助産師、保健師、ケアマネジャー
雇用形態正社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託その他
勤務形態常勤(二交替制)、常勤(三交替制) 、夜勤なし、夜勤専従
診療科目美容外科、小児科、産科、婦人科(レディースクリニック)、整形外科、循環器内科、心療内科、消化器外科、心臓血管外科、スポーツ整形外科、脳神経外科、眼科、形成外科、消化器内科、歯科、精神科、血液内科、外科、内科、神経内科
配属先病棟、外来、手術室、内視鏡室、ICU、透析、救急外来、訪問看護、管理職の仕事
対応エリア北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
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