うつ病から復帰した看護師2人の体験談

うつ病から復帰した看護師2人の体験談


運営スタッフ

生涯に1度はうつ病になる人の割合は、5.7%(※1)と調査結果が出ており、看護師が1,000人いた場合、57人は生涯で1度はうつ病になる可能性があると言うことです。

このページでは、うつ病と診断され、現在では回復している看護師の体験談を2つご紹介しています。純粋に体験談を見ていただくのみのページとなります。(体験談の中にある治療方法は個人が医師から受けたものですが、主観によるものです。)

現在悩まれている看護師の方は、医師の指示に従って治療を受けていただくことを、お勧めいたします

また、相談窓口として厚生労働省が運営している「こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」にて、無料相談を電話・メール・SNSを利用して行えるため、確認してみてください。

(※1)「川上憲人:精神疾患の有病率等に関する大規模疫学研究:世界精神保険日本調査セカンド総合研究報告書、2016」より

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看護師のうつ病体験談(1)

保有資格・看護師
発症時期・看護師5年目・27歳
勤務先・大規模病院
原因・看護師の仕事
・家庭環境

私は、元々、何事にも一生懸命取り組む性格で、曲がったことが大嫌い。

何事も完璧に仕事をしたいタイプでした。

頼まれた仕事を断れず、人にお願いすることもうまくないためすべて自分で処理していました。

そんな私が「うつ」なんてなるわけがないと思っていました。

前触れとしては、職場に行くと動悸がして、変な汗が出るようになり、人の話があまり入ってこなくなりました。

そして、一度職場で倒れてしまいました。

その時は「疲れていたのかな」と思って1日休んだのですが、次の日、布団から出られませんでした。

「仕事に行きたくない!」その気持ちが強く、その日を境に仕事に行けなくなりました。

これがうつ病の始まりだったのです。

 

自分が情けない・涙が止まらない

こんな状態になってしまったことに情けない。

私がこんな風になってしまうなんて想像もしていませんでしたし、考えるだけで涙が止まりませんでした。

仕事のことを考えると動悸がし、過呼吸になってしまうなど症状があり、無気力になり、外にも出たくないような症状が繰り返し見られました。

職場からの電話も特定の人としか会話できないので、メールでのやり取りをしたりしていましたが、それも日によってできたりできなかったりと波がありました。

自分にしかできない仕事もあったので「やらなきゃいけない」という気持ちと、「もう嫌だ」という気持ちが入り混じっていました。

 

病院へ行き、カウンセラーを受ける

精神科なんて、自分とは全く無縁だと思っていました。

しかし、今の状態はこのままでは良くならない。そう思い、決心をして精神科へ行きました。

医師との診察以外に、私の場合は心理士とのカウンセリングも勧められました。

私の場合、看護師の仕事だけではなく、家庭環境にも問題があり、「うつ」の原因だけではなく、それ以外のメンタルケアが必要とのことでした。

何度か通院し、医師との診察より、カウンセリングに時間をかけて治療をしていきました。

自分自身も少しずつリハビリをしなくてはならないと、趣味であった読書をしに近くに図書館にいくということから始めました。

そこは、公園も併設しているので、自然に触れながらゆっくりとした時間をかけて歩いていきました。

 

会社の同僚のお見舞い

自分の信頼を置いている先輩看護師と同僚2人が自宅へお見舞いに来てくれました。

何を話して良いのか分からなかったことと、うまく会話ができなかったこともあり、今思えばぎこちなかったと思います。

しかし、たわいのない話をしたり、楽しい話をしたりと1時間程度でしたが過ごすことができました。

彼女たちが絶対言わなかったこと、それは「看護師としての仕事の話」でした。

気にはなっていましたが、それはあえてなにも言わなかったのを覚えています。

少しずつ、自分自身が回復してきているのが実感できました。

 

慣らし出社

よく、保育園などで「慣らし保育」といって、子供が保育園の登園に慣れるまで数日間登園してすぐに帰るということをします。

それを上司に「やってみてはどうか?」と提案されました。

もちろんまだ無理なのであれば「焦らなくてもよい、無理はしない程度に」という条件でやってみることを決めました。

いざ、出社しようと外に出て、最寄り駅まで行きましたが「電車に乗れない」状態でした。

その日は出社できずあきらめました。

その状態が2~3日続き、4日目にやっと電車に乗ることができました。

しかし、動悸がすごく、気持ちが悪くなってしまいました。

会社のある駅まで行けましたがその先はいけませんでした。

このように少しずつですが距離を伸ばし、やっと会社の前まで行けたのは10日くらい経ってからのことでした。

 

みんなの態度が気になる

いざ、自分の職場に行ってみると、みんなの態度はびっくりするくらい普通でした。

もっと「長期に渡って休んでいて、どれだけ大変だと思ったの?」と責められるのを覚悟してきたのですが、正直拍子抜けでした。

むしろ、同僚も「おーやっと来たか!」と笑顔で声をかけてくれました。

上司に呼ばれ、この前のお見舞いのお礼と同時にやっと現場は大丈夫だったのか聞くことができました。

上司は「あなたがいなくなって、あなたの大切さが、みんな本当に分かった。これからは、みんなであなたの仕事をやっていこうと決めたの。だからあなたも遠慮なく割り振りしてね。」と言ってくれました。

私は、「ホッとした」と同時に、『これが「うつ」の原因だったのだ』と気づかされました。

ゆっくり、無理しないで職場復帰できるかもしれない。

そう思えた時間でした。

 

完全復帰~そして現在

私が完全に復帰できるまで1ヶ月半かかりました。

もちろんいきなり出社して仕事できるわけではなく、徐々に現場に入っていくようにしていきました。

職場の仲間の理解もあり、現在は「うつ」になる前のようにバリバリと仕事をしています。

仕事もみんなで割り振りをして自分自身もゆとりをもって行けるようになったので無理なく1日を過ごすことができています。

今回のうつになったことによって分かったこととして、「何が、原因なのか理解すること」そして「復帰にはゆっくり、時間をかけて、無理をしないように」ということ。

さらに、一番は「職場の仲間の理解」と思います。

私は、職場の環境が良く、ここまで復帰することができましたが、もし、職場の仲間の理解がなければ復帰できていなかったと感じています。

 

看護師のうつ病体験談(2)

保有資格・看護師
発症時期・看護師2年目・24歳
勤務先・精神科病院
原因・仕事や人間関係のストレス

うつ病は、その背景に色々な物語があります。

その時、その瞬間のストレスの場合もあれば、幼少期からの心の傷の積み重ねによるものなど様々です。

私は、看護師として働く前から「うつ病」と医師に診断されていました。

看護師としての1年目は特に問題がありませんでしたが、うつ病が再発したのは、看護師として一番成長しなければいけない2年目の頃でした。

再発した原因としては、1年目の終りに転職し、精神科看護師としてうつ病の患者と接しながら、自身も仕事や人間関係のストレスでうつ病を再発してしまいました。

結果、休職となりましたが、寮に住んでいた為、外に出れば同期や先輩看護師に会ってしまうので、怯えながら過しており、早く復職しなければ、と焦る気持ちは募っていきました。

しかし、復職は決して焦ってはいけないのです。

私は再発したときには、復職を焦っていました。

結果、「無理に復職する」→「うつ病で思考が停止している」→「ミスや失敗が起きる」→「自分を責める」→「うつ病悪化」という悪循環のサイクルに陥りました。

 

病気も皆に伝えることができなかった

私は「うつ病」であることを職場の人に伝えることが出来ませんでした。

しかし、体調不良により遅刻、欠勤、早退を繰り返し、一緒に働く仲間に不審がられ、信用は無くなり、結果的に職場を辞めざるを得なくなる状況となりました。

 

その後、復職支援プログラムを受けました

私は一度退職し、復職支援プログラム(リワークプログラム)に通いました。

たまたま通院先のクリニックが実施しており、参加してみないかと主治医に勧められたのがきっかけです。

リワークプログラムは、まず「家から出る事」を始めます。

これは通勤の練習にもなるのです。

まずは週2回午後3時間、クリニックにて認知行動療法を受けました。それが可能になってきたら、次は週3日午後、次は週4日午後行くという形になります。

うつ病は日内変動があり、午前中が一番辛いのです。夕方になるに連れて和らぐ方も多いと思います。

午後、通えるようになったら「次は午前中に挑戦!」という形になります。

そして、通うだけでなく、認知行動療法にて、思考の癖や、仕事のやり方を今後どうして言ったら良いかを考えていく作業をしていました。

これは臨床心理士さんなどにテキストを貰い、テキストに従って考えていきました。

多少苦痛は伴いましたが認知行動療法は、

  • 「こんな時にこう感じるんだ!」
  • 「こういう場面がストレスなんだ!」

と理解できるものでした。

 

復帰・現在では

私は一度寛解し再発して、今ではトータルで12年間「うつ病」と付き合っています。

いくつもの病院・施設などを転職してきた私は、現在うつ病をオープンにして働いています。

病気をオープンにしたことで、

  • 自分はこのくらいまでしか出来ません
  • この範囲であれば勤務可能です

と明確な意思表示が出来るようになりました。

また、それによって上司が、より私という人間を理解してくださり、配慮をしてくれるようになりました。

仮に、面接で不採用や解雇に至ったとしても、そのような理解の無い病院・施設で働くより、理解ある病院・施設で働いた方が心身の為に良いはずだと思い、面接時には必ず伝えています。

病気を持ちながら、内服しながら、内服コントロールをしながら、看護師をすることはとても大変な事であり、立派な事だと、自分で鼓舞しながら働いています。

そして、周りへの感謝と、頼る気持ちを忘れずに、1人で抱え込まない事が大切だと感じながら日々看護師の職務を取り組んでいます。

 

最後に

この記事は、看護師2名の体験談を記載しているのみの内容となります。

繰り返しにはなりますが、現在悩まれている方は、医師の指示に従って治療を受けていただくことを、強くお勧めいたします

この記事はお役に立ちましたか?

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