看護師として転職をする際に、皆さまは何を基準に決めていますか。
「お給料」「休みの日数」それとも「人間関係」「人生の転機」、様々な理由があると思います。
その中で、希望の条件を決め、私は病院からクリニックに転職しましたが、1ヶ月以上続けることができませんでした。
私が勤務したクリニックは、
- 医師:院長1名(人柄は良好)
- 看護師:1名体制、私1人(たまに派遣とパートが来る)
- 休日:日曜祝日、毎週水曜日、土曜日は午前中のみの診療
- 評判:評判が良く人気がある
以上のようなクリニックでした。
また、クリニックに勤務することが駄目なことではなく、私にはイメージとのギャップが強く、情報を集めていなかったことに、すべての原因があります。
今回は、なぜ1ヶ月以上続けることができなかったのか、理由を情報として皆さまに、体験談でお伝えしていきます。
クリニックの業務は病院と同様に忙しかった
一般病院で私が働いていた時には、夜勤もあり、毎日駆けずり回っていました。
残業は当たり前、寝る間も惜しんで勉強をしていました。
私は、クリニックで「そのようなことは一切ないだろう、残業は絶対ない」と思っており、とんだ勘違いをしていました。
しかし、夜勤はなくても残業は当たり前のクリニックでした。
・夜勤はなくても残業は当たり前だった
クリニックは、入院施設がある一般病院と違い、夜勤業務はありません。
しかし、外来勤務で19時までと、遅くまで診療しているクリニックに転職を行った私は、最後の診療が終わってから「後片付け」「明日の外来の準備」をするなどで、確実に残業になりました。
さらに、私が勤務したクリニックは患者に人気があるクリニックであり、院長の好意で診療外に受診希望の患者を受け入れることが頻繁にありました。
・日々の勉強は必要だった
私は、安易な思い込みで「病院で臨床経験があるので、クリニックでは何も勉強しなくても大丈夫ではないか?」という事を思っていました。
しかし、こちらも大きな間違いでした。
看護師の業界、日々医療は変わり、看護師の人数が少ないため、ある程度自分でも知識がないと患者の相談を受けることが出来ませんでした。
クリニックの医師(院長)も、診察をしているため、私の質問に答える暇はありません。
そのため、転職してからの1ヶ月間は、最低限の勉強は必要でした。
院長の都合で休日出勤または休診日になった
一般的にクリニックの休診日は決まっていますが、医院の都合(医師会など)で、休日に出勤することや、休診日が変更になることも頻繁にありました。
もちろん、一般病院勤務のように、年末年始やお盆などが仕事だということはありません。
しかし、土日祝日の出勤になるため、休みを期待してクリニック転職した私は「こんなはずじゃなかった」と、後悔しかありませんでした。
・出勤日なのに休みになる場合もあった
また、出勤日の予定ですが、院長に急な用事が入ることや、体調不良などの場合は出勤日が休みになることもありました。
私は正職員で働いていたため、問題ないですが、パートで働いている看護師の方は給料が減るので、困っていました。
看護師の人数が少ないリスクを考えていなかった
当たり前ですが、看護師の人数が少ないことがクリニックの特徴とも言えます。
私が勤務したクリニックは、看護師1名体制で勤務していました。(規模にもよりますが、2名~3名ほど看護師が働いている場合が一般的だと思います。)
そのため、土日祝日以外は休めないことが多く、急な休みを取得することは大変難しかったです。
・相談し合える環境がなかった
看護師の人数が少ないということは、相談できる人もいませんでした。
院長の言うことが、たとえ間違えていたとしても伝えることができず、相談する同僚もいませんでした。
そのため、働いていて「院長の言いなり」のように感じることや「落ち込むこと」もありました。
看護業務が少なく「やりがい」を感じなかった
一般病院に勤めていたころは、点滴を差し替えたり、傷の処置をしたり、吸引、ネブライザーなど、看護師として沢山やることがありました。
しかし、私がクリニックに勤務して一番感じたことは、看護教務が本当に少ないことです。
行うことは、血圧測定、採血、注射程度であり、後は院長の指示のもと動くだけであり、患者の診療中は立っているだけのことが多かった印象です。
また、このまま何年もクリニックに勤務していた場合、一般病院でまた働こうと思ったときに苦労するのではないかと感じることが多かったです。
看護業務以外の雑用が多かった
私は、クリニックへの転職前は、比較的規模が大きい病院に勤務していたため、看護師は看護業務のみを行っていれば良かったです。
しかし、私が勤務したクリニックは、
- 受付業務
- レセプト業務
- 掃除
- 薬の発注
- 滅菌消毒
など、すべて私が行っていました。
・雑用に慣れるまでストレスが溜まった
私の勤務していたクリニックは、スタッフが少ないため、「雑用もやらないといけないのか」と思ったよりギャップが大きく、ストレスが溜まりました。
- 「なんで私が行わなければならないのか」
- 「そもそも、雑務をこなしたことがないため分からない」
と、思ったことを強く覚えています。
しかし、これがクリニックで働く看護師の現実であり、素直に受け止めて働きましたが、慣れない仕事のためストレスが日々大きくなりました。
ボーナスの金額や回数が不安定だった
私は、一般病院に勤務していたように、一定の賞与は決まっており、必ず貰うことが出来ると思っていましたが、こちらも勘違いでした。
1ヶ月の勤務のため、ボーナスはもちろん貰うことが出来ませんでしたが、院長に確認すると、
- ボーナス(賞与)の金額はその年の実績による
- ボーナス(賞与)を出すか分からない
と回答されました。
クリニックは、いわゆる「個人経営」となるため、業績が上がることでスタッフに還元されますが、業績が下がればボーナスもカットされてしまいます。
給料は確実に受け取れていましたが、シングルマザーだった私は、そのような不安定さが怖くなりました。
・給料が低く昇給もほとんどなかった
もちろん、一般病院勤務と比較して夜勤がなくなるため、給料は低くなることを予想していましたが、病院からクリニックに転職する場合、給料は下がるのに対し、税金は以前の年収で計算されるため、手取り額が確実に減りました。
私の手取り給料で月21万~23万ぐらいでした。
また、こちらも院長に確認しましたが、「昇給は(ほとんど)しない」と言われてしまいました。
日勤だけの勤務で、夫婦で働いている場合は楽かもしれませんが、シングルマザーの私にとっては辛い現実でした。
院長の方針に合わす必要があった
クリニックを開業している医師は、プライドを持って仕事をしている場合が多いといえます。
私が勤務していたクリニックも、プライドが高い院長でした。
そのため、自分が思う医療を提供していきたいという気持ちが強い私は、院長の方針に合わないことが多々ありました。
例えば、
- 混んでいるのに診療時間をゆっくりすること
- 原因追及をするため検査が多いこと
- 漢方やアロマなど薬だけではなく東洋医学的なものに力を入れていること
- 採血などの検査もすべて院長が行う
など、私の医療人としての感覚とは違うものばかりでした。
クリニックは狭い職場のため、院長(経営者)と合わないと感じてしまった私は、もう辞めるという選択肢しかありませんでした。
これが、私が1ヶ月で辞めた理由のすべてです。
最後に
病院からクリニックに転職する時に様々な情報を事前に知って置く必要があり、「こんなはずじゃなかった」と転職してから後悔することがあります。
私も1カ月で辞めてしまった理由としては、クリニックに対する自分なりの考えと実際とのギャップがあまりにも大きかったからでした。
また、お気づきのように一般病院からクリニックの転職で、一般病院では当たり前のため、クリニックでも同じだろうと思っており、あまり良く調べていなかったことが失敗の原因だったと感じます。
そのため、事前に情報を得る大切さを私はこの転職で学びました。
そのような情報を得るためにも「看護師転職サイト」に登録し担当者に転職の相談をすることをお勧めします。
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ぜひ、事前にしっかりと情報を得て、あなたに合った職場に巡り合えることを願っております。
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配属先 | 病棟、外来、手術室、内視鏡室、ICU、透析、救急外来、訪問看護、管理職の仕事 |
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