専門性の高い手術室看護師がスキルアップをするには、どのような方法があるのでしょうか。
手術室看護師がスキルアップを目指すには様々な方法がありますが、まずは色々な手術を経験して予習復習を繰り返し、手術室看護の基本を身につけることが必要で、仕事にやりがいを感じ、向上心を持って取り組むことが大切だと私は考えています。
今回は、私が実際にスキルアップしたことを元に、手術室看護師がスキルアップする方法について紹介していきます。
目次

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1.看護師の指導や教育を担当する

手術室看護師がスキルアップするためには、他の看護師を指導・教育することが有効だと感じます。
以下で、指導や教育を担当することで、スキルアップできる理由を説明していきます。
(1)プリセプターを担当することで苦手克服の機会となる
手術室の看護師としてプリセプターとして何か指導しようとした時、新人看護師でも分かるように噛み砕いて説明するには、自分が完全に理解していないとできないため、理解したつもりになっていたことが明確になります。
そのため、改めて勉強し直して自分の苦手分野を克服する絶好の機会となり、手術室の看護師としてのスキルアップに繋がります。
「自分の仕事だけでも手一杯なのに新人の指導までするなんて大変」と感じてしまうかもしれませんが、新人の成長を感じられると喜びはひとしおですし、自分のスキルアップのためにも挑戦することをお勧めします。
(2)リーダーを担当することで看護師の視野が広がる
手術室のリーダー看護師を担当すると、普段から周囲にアンテナを張ることで視野が広がり、より看護師としての力をつけることができ手術室看護師のスキルアップに有効と言えます。
また、状況の変化に応じて計画を修正していかなくてはならず、臨機応変に対応する柔軟性や、チームメンバーとの良好な関係づくりも必要であるため、コミュニケーション能力も求められます。
手術室のリーダー看護師は、手術を担当するだけでは得られない力をつけるチャンスであるため、手術室看護師としての力がついてきたら是非、手術室のリーダー看護師を経験し、スキルアップを目指すことをお勧めします。
看護師の体験談
チームリーダーはチームの目標を設定し、チームメンバーをまとめ目標達成を目指したり、メンバー各々の課題や研究テーマを把握して支援したりしていました。
私はチームリーダーを通じて、より手術室の看護師としてスキルアップで来たと感じます。
2.他職種の仕事を理解する

手術室看護師として、
- 「麻酔科の医師は何をしているのか」
- 「臨床工学技士は今何をしたいのか」
等、一緒に手術を行う他職種の仕事内容を理解することは、手術室看護師のスキルアップおいて重要だと考えています。
職種の仕事を理解することによってスキルアップができる理由を説明していきます。
(1)チーム医療の質を高めることが出来る
手術室看護師として他職種の仕事内容を理解すると、手術室全体の調整役としての力を発揮することができ、チーム医療の質を高めることが出来ます。
チーム医療を高めることは、皆がストレスフリーで仕事をできるようになる環境を作ることにもなり、一石二鳥となります。
また、手術室で働く看護師が他職種の仕事内容を理解し、タイミングを見計らって連携していくことで皆がストレスフリーで仕事をできるようになります。
(2)勉強する内容を広げることでスキルアップする
手術室の看護師は、「看護師として皆から信頼されたい」「円滑に立ち回ることができるようになりたい」等といった向上心を持ち、勉強する内容を広げることでスキルアップすることが出来るでしょう。
また、他職種の仕事の知識があることで急なサポートが必要になった時に力になることができ、手術室看護師としての自分に自信を持てるようになり、周りから信頼される看護師になれます。
3.自分の得意分野を持つ

手術室看護師がスキルアップを目指すとき、自分の得意分野を持つことが出来ると良いと私は思います。
理由として、興味のある分野を深め、看護師としての自分の強みを持つことはスキルアップにつながり、さらに看護師としての自分に自信を持つことができるからです。
例えば、得意な術式や得意な科を持つことでも良いですし、
- 特殊体位の取り方
- 皮膚管理
- 小児手術
- 麻酔看護
- 安全管理
- 感染対策
- 器械類の滅菌関係
- 手術室の防災
- 新人指導
等、分野はどんなことでもかまいません。
興味のある分野などを深めていくことはお勧めです。
4.資格取得を検討する

キャリアアップとして資格を取得することもスキルアップにつながります。
手術室看護師が取得することのできるお勧めの資格は、どのようなものかを紹介していきます。
(1)手術看護認定看護師の資格
手術室看護師が資格を取得してキャリアアップするためには、日本看護協会の手術看護認定看護師があります。
手術看護認定看護師になることで手術室看護師全員のスキルアップを考え、手術室全体でより質の高い看護を提供できるように常にアンテナを張って活動できるようになります。
(2)手術看護実践指導看護の資格
手術看護実践指導看護師は、日本手術看護学会が2014年に開始した新しい資格で、周術期において安全な手術を実践するために手術看護チームの指導的役割を担います。
詳しくは、日本手術看護学会の公式HPをご覧下さい。
手術看護実践指導看護師は長年手術室で働き、
- 手術看護の分野で中堅以上の実践力を持っている看護師
- 職場では中心的存在として責任を果たしている看護師
等のための資格と言えます。
手術看護実践指導看護師は、通常の業務をしながら資格取得を目指せるため、認定看護師よりハードルが低いでしょう。
(3)周術期管理チーム看護師の資格
周術期管理チーム看護師は、日本麻酔科学会が認定する資格で、麻酔科関連業務を麻酔科医と協働して行う看護師として認められます。
詳しくは、周術期管理チーム看護師の公式HPを参考にしてみて下さい。
麻酔に関する専門的な知識を得る事ができる周術期管理チーム看護師は、麻酔看護に興味のある看護師にお勧めで、通常の業務をしながら取得できる資格です。
手術予定患者への麻酔の説明を行うことや、既往歴・内服歴などの情報から術前評価をすることで、手術中に麻酔科医と協働してより安全な麻酔看護を行うことが出来るようになります。
5.最後に
手術室看護師がスキルアップする方法について紹介してきましたが、いかがでしたか?
手術室看護師だからこそ、
- 患者の心に寄り添う
- 患者の安全を守るために確かな知識を持ってチーム医療の要となる
等を常に念頭に置いて、誇りを持って仕事に臨んでみてください。
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